【総務常任委員協議会】地域公共交通ネットワークの再構築について
8月26日、総務常任委員協議会において、総合企画部企画政策課から、地域公共交通ネットワークの再構築について説明がありました。
質疑・意見
問1
運行区域の対象要件の変更については、10キロメートルを少し超える地区も対象としてくれないかという声が出てきそうだが、どのように考えるのか。
問1
効率的かつ安定的な運行を維持するためには、一定の線引きをしなければならない。
システム事業者からは、効率的な運行が可能な面積は100平方キロメートル程度であると言われており、今回運行区域を拡大することで運行面積が約120平方キロメートルとなる。現行の運行体制では、このあたりが限界であると判断した。より多くの地区を対象としたいという思いを込めて、この要件を設定している。
あわせて、中山間地域の公共交通についても路線バスの減便等によって、利便性が低下しているため、利便増進計画において、具体的な利便性向上に資する取組を盛り込んでいく。
意見
要件の根拠は理解したが、地元からはそのような声が出てくると思う。説明の際は、丁寧に分かりやすく根拠を説明してほしい。
問2
今回の運行区域拡大に併せて、時間帯や曜日の拡大については検討したのか。また、あいくるサポーター制度の詳細が決まっていれば説明してほしい。
答2
時間帯や曜日の拡大についても要望をいただいているが、運転士確保などの問題があり、運行体制を確立できないため、現状では難しい状況である。
サポーター制度については、負担いただく協賛金に応じて、通常サポーターと特別サポーターという二つの区分を設定し、それに対応する特典を付与するという内容を検討している。いただいた協賛金は、あいくるの運行を継続していくための運転士確保に関する取組などに活用したい。
問3
時間帯や曜日の拡大について、今後見込みはあるのか。また、サポーター制度の開始時期と現時点での見込みを教えてほしい。
答3
時間帯や曜日の拡大については、現時点では非常に難しいと考えている。ただし、乗降ポイントの追加は、設置基準に合致していることを前提に、その必要性に応じて、鋭意検討している。サポーター制度の開始時期は、今年度の10月からの予定である。現時点で具体的な手上げはないが、乗降ポイントには医療機関やスーパーマーケットなどが設定されているため、主旨に賛同いただけるよう説明していきたい。
問4
拡大地区の乗降ポイント設置のスケジュールは。
答4
9月定例会議において補正予算成立後、対象地区に説明会を実施する。説明会では、設置基準に合うポイント案を示し、それを踏まえて最終的には地域住民と相談しながら決定する。雪が降る前には現場確認をしたい。
問5
既存のポイントにも言えることだが、地域の実情に応じてポイントの位置変更等の相談を受け付ける旨を説明会の時点で伝えてあげてほしい。この点については、これまでの説明会においても説明しているのか。
答5
これまでも住宅地から少し離れた所にあり、使いづらく利用が全くないポイントを住宅地の近くへ移動した事例がある。これからの説明会でも利用者にとって使いやすい場所を選定してもらうよう引き続き説明するとともに、設置後のポイント移動についても適宜相談に応じることを伝えたい。
問6
利便増進計画に盛り込む市街地循環バスの見直しについて、具体的なスケジュールは。
答6
市街地循環バスは、他のバス路線が置かれている状況と同様に運転士不足等の課題があり、利用実態に応じた適切な見直しが必要であると考えている。また、運行区域があいくるの運行区域でもあることから、しっかりとすみ分けをする必要がある。見直しの内容を盛り込んだ利便増進計画を今年度中に策定し、それを踏まえて実施していきたい。
問7
サポーター制度で集まった協賛金の使い道として、あいくるの運転士確保をあげているが、具体的な内容は決まっているか。
答7
運転士確保は、運行事業者の実情に合った取組でなければ効果が出ないため、運行事業者ごとの主体的な取組が重要であると考えている。サポーター制度の実施主体である柏崎市地域公共交通活性化協議会は、企画政策課が事務局を務めているため、その中で積極的にサポートしていきたい。
問8
市がサポーター制度の主体となりながらも、運行事業者の意見も踏まえたうえで運転士確保の取組に協賛金を活用していくという理解で良いか。
答8
運転士確保は、運行事業者の主体的な取組が非常に重要であるため、行政としてはそれを後押しするような体制で臨んでいきたい。
問9
あいくるの区域拡大の対象外となる中山間地域の公共交通は、どのように考えているか。
答9
全国的にも路線バスが廃止となった地域への代替交通については、様々な手法がとられており、当市においても地域内交通を運行しているところである。しかし、その地域内交通でも毎年のように減便される路線バスを補完しきれなくなる可能性が十分あると考えている。路線バスの減便等の影響を大きく受ける中山間地域の住民の足の確保は、あいくると同様にニーズに合わせた交通モードがフィットすると考えているので、現時点では詳しく説明できないが、あいくる的な要素を含んだ交通を検討している。
問10
利便増進計画の策定による国庫補助は、どの程度か。
答10
これまで対象とならなかったあいくるの運行経費を補助対象経費とすることができ、特定財源の確保により今後の運行維持に寄与するものと考える。
問11
あいくるの対象外地域である中山間地域の公共交通の利便性向上は。
答11
全市域であいくるが運行できればという思いはあるが、条件的に難しいところである。お示しした要件の10キロメートルを11キロメートルとした場合に、その次の12キロメートルはどうかという声が必ず出てくるので、一定の線引きが必要であることを御理解いただきたい。中山間地域の公共交通の確保については、利便増進計画にしっかりと盛り込んで対応したい。
意見
対象地域に対する説明の際には、資料1の⑵と⑶の部分を特に丁寧に説明する必要があると感じた。この部分は、感情論となる可能性があるので、必ずセットにして分かりやすく説明してほしい。
意見
対象外地域の公共交通についても、利便増進計画を策定し、しっかりと再構築の検討を進めていることを示してほしい。
問12
運行区域外の住民にとっては置き去り感がある。運行区域外の公共交通の利便性向上が早急に必要であると考える。
答12
置き去りという言葉があったが、そのような考えはない。利便増進計画では、対象外の中山間地域の利便性向上に資する取組を盛り込む予定であるので、着実に策定を進めていきたい。
*******
今回の協議会では
①「あいくる」の運行範囲を広げる(時間帯、曜日等は現状のまま)
②「あいくる」対象外の地域は別途「利便増進計画」を策定し、利便性向上のために交通網を再編する
ということが示されました。
特に②の部分は重要です。
協議会の中でも意見として出された「置き去り感」を住民の方々が持たないよう、アナウンスしていただきたいですし、私自身も周知したいと思います。
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