« 総務常任委員会 行政視察「持続可能な地域公共交通」 | トップページ | 川内原子力発電所・薩摩川内市 視察 »

2024年7月12日 (金)

全国地方議会サミット2024

7月10~11日に行われた 全国地方議会サミット2024 に、同じ会派の春川敏浩議員、三嶋崇史議員と参加しました。

2024

「非常事態への備え これからの議会」というテーマで、被災経験のある自治体議会の首長、議長経験者の方々から、災害時の対応について伺いました。

■1日目:7月10日(水)

1基調講演 「生活を支える強い地域を議会がつくる」

2能登半島地震被災地の議会からの報告
・輪島市議会議員・元議長 椿原 正洋 氏
・珠洲市議会 議長 番匠 雅典 氏
・能登町議会 議長 金七 祐太郎 氏

Dsc_3207

3熊本地震の経験と自治体間支援の現場から
・ 熊本市長 大西 一史 氏

4能登半島地震と珠洲市の状況と対応
・珠洲市長 泉谷 満寿裕 氏

5 対談
・大西 一史 氏 × 泉谷 満寿裕 氏

6 防災DXの最前線と今後の展開

7 災害時におけるドローン・人工衛星など最新テクノロジー活⽤の可能性

8東日本大震災の経験から

■2日目:7月11日(木)

1 非常事態への備えと議会の対応・役割

2 パネルディスカッション
「東日本大震災の経験をふまえた災害対応」
 久慈市議会 議長 濱欠 明宏 氏 

「大規模復興と議会のあり方」
 陸前高田市議会議員・元議長 福田 利喜 氏

「住民避難・離散と自治体・議会の活動」
 双葉町長 伊澤 史朗 氏

3 デジタル・生成AIを活かす

4 議会改革の最新トレンドとトピックス

(1)議会改革の軌跡と展望−マニフェスト選挙から20年、その先に!−

(2)パネルディスカッション

①議選監査委員の活性化と議会・監査委員事務局の連携

②委員会代表質問を活かす

5 早稲田大学マニフェスト研究所 議会改革度調査から

【宣言文】
・今後、高い確率で予測されている南海東南海地震、首都直下型地震、富士山噴火等々をはじめ、あらゆる災害に対して実行性の高い「議会BCP」の確立と訓練を実施する。
・災害時に活用できるデジタル技術を議会に積極的に取り入れる。
・災害への備えは議会が主導し、住民自治や災害対応への政策を研究し、提言する。
・災害時への備えとして、市区町村に1台の「トイレカー」を配備するよう議会から行政へ提案する。
・リアルな対話に加え、ICTやSNS等様々な手法を用いて住民意見を集約する。
・合議体として議論を尽くし、最善の意思決定を行う仕組みを議会内に構築する。
・住民の多様な価値観や少数意見を排除せず、議論を尽くし、新しい価値観を創造する。
・あらゆるハラスメントに対して厳正に対処する。
・持続可能な地域を創出するため地域課題の本質を探究し課題解決の政策立案に取組む。
・地方議会間の交流や意見交換を活発に行い、議会(議員)が互いに研鑽を重ね、善政競争を促して、地方議会から地域を変え地域から日本を変える志を持って活動する。

Dsc_31972

【所感】
今回の全国地方議会サミットは「非常事態への備え これからの議会」をテーマに、議会における災害対応を中心に学んだ。
1日目は能登半島地震の被災自治体である輪島市、珠洲市、能登町の発災当時の各議長より、現在進行形での議会対応について伺った。特に発災初期においては、行政が混乱を招かないよう、議会内で情報・意見を集約し、首長をトップとする災害対策本部を支えていくスタンスは、柏崎市議会と共通している。その一方で、災害後の復旧・復興に関わる予算は専決処分となることが多いが、その使い道や優先度が本当に適切なのか、議会がチェック機能を働かせることの必要性も感じた。災害時のフェーズと専決処分の範囲については、柏崎市議会においても細分化して整理した方がよいのではないかと思う。
また、熊本市と珠洲市の関係性を通して、自治体間の互助が大切であることを実感した。被災地支援を通して自らの自治体の課題に気付くこともあれば、かつての被災経験が役立つこともあると思う。被災地支援を目的に、職員だけではなく議員を派遣することも、検討の余地があるのではないか。
2日目は東日本大震災で被災した自治体の議長・元議長・首長(当時は議員)から、災害時の議会機能の維持・業務継続について学んだ。それぞれが被災者でもあり、ご家族や住居を失うなど辛い経験をされながらも、ふるさとのためにご尽力されている姿に感銘を受けた。復興に向けた計画に議会の意思を以下に反映させられるか等、非常に考えさせられるご提言を数多くいただいた。
尚、両日ともに登壇された自治体はいまだ復興途上にある。被災地に関心を寄せ続けながら応援していきたい。
後半は議会選出監査委員の活用事例や、常任委員会として代表質問(一般質問)を行う事例が紹介された。特に常任委員会の意思を本会議で質問する事例は、調査・研究を進める柏崎市議会においても研究してみてはどうかと思う。
尚、両日ともにDXの進化を自治体業務や防災にどのように役立てることができるか、具体的に示していただいた。できるところから取り組んでいきたい。
全体を通して充実した内容であり、地方議会から政策の実現を図り、善政競争と好事例を全国に広げることで、国をも変えていこうというローカルマニフェスト運動の強い意思を、あらためて実感した二日間であった。学んだこと、感じたことを、今後の議会活動に反映させられるよう精進したい。

政務活動報告書

 

« 総務常任委員会 行政視察「持続可能な地域公共交通」 | トップページ | 川内原子力発電所・薩摩川内市 視察 »

議員・議会活動」カテゴリの記事

最近のトラックバック

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ