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2024年5月29日 (水)

柏崎市消防本部 水難救助訓練の再開について

5月29日、総務常任委員協議会において、柏崎市消防本部から、水難救助訓練の再開についての報告を受けました。以下はその内容です。

消防長より

昨年10月に発生した水難救助訓練中の事故によって亡くなられた消防士長、御遺族の皆様に深い哀悼の意を表するとともに、市民の代表である市議会に対し、あらためて謝罪したい。

4月22日に第三者による事故調査・再発防止検討委員会委員会による報告書を受領し、安全最優先の新たな組織風土の構築を目指して、職員の考え方や行動の変容を図り、万全な安全管理体制を活動計画に反映させるべく取り組んできた。
この度、事故以来中断していた水難救助訓練を再開したいことから、本協議会にて報告したい。尚、市長、副市長、故・消防士長の御遺族からは既に了解を得ている。ただし、活動計画については実災害における対応への影響を考慮し、非公開としたい。

また、警察による捜査は現在も継続中であり、答弁できない質問もあるかもしれないことを了承いただきたい。
安全な水難救助訓練に必要な備品は、6月定例会議の補正予算に計上させていただくが、訓練実施が可能なものから再開したいと考えている。

改善点のポイントは、御遺族の想いを受け止めた部分であり、指導者間の情報共有の徹底として、月2回に振り返りの機会を設けて幹部職員が未認定者の訓練状況を把握する他、未認定者の相談窓口(メンタルサポート)を、消防総務課人事係に設置している。
また、総務省消防庁からの改正通知も消防幹部会議で共有し、速やかに対応したい。

消防署長より

水難救助訓練の再開について

目的
水難救助対応時における潜水技術の向上及び潜水作業従事認定者の養成

2 日時
毎月、火曜日を原則とする(月4回)
⑴プール訓練:9時30分から12時まで
⑵海洋訓練:9時30分から13時10分まで
⑶操船訓練:9時30分から12時30分まで

3 場所
⑴プール訓練:新潟県立柏崎アクアパーク(柏崎市学校町6番73号)
⑵海洋訓練:笠島漁港内及び外海(柏崎市大字笠島)
⑶操船訓練:柏崎マリーナ(柏崎市東の輪町)

4 対象者
〇潜水作業従事認定者15人
〇潜水作業従事未認定者8人
〇有資格者7人
(警防第一:15人警防第二:15人)
※潜水作業従事未認定者8人及び有資格者7人はCカード(ダイビングライセンス)取得後から海洋訓練を開始する。

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5 訓練内容(バディ:潜水ダイバー2人以上を1組)

⑴ドライスーツ若しくはウエットスーツを着用し、適正なウエイト量の確認
⑵浮力調整装置を着装しての潜行及び浮上要領
⑶バディでの検索要領
⑷トラブル対応要領

6 安全管理の役割分担(バディ1組当たり)

⑴陸上
〇訓練統括:1人(副署長)
〇警戒員:1人 
〇陸上安全監視員:1人

⑵水面
〇スタンバイダイバー(安全監視員) :1人

⑶警戒艇
〇操船員:1人 
〇警戒員:1人

※警戒員:周囲の状況変化等の警戒を行い、ダイバーの安全を確保する隊員をいう。
※陸上安全監視員:不測の事態が発生する恐れがある場合に、ダイバーの安全を確保する隊員をいう。
※スタンバイダイバー:不測の事態が発生した場合に、直ちにダイバーを救護できる隊員をいう。
※警戒艇:訓練場所が、陸上から約30m以上離れた位置で訓練する場合に配置する。

7 携行品

⑴個人装備:
〇ドライスーツ若しくはウエットスーツ×人数分
〇個人潜水資機材一式×人数分
〇救命胴衣(訓練統括、警戒員、安全監視員、操船員)

⑵水難救助資機材:
〇潜行ロープ
〇検索ロープ
〇沈錘
〇国際A旗

⑶安全管理資機材:
〇浮環
〇フローティングロープ

⑷通報資機材:
〇携帯無線(安全監視員及び警戒員)
〇携帯電話

⑸救急資器材:
〇AED
〇呼吸管理資器材

8 水難救助訓練開始前の職員研修

⑴安全管理研修(安全監視及び警戒要領)
〇対象者:68人(主任以上の隔日勤務者)
〇日時:5月23日(木) 、24日(金) 1時間程度

⑵潜水業務従事者研修
〇対象者:30人(潜水作業従事認定者及び未認定者)
〇日時:5月25日(土) 、26日(日) 1時間程度

⑶船舶操縦士研修
〇対象者:31人(船舶免許保有の隔日勤務者)
〇日時:5月28日(火) 、29日(水) 1時間程度

※水難救助(潜水)訓練の開始予定日6月11日(火)

9 改善点

⑴安全を最優先にする組織風土の構築

ア 総務省消防庁からの水難救助等に関する通知は幹部会議で共有し、消防本部内の対応を明確にする。

イ 他消防本部や他機関で発生した事故事例及びヒヤリハット事例は、隊員間で共有する場を設け、必要に応じて水難救助活動計画を見直す。

ウ 潜水士の国家資格を取得後、プールで基本泳力を確認し、スキューバダイビングライセンス(Cカード)を取得させる。

エ 組織内の情報共有として、潜水作業従事認定者は訓練の振り返りを月2回以上実施し、未認定者の訓練状況を把握すると共に、その内容を潜 水活動振り返りシートを用いて、消防署長に報告し、消防署長は報告内容から適切な対策を講じることとする。

オ 未認定者の相談及び意見等を聞き入れる窓口は消防総務課人事企画係長とし、その内容を消防総務課長に報告する。なお、消防総務課長は消防署長と協議し、適切な対策を講じることとする。

⑵機械的要因(資機材点検)

ア 圧力調整器(レギュレーター及びオクトパス) 、ゲージ(水深計、残圧計及びコンパス)並びに浮力調整具(BCジャケット)については使用に際して支障を来さぬように年1回業者に点検整備を依頼する。

イ ドライスーツを追加配備し、可能な限り隊員の体型に合うサイズ選定を可能にする。

ウ 個人装備の点検は、全ての隊員が点検表に基づき同様の手順で実施するとともに、必ずバディ相互でダブルチェックを行う体制とする。

⑶環境的要因(安全管理)

ア 安全管理員を増員させ、訓練統括、警戒員、安全監視員、スタンバイダイバーを配置し、安全管理体制を強化する。

イ 潜水救助活動は、陸上又は船艇から、水平距離でおおむね30m以内とする。陸上から30m以上離れて訓練を行う場合は警戒艇による警戒員を配置する。

ウ 無線機、携帯電話等により通信手段を確保、AEDなどの救急資器材を配備し、緊急時の迅速な対応に備える。

⑷環境的要因(訓練の実施方法)

ア 訓練の実施に際し、潜水業務計画表を作成して、全隊員が訓練内容を把握できるよう周知徹底する。

イ 段階別潜水隊員育成訓練実施表及び潜水隊員訓練実施表に基づき訓練を実施し、訓練参加者個々の技術等の到達度を確認できる体制とする。

ウ 潜水訓練は、2人以上1組(バディ)を遵守し、単独での潜水は行わない。

エ 就業時及び訓練前後の健康状況については、健康チェックシートを用いて安全責任者がチェックを行う。また、安全責任者は訓練者の健康状況を消防署長へ報告する。

オ 訓練前日当務の仮眠時間は、連続6時間以上取れるように配慮する。なお、夜間(21:00~翌朝6:30)に災害等で出場した場合は、労務管理に考慮して水難救助訓練には参加させない。

⑸人的要因(個人の適性)
ア 潜水訓練を実施する職員は、高気圧作業安全衛生規則第38条に定められた健康診断(肺活量測定等)を実施する。

イ 消防署長は月に1回程度、訓練対象者と面談を実施し、個人の適性を把握する。

主な質疑

Q 伝達のシステムは機能するのか。
A 消防幹部が先頭に立ち、月1回面談を行う他、認定者同士でも月2回の振り返りを行い、未認定者の状態や訓練状況を把握する。

Q 安全管理員の配置を増やすことは現職員数において無理のない状況なのか。例えば消防OBに依頼する等の考えはないのか。
A 訓練者は基本的に非番職員であり、現体制で実施は可能である。ただし。訓練者は夜間勤務のうち継続して仮眠を確保できる1番(0時~6時)、4番(21時~4時)の者とし、救急出動など夜間災害対応を行った場合は訓練に参加させないこととする。

Q 職員のメンタルケアは十分か。
A カウンセリング対象者は面談を終了し、ストレスチェックも実施した。今後もメンタル面のサポートを継続する。

Q 職員研修の際の様子はどうか。
A 研修では安全管理の徹底について丁寧に指導し、職員からは質問も多く出された。これまでと変わった部分として、安全監視体制の役割を明確にしており、職員配置のポイントについても理解を深めたと認識する。

Q 訓練場所を笠島漁港にした理由は。また、漁業に支障はないのか。
A 笠島漁港は水深があり、広範囲でエリアを警戒できる等、訓練には最適な場所であると判断した。(これまで使用していた番神海岸は岩礁が多く、陸から30m離れた箇所には警戒艇が必要となる。)漁業関係者とは調整が済んでおり、新潟県漁業協同組合米山支部および柏崎漁業協同組合の了解を得ている。尚、毎週火曜日は漁業者の休暇日であることから、訓練に使用させていただくこととした。

Q 訓練時の安全管理体制は理解したが、実際の災害出動時には様々な環境、立地の中で水難救助を行わなければならない。新たな訓練体制の中で、そのためのスキルは身に着けられるのか。
A 訓練は未認定者と認定者を分けて行い、海上のバディ体制ではベテランと未認定者を組み合わせ、指揮命令下で活動することを学ぶ。また、訓練課程でCカードを取得することにより、様々な条件での水中活動のためのスキル取得を目指す。

Q 訓練参加者の適性やメンタルを見極めながら育成するとのことだが、一般的な取得期間を延長することもあるということか。
A 認定には早くて1年、最長2年を見ている。個々の体調や適性を確認しながら、着実に育成する。

Q 訓練資機材の過不足はないか。
A 潜水資機材は全部で12機あるが、オーバーホール修理が必要なものがあり、6月の補正予算に計上している。また、警察の捜査で押収された10機のうち9機が戻ってきており、仕様できる状態になっている。

Q 職員の体調管理についての情報共有は。
A 訓練参加者には必ず健康管理チェックシートを記載し、体調に不安がある場合に自己申告する体制としている。訓練前後にもチェックする。消防署長を中心に救助係長等が参加者の様子を見守り、異常を感じた時には声掛けすることとしている。参加者が訓練内容を把握し、実際の動きをイメージできるようにする。訓練の改善や強化についての新たな取組みについて情報を取得した場合は共有し、採用できるものは採用していきたい。

 

これから本格的に「海のシーズン」が始まります。

水難救助訓練の安全管理体制と実際の災害現場における対応力の維持・向上、この二つを両立させなければならない消防本部のミッションは非常に重いと感じます。

今後の6月定例会議で計上される補正予算も含めて、引き続き注視していきたいと思います。

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