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2022年9月 9日 (金)

令和4年一般質問2「超高齢社会を支える地域資源の将来像」

9月8日、令和4年9月一般質問を行いました。以下はその記録です。

2022.9.8一般質問(近藤)

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近藤

次の質問は、「2 超高齢社会を支える地域資源の将来像」です。

 柏崎市は今年7月末の高齢化率が34.9%の超高齢社会です。今後ますます要介護者は増えると予想されますが、介護人材不足の慢性化や介護保険費用の増大を鑑みれば、高齢者の生活は在宅が主になると考えます。
 そこで本項目では、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らすために、欠かせない地域資源を将来どう維持していくのか・・という観点から質問してまいります。

まずは 「(1)時代に即した地域包括支援センターの在り方」についてお聞きします。

 地域包括支援センターは、介護保険法に基づき設置された地域の中核機関であり、保健師または看護師、主任介護支援専門員、社会福祉士が相互に連携し、身近な相談窓口として高齢者やその家族の生活を支えています。

主な業務として、

●介護保険に関する相談、申請受け付け 
●介護・福祉・医療・保健に関する相談や指導 
●介護予防サービス計画の作成 
●地域の高齢者の実態把握 
●虐待対応を含む、総合的な相談支援と権利擁護 
●地域で取り組まれている福祉活動への支援 

等、多岐に渡ります。

 柏崎市の現状については、新潟県が公表しているデータをもとに作った資料を用いてお話ししたいと思います。画面の切り替えをお願いします。

Photo_20220915030901
(資料1)本市では中地域、東地域、西地域、南地域、北地域の5圏域に7か所の地域包括支援センターを設置し、それぞれ医療法人や社会福祉法人に業務委託しています。
それぞれの圏域には地域特性があり、例えば山間部では人口は少なくても、訪問先までの移動距離が長く、1件あたりに費やす時間が長くなります。

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(資料2)また、権利擁護(虐待や消費者被害など)に関する相談件数も、昨年度の実績を見れば34~132件と幅があります。件数が少なくても、かなり複雑なケースが相当あると聞いています。
 各センターが対応する相談支援業務には困難事例も含まれ、現場では支援のスキルを有する専門職を必要としています。けれど本市条例の人員配置基準と実状が合わず、受託者が超過負担しているケースもあるそうです。また、地域包括支援センターの関係者からは、事業主体は市であることから、委託しているといえども、市として現状をしっかりと把握し事業展開してほしい、との声もお聞きしています。

 9月5日の本会議では、北地域包括支援センターにしやまについて、現在の委託先法人が来年度事業の受託を辞退するため、公募により令和5年度から新たな委託先を選定する・・とご説明いただきました。

 私の実家は西山ですので、こちらの包括には、私の家族がお世話になりましたし、地域住民の信頼も厚く、「困った時にはいつも助けてもらっている。頼りにしている。」と、多くの方々から伺っています。
 職員さんも本当に一生懸命に対応されていますので、今回の受託辞退は、現場を担う職員の方々にとっても、法人にとっても、苦渋の決断であったと思いますが、辞退に至る背景には、おそらく他の委託先にも共通する、人員確保の難しさや経営上の課題等があったのではないかと推察します。

 これからの超高齢社会を支えていくには、高齢者の自立支援や権利擁護、地域の連携・協力体制の整備を、より一層進めることが重要です。それらを担う地域包括支援センターが、設置当初よりも重要性・必要性が増していることを理解していただき、委託料の見直し等も含めた機能強化と、市との連携を深めることが必要ではないかと考えます。

そこで質問します。
地域包括支援センターの重要性・必要性を市としてどのように認識しているか。
また、超高齢社会がますます進行することを見据えて、時代に即した機能強化や市との連携を深めていく考えがあるか。
そして、地域包括支援センターの業務内容に則した、適切な委託料の必要性をどう考えるのか。 

以上についてお聞かせください。

福祉保健部長
 少子高齢化や人口減少に伴い、地域包括支援センターが行う高齢者実態把握や、総合相談の実績も、令和3(2021)年度には高齢者実態把握が230件、総合相談が述べ5048件となっており、それぞれ増加傾向にございます。
 この傾向はしばらく続くことが予想され、地域包括センターは地域包括ケアシステムを構築していくため、今後ますます重要な役割を担っていくものと考えております。

 このため、本市の第8期介護保険事業計画においては、主要施策の取組みとして、地域包括支援センターの機能強化を掲げ、民生委員や町内会長など地域関係者との連携を強化し、支援が必要となる高齢者を早期に把握することで、適切なサービスにつなげていく体制づくりに取り組んでいます。

 地域包括支援センターには、市が委託する包括的支援事業を担当する職員と、要支援の方のケアプラン作成を行い、その報酬から人件費を賄う職員が配置されており、委託事業に係る職員については、市が国の基準に従って配置人員を定めております

 しかしながら、近藤議員の言われるように、近年では地域における人間関係の希薄化や、高齢者を取り巻く環境の変容を背景に、権利擁護や高齢者虐待など、相談内容が複雑化し、地域包括支援センターの対応する業務範囲も広がっております。
 また、その活動場面は、それぞれ特性が異なる地域であるという点からしても、ご指摘の通り、国の基準がすべてに適合すると言い難い面も見受けられます。

 こうしたことから、市としましても、多職種を対象とした合同研修会の開催や、多機関が参画する地域連携会議など、関係者の連携強化をはかる取り組みを推進しながら、現状把握や業務上の懸案事項などを共有し、地域包括支援センターの活動を全面的に支援しているところです。

 ご質問の、時代に即した地域包括支援センターの在り方としては、高齢者支援に関する地域の拠点として機能させつつ、関係する多職種や他機関との協力体制をこれまで以上に強化し、将来を見据えた適正な配置を考慮しながら、多様な支援ニーズに対応してまいりたいと考えております。

 また、事業の運営面に関しましては、委託法人から現状をお聞きしており、委託料も含めた何らかの見直しが必要であると認識しております。今はまだ詳細をお知らせする段階ではございませんが、そのように検討をはじめているところでございます。

近藤
 今ご答弁いただきまして、市としても地域包括支援センターの色々なものが大変になっていることや、費用面でも苦慮されていることを認識していられるということなので、安心したところです。

 大変さの一因として、人材確保の難しさが、やはりあるかと思います。委託している法人では、スキルのある人材を地域包括支援センターに集中させるとなると、他の介護施設等での穴ができるというか、そういった構造もあるかと思いますので、やはり介護人材の確保もあわせてお願いしたいと思います。

 

次に、「(2)在宅介護を支えるサービスのこれから」についてお聞きします。

 現在、在宅生活を送る多くの要介護者が、デイサービス、ショートステイといった通所・宿泊型の介護サービスを利用しています。
 これらのサービスは、介護者(主に家族)が、体調不良、冠婚葬祭、泊まりのシフトや勤務、外出や旅行・・といった事情で、一時的に在宅介護が難しくなった時や、家を空けなければならない時の強い味方でもあります。
 つまり要介護者ご本人だけではなく、介護者の仕事や社会生活を続けるためのレスパイトケア(息抜き・休息)としても重要なサービスなのです。

 しかし、コロナ禍にあって、全国的にデイサービス、ショートステイの利用率が下がっていると報じられ、柏崎市内の多くの事業所においても、利用率が低下傾向にあると伝えられています。
 中には要介護者本人と介護者である家族の見解の違いにより利用に至らないケースや、職員や利用者が新型コロナウイルスに感染したことにより、事業を休止せざるを得ないケースもあると聞き及んでいます。

 その一方で、近年は小規模多機能型居宅介護のような地域密着型サービスも増えており、コロナ禍の影響というよりも、デイサービス、ショートステイ利用者がそちらに移行しているのではないか、との説もあります。

 こうした状況の中で、介護サービス事業者の中には、利用率低下を受けて、デイサービスの開所日・規模縮小や、ショートステイの特養への転換を検討する動きもあると聞きますが、そうした場合、要介護者に不自由・不便が生じることがないか危惧されます

 例えば20床のショートステイを特養に転換した場合、特養の待機者20人は行き先が決まります。ですが、そのショートステイを利用しながら在宅生活を続けている60~80人くらいの方々は、行き慣れた施設を利用できなくなってしまいます。そうなるとご本人だけではなく、介護者の仕事や社会生活にも影響を及ぼします。

 しかしながら、介護事業者の側からすれば、長期化するコロナ禍や光熱費・物価高騰により、厳しい経営判断を迫られている状況にもあると考えます。
 超高齢社会を支える介護サービスの維持・事業継続のためには、各介護事業者が適切な経営判断ができるような市の関わり方・支援が必要ではないかと考えます。

そこで質問です。
柏崎市内のデイサービス、ショートステイ、小規模多機能型居宅介護の利用状況、利用者のニーズをどう原因分析しているのか。
また、その結果を受けた今後の施策展開について、全国の状況も考慮しながら、支援の必要性、事業の見直しや再構築等について、市としてどのように考えているか、お聞かせください。

福祉保健部長
 デイサービスやショートステイといった在宅介護サービスの利用が減少傾向にあることについては、私どもも事業者からお聞きしているところでございます。
 実際にデイサービスについては、平成30(2018)年度は述べ11万6977回の利用に対して、令和3(2021)年度は10万7326回と9651回(-8.3%)減少しております。

 またショートステイについても、平成30(2018)年度は述べ5万2217日の利用に対して、令和3(2021)年度は5万925日と1292日(-2.5%)と、どちらのサービスも減少している状況です。
 ここ数年について申し上げれば、コロナ禍による利用控え、事業所による利用休止の影響が少なからずあったものと承知しています。

次に、小規模多機能型居宅介護は、通いを中心として随時訪問や泊まりを組み合わせたサービスを提供し、中・重度となっても在宅での生活が継続できるよう、複合的な支援を行うものであります。現在、市内に12の事業所があり、平成30(2018)年度は述べ3168人、令和3(2021)年度は3144人と、利用はほぼ横ばいの状況です。

 国が掲げる地域包括ケアシステムのさらなる進化・推進に向け、住み慣れた地域で在宅生活を続けていくためには、極めて有効な在宅介護サービスに位置付けられているものと認識しております。

 今後の在宅サービスにおいて、要介護者に不自由・ご不便が生じることがないかとのご懸念でございますが、現在、令和6(2024)年度にスタートする第9期介護保険事業計画の準備を始めたところでございます。

 今年度は介護予防、日常生活圏域ニーズ調査の他、在宅生活の継続と、在宅介護を担う家族の就労継続の実現に向けたサービスの在り方を検証する、在宅介護実態調査を実施いたします。

 また、ケアマネージャーや介護事業所といった現場の視点から、生活改善に必要な支援や地域課題、施設整備の意向などを把握することとしています。こうした現状を整理していくとともに、将来の人口動態による、介護サービスの需要予測を的確に見定めていく必要があります。

 サービスの提供基盤である介護事業所の適正配置につきましては、現時点では明確なお答えはできませんが、介護人材の確保といった課題も含め、サービスの給付と負担のバランスをはかりながら、総合的に検討を進めることで、持続可能なサービスの提供を目指してまいります。
 尚、介護保険事業計画の策定経過につきましては、議員の皆様にも適時お示ししてまいりたいと考えております。

近藤
 再質問させていただきます。デイサービスやショートステイ、小規模多機能型居宅介護の利用率が変動しているんですが、(原因の)分析結果をもう少し早めに示すことはできないでしょうか

 と言いますのも、質問の中でも申し上げましたけれど、おそらくどこの事業者もかなり厳しい経営状況で、そうなってきますと、経営安定化のために整理していかなければならないという状況も出てくると思うんです。

 第9期(介護保険事業計画)を待っていますと数年かかる中で、やはり事業者を守っていただかないと、高齢の方々が行く場所がなくなるという、そういう想いもありますので、その点を含めてのスケジュール的なもので、もしお示しいただけることがありましたらお願い致します。

福祉保健部長
 分析につきましては、少し難しいところがございます。と言いますのも、個々の利用者さんやご家族の方に、どうして利用しないんですかというご質問はしておりませんので。

 ただ傾向として、先ほど申し上げましたけれども、コロナの影響は非常に大きいのかなというところは感じております。コロナの状況がどこまで続くかということもございますけれども、利用状況という実数の部分は当然集計することはできますので、そういった面も含めて、何らかの支援が必要であるということがあれば、速やかに対応していくかたちをとっていきたいと思っております。

近藤
 なかなか分析結果をすぐに示せないということでしたら、全体の利用状況がどのようになっているのかという情報共有だけでもしていただければと思いますし、事業継続を支援して、利用者さんやご家族を守っていくために取組みを続けていただきたいと思います。

 

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