「北地域包括支援センターにしやま」について
9月5日の本会議で質問し、8日の一般質問でも言及した「北地域包括支援センターにしやま」について、所属の文教厚生分科会では以下の質疑を行いました。
介護保険特別会計
001包括的支援事業 001包括的支援事業 195万7千万円
9/5本会議での説明は
〇北地域包括支援センターにしやまの委託事業者変更に伴う費用
〇また195万7千万円のうち人件費その他95万7千円、事務所費100万円
ということだった。これを踏まえて伺いたい。
公募のスケジュールはどうなっているのか。
(介護高齢課長)
スケジュールとしては、予算可決後すみやかにHPで周知し、市内事業者に案内する。
9月末~10月下旬を公募期間とする。
介護保険の運営協議会部会・サービス選定委員会から選定していただき、最終的に事業者を決定する。
選定委員会が11月中旬~12月となり、その後業務の打ち合わせを行う。
3月に法人から引継ぎの期間とし、令和5年4月1日から新法人に委託する
事務所費用が計上されているが、いきいき館内に入るのか。
今の北包括がある場所を引き継ぐのか、新たな場所の選定も視野に入れているのか。
(介護高齢課長)
本来はいきいきデイサービスセンターに入ってもらう予定だったが、令和5年度に工事予定なので開設は翌年度(令和6年度)以降となる。
来年度5年4月時点では、いきいきデイサービスには入れない。
西山地域に拠点がある法人であればその事務所内となるが、西山町事務所の活用も念頭に置いている。
相手方もあることだが、今の法人が借りている事務所とは別の場所に置きたい。
利用者のことも考えると、いったん事務所を開設してから、その後いきいきデイに移転するのは難しいと考える。
現在の委託先法人の辞退の理由が、人員配置の難しさと費用面の課題だと説明(9/5)を受けた。
また地域包括支援センターには、市が委託する包括的支援事業を担当する職員と、要支援の方のケアプラン作成を行い、その報酬から人件費を賄う職員が配置されており、委託事業に係る職員については、市が国の基準に従って配置人員を定める、としている(一般質問答弁)。
しかしケアプランを作成しても件数がとれず、人件費を満たせない状況もあるのではないか。
公募の内容は、そういった課題も踏まえたものとなっているのか。
(介護高齢課長)
包括の運営にはキャパが必要な面がある。
地域包括の運営には保健師、主任ケアマネ、社会福祉士が3職種必要だが、市の委託分としては2職種分の人件費しか出ていないケースは他にもある。
各包括はそれぞれ医療、介護の強みを生かして運営している。運営面でもヒアリングを行い、改善できるところは改善したい。
包括にしやまの事例は、市の改善策の先行事例として委託する。
キャパが少なくても1件あたりが困難なケースも多く、移動距離が長く時間がかかることもある。
新年度の見直しには、そうしたことも配慮されるのか。
(介護高齢課長)
今の包括にしやま委託先法人に対しては、長きに渡り受託していただいたことに感謝申し上げる。
7か所の地域包括では、困難事例にどこも素早く対応していただいている。
地域支援事業はいくつかの項目の関連性があり、サービス調整を行う上でも地域包括支援センターの役割は重要である。
委託といいながらも任せっぱなしではなく、困難ケースには職員も出向いて対応している。
新しい法人のバックアップを十分行いながら、今後の地域包括支援センターの在り方を考えていきたい。
★意見として
今後、高齢者はさらに増えていく。
地域包括支援センターの必要性、重要性を踏まえて、今後もしっかりと支援していただきたい。
**************
本来、地域包括支援センターには3職種(保健師、主任介護支援専門員=主任ケアマネ、社会福祉士)の配置が必要です。
ですが条例で定めた人員配置基準上、人口の少ない西山地域では、2名分の人件費しか委託料に含まれません。
残り1職種分については、「ケアプラン作成料で人件費を捻出」というのが従来の考え方ですが、人口が少ないとそこまで「稼ぐ」ことはできないため、法人が超過負担することになります。
市からの委託事業でありながら、受託者が超過負担する実状がある場合は、原因分析をきちんと行い、財政措置も含めた支援を検討すべきだと思います。
また今回の質疑を通して、「いきいきデイサービスへの事務所移転」が事実上、白紙に戻ったことも確認しました。
人口が少ない地域の公共施設を縮減していくことの理由として、現市長は「人口が少ない地域ほど一人あたりの税金が高い」と説明することが多々あります。(中央地区はひとり3万円だが、郊外の過疎地域は7~10万円・・等)
ですが、もし住民ひとりあたりにかける税金を均等にするのであれば、国が地方に配分するお金(地方交付税)も減らされなければなりません。
それに、人口減少地域にかける税金の大半は、必要不可欠な住民サービスであり、「住民ひとりあたりが享受できる公的サービス」が中心部より多いとは思えません。
西山地区ではコミセンの統廃合、地域交通にしやま号の地域負担により、「切り捨てられている」との想いを持つ方が少なくないと感じます。
その上、地域包括支援センターまでなくなれば、住民の心理的・物理的ダメージは計り知れないものとなるでしょう。
今回、一連の質疑・質問を通して「北地域包括支援センターにしやま」を残すことは確認できました。
少子高齢化・人口減少が進んでも、住民の皆さんが安心して、希望を持って暮らせるような柏崎にしたい、という視点と想いを持って、残り任期も活動していきたいと思います。
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