令和4年6月一般質問「3,ウィズコロナ時代の防災行政無線の在り方」
令和4年6月9日、一般質問を行いました。以下は最後の質問です。
最後の質問は「3,ウィズコロナ時代の防災行政無線の在り方」です。
はじめに、この質問を通告したのは5月23日であり、その当時の状況を踏まえてお聞きいただきたいと申し上げておきます。
新型コロナウイルス感染拡大が始まってから2年が経過しました。この間ワクチン接種が進み、オミクロン株による感染事例は比較的、軽症者が多く、療養期間や濃厚接触者の自宅待機期間も短縮化されました。
停滞していた経済活動や社会活動を再開し、市民生活に活気を戻すことは、ウィズコロナ時代の課題だと考えます。
本市では、昨年度まで中止していた各種イベントを、感染防止対策を講じた上で再開しており、6月にはえんま市が、7月にはぎおん柏崎まつり海の大花火大会が開催されます。
また、市内の飲食店を応援する「GOTO!イートチケット」が5月末まで延長され、5月中旬からは市内の宿泊事業者・旅行事業者の事業継続支援を目的に、閑散期の旅行需要喚起策として「楽宿(らくやど)かしわざきキャンペーン」を実施しています。
このように、市は経済・社会活動活性化のために各種施策を講じていますが、連日放送される防災行政無線では、新型コロナウイルス感染者数の発表と、人権への配慮や感染防止のための注意喚起がなされてきました。
これに対し、市民の方々からは「防災行政無線が流れることにより、行動を自粛しなければならないという心理状態になる。その一方で、市では各種イベントや飲食・宿泊の利用を促す事業を展開していることに、矛盾を感じる。」とのご意見をいただきました。
また、飲食業関係の方々からは、「防災行政無線が流れる度に、店の予約をキャンセルしたいとの連絡が入る。」とも伺ってきました。
総務省によれば、【防災行政無線は、県及び市町村が「地域防災計画」に基づき、それぞれの地域における防災、応急救助、災害復旧に関する業務に使用することを主な目的として、併せて、平常時には一般行政事務に使用できる無線局】としています。
新型コロナウイルス感染拡大前は、本市の防災行政無線は災害や応急救助等の非常連絡が主であったと記憶していますが、感染拡大後は、連日放送され、定時放送と化していました。
新型コロナウイルス感染拡大初期から、重症化しやすいデルタ株の流行期には、国や県の方針に合わせて、本市においても行動自粛を促しており、防災行政無線にその効果はあったものと考えます。
しかし、感染拡大初期とフェーズが変わった今、防災行政無線の内容や構成、運用について見直す時期に来ているのではないかということが、本質問の趣旨です。
例えば、平日の18時50分、土日祝日の17時から放送されていた防災行政無線には市政情報を盛り込み、市民が感染防止に配慮しつつも、明るい気持ちで経済・社会活動に参画できるような内容を放送してはどうか・・とのご意見を市民の方からいただきました。
あるいは、新型コロナウイルス感染症に関する定時放送自体の見直しを検討してはどうかとも考え、以下の質問を5月23日に通告しました。そのまま読み上げます。
「ウィズコロナ時代において、市民の行動が、感染防止対策と経済・社会活動の両立につながるよう、防災行政無線の内容や運用について、見直す考えがあるか伺います。」
しかしながら、5月27日をもって、防災行政無線の定時放送は突然終了となり、肩透かしを食らわされたような気持ちになったわけですが、ただ、それについての明確な理由は、現時点では明らかにされていないことから、あらためて伺います。
5月27日を最後に、防災行政無線の定時放送を止めた理由と、そこに至るまでの考え方、協議内容等についてお聞かせください。
市長
防災行政無線についてであります。非常に悩ましい問題でありました。ご想像いただけるだろうとは思いますが、相矛盾するものです。経済活動もやはり一定程度、確保しなければならない、しかし何よりも市民の皆様の安全や安心、生命を守らなければいけないといったところがあり、相反するところを防災行政無線を通じてということは、非常に難しいところでありました。
皆さんも思い出していただきたいと思うんですけれど、2年半あまり経っているのであります。確認したところ、議会で新型コロナウイルス感染症に関して私が初めて発言したのは2年前、令和2年2月19日、議会の冒頭に議長よりお時間を頂戴して発言したことから始まっております。
その当時、当初段階においては、新型コロナウイルスの蔓延については、非常に重症化率が高く、医療の崩壊を引き起こしかねない危機的な状況であり、まさに災害であったと考えております。当然のことながら、ワクチン接種も始まっておりませんし、ワクチンそのものをどうするのかという議論さえ始まっていませんでした。そういった状況の中で、防災行政無線を通じて呼びかけを行ってきた次第です。
しかし、現在のフェーズは近藤議員がご認識・ご指摘いただいているように、感染者数・重傷者数ともに低下し、まさにウィズコロナ、コロナと共にというフェーズであり、平常時の営みに戻していくために、私達ひとりひとりが努力していかなければならない時代に入った状況にあると考えております。
突然止めたといいますが、止めるのはいつだって突然です。そして最後の防災無線でその理由を説明しました。国は先月5月20日に今後のマスク着用についての使い方を示し、その3日後の23日には新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針を変更し、更に26日には首相が外国人観光客の受け入れについて、6月10日から再開することを表明したというような、国の方向性を踏まえ、当初災害にも等しい新型コロナウイルス感染症の蔓延を防ぐために続けてきた防災行政無線を停止すると、お伝えしたところでございます。
5月27日の放送を持ちまして、感染者数や皆様への注意喚起の呼びかけを停止する報告をさせていただいたところでございます。ご理解賜りたいと思います。
近藤
では5月27日止めたのは、たまたま(通告とのタイミングが合った)であり、(市長より「たまたまではありません!」)はい、承知しました。では5月27日に止めたのはそれなりの根拠があったということですが、一点心配しているのは、毎日の定時放送と化していたことであり、定時放送を止めたことが日常に戻すステップであると理解はしますが、市民の皆さんの中には戸惑う方もいらっしゃると思いますし、防災行政無線そのものが(一般的な)定時放送と混在している面もあると思うんですが。
あらためて防災行政無線を聞き逃さないように啓発していただきたい、という思いがあるのですが、それについてお答えいただけるようでしたらお願いします。
市長
今のところ市民の皆様から今回のことを含めて、防災行政無線の在り方を見直すべきだとのお声は聴いておりませんので、見直しは考えておりません。
近藤
見直しという意味ではなく「防災行政無線をしっかり聴いてください」というアナウンスを何かのタイミングでしていただないか、という意味でしたが、わかりました。
市民の皆さんも粛々と受け入れていらっしゃると思いますし、今はLINE等で防災行政無線の内容が流れて受け取りやすくなっていますので、しっかりと聴いていただけるよう、私の方でも周知してまいります。
以上、大変早口になりましたが、これで一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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