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2022年2月10日 (木)

子どもを取り巻く環境の充実に関する調査研究について(当局への質疑)

所属する文教厚生常任委員会では「子どもの貧困」と「いじめ・不登校」の2つの問題に焦点を当て調査研究に取り組むこととしています。
2月10日の委員協議会において、本市における現状や問題点を確認するため、当局の担当部局に質疑を行いました。

*当局からは福祉課、子育て支援課、子どもの発達支援課、学校教育課が出席

 

◆子どもの貧困について

1,貧困世帯の実態はどのようなものであるか。生活保護世帯や要保護・準要保護世帯の数・割合、ひとり親家庭の生活実態はどうか。

令和4(2022)年1月現在で、生活保護世帯は471世帯。そのうち、母子世帯が25世帯。割合は5.3%で増加傾向にある。なお、令和3(2021)年度は、これまでに保護開始と廃止がそれぞれ3件であった。

未就学児が19人、小学生が13人、中学生が9人、高校生が12人の計53人が保護世帯にいる。ケースワークや定期訪問で実態を把握し、制度の基準に沿って各保護費の支給を行っている。

 

2,貧困家庭の困りごとをどう捉えているか。把握の方法、主な困りごとの内容等を聞かせてほしい。

相談事業や乳幼児健診の際に経済状況も確認している。児童虐待については、養育相談などの機会で把握している。家庭状況を聞き取りし、困窮している場合には福祉課や学校教育課、社会福祉協議会など関係機関につなぎ、連携して対応している。

困りごとの事例として、出産費用が心配だという相談に対し、福祉課援護係につないで支援につなげた。また、学校の諸費の支払いが滞っている場合は、就学支援制度の紹介を、家計に課題がある場合は、日常生活自立支援制度の紹介を行っている。

①聞き取り以外に家庭状況を把握する方法は。

 民生委員による各地区の会議で情報共有している。

②乳幼児健診に来られない世帯へのフォローは行っているのか。

 電話や訪問によりフォローしている。

③連絡が取れない家庭への対応は。

 健診未受診者の背景を知ることは重要なところで、虐待予防の観点からも強化している。電話連絡が取れない場合は、訪問し、過去の予防接種の接種状況や健診受診状況等を多面的に確認した上で、適切に対応している。訪問を嫌がるケースもあるため、本人の意向に沿って接点を持つようにしている。

④民生委員の活動で困りごとが判明した事例は。

 民生委員・児童委員が家庭を訪問して聞き取りしているわけではない。問題を抱えている世帯について情報を入手する中で、子供の状況を把握する程度。

 

3,市としての貧困家庭への支援策はどのようなものがあるか。また、「子どもは柏崎の宝」という視点での取組はなされているか。

生活保護の中に生活扶助として母子加算などの加算がある。また、教育扶助として、学級費、教材費、交通費、学習支援費等の支給がある。
そのほか、生活困窮者自立支援制度の中で、子供の学習生活支援事業というものがあり、生活保護世帯等の小学校5・6年生及び中学生のいる世帯に対し、訪問型で個別に学習指導を行っており、令和3(2021)年12月時点で、利用者は20名、実施回数は延べ62回行っている。また、学校の長期休暇中に集合型の学習支援を行っており、令和3年の夏休み期間中に利用者11名、実施回数15回、冬休み期間中に利用者13名、実施回数6回行っている。

ひとり親家庭の支援として、高等職業訓練促進給付金といった看護師や介護福祉士の資格取得のための支援や、自立支援教育訓練給付金というその他の資格取得に掛かる費用を助成するなど、安定的な職業への就職につなげる支援を行っている。

①子供の学習生活支援事業による学習支援の成果は。

高校進学を目標としているが、昨年まで全員が希望高校に進学している。

②家庭の貧困と子供たちの学力への影響をどのように捉えているか。また、現在行っている学習支援が有効と認識しているか、まだ十分ではないと考えているか。

訪問することで家庭の実態を把握し、その他の支援につなげることもできる。生活困窮者支援の枠組みの中で申請者に対して支援を行っているところ。子供たちの学力向上については、学校との連携が必要。

③アルバイトで家計を助けている子供の有無と、それによる学力への影響をどのように捉えているか。

家庭の貧困と子供の学力の相関関係は不明。アルバイトも高校生ではいるかもしれないが、把握していない。
貧困だから学力が低いということではないと考えている。生活保護受給の背景は家庭によって異なるため一概には言えない。貧困の連鎖を断ち切るためにも進学を目指すようケースワーカーも働きかけている。アルバイトをしている高校生もいるが、学習に影響を及ぼさないよう指導しているし、アルバイト収入は、本人の将来のために蓄えるよう指導しており、収入認定において、世帯の収入に含まないようにしている。

④ヤングケアラーの実態把握とその対策はどのように進めているのか。

これまで4件ほど把握している。介護等関係機関につないで問題の解消を図った事例がある。今後体制を強化していく必要があると考えている。

 

4,市や地域において「支援の体制」の実態はどのようなものであるか。また、その成果と問題点はどのようなものであるか。

福祉課援護係を窓口に、社会福祉協議会や民生・児童委員が連携して対応している。生活困窮者自立相談支援については、福祉保健部や建築住宅課の公営住宅担当、弁護士などと定期的な会議を行い、情報共有を図り、対象者の生活保護につなげている。

母子手帳の交付時や健診時のヒアリングで支援が必要な方を関係機関につないでいる。また、子ども食堂を自主運営しているところが市内に7箇所あるが、社会福祉協議会がそこで気になるケースがあった場合のバックアップ体制を取っている。

最近は、子ども食堂がコロナ禍の影響で休止しており、支援が届かなくなっているのではと懸念しているところ。 そのほか、子育て応援券による経済的支援にも努めている。

①支援体制における問題点や課題は。

親の精神疾患や育児放棄、高齢者介護など家庭内における様々な問題が増えている。社会福祉協議会との連携により、対応を強化していく必要がある。様々な相談機関が連携し対応していくことが必要と考えている。

②中学校卒業後から18歳までの子供たちへのフォローは、市としてどのように行われているのか。

子育て支援課がケースワークを通じて行っているが、必要に応じて子どもの発達支援課の相談支援につながっている。相談支援を行っている高校生の中にヤングケアラーもいる。中学のときは全欠状態であったため、カウンセリングを続け、通信制高校に入学し、アルバイトをしながら生活再生を目指している事例もある。門さえたたいてくれればチームで対応できる。

③門をたたくことが難しい人もいるのでは。相談に至らない人たちへのアプローチはどのように行っているか。

本日ここにいる子供の支援に関わる部局は、定期的に要保護児童対策協議会はじめ、実務者会議、ケース検討会議、情報交換会議など、様々な局面で情報共有を行っている。ささいな情報であっても全てのケースをリストアップし、重症化に至らないよう情報共有しているので、門をたたかなければ把握できないということではない。
国からITを使った情報連携で、プッシュ型の支援を推進するよう通達があったところ。市としても検討する必要があると考える。

④市や社会福祉協議会と、支援を受ける側との間でトラブル等はよくあるのか。トラブルが生じた場合、どう対応しているのか。

市で解決が困難な相談もある。制度や政策に沿って対応しているが、その対応に不満な人が議員に相談に行くケースがある。情報提供いただければ市の対応について説明したい。 同じ方が複数の窓口に相談するケースが増えている。

 

5,子供の貧困の解消のために担当として取り組むべきことはどんなことだと考えているか。

低所得者の子育て世帯に対する生活支援特別給付金を支給しており、今年度は、765件、1,232人に支給している。
これまで以上にアンテナを高め、対象者の漏れがないように制度支援につなげていきたい。ひとり親の就職支援についても継続的に制度周知を図っていきたい。

 

6,貧困の基準は明確になっているか。その基準の周知は図られているか。

生活保護制度の枠組みの中で世帯ごとに最低生活費を算定し、必要な支給をしている。

 

7,近年の就学支援制度の利用者の数はどうであるか。できれば詳しく、ひとり親何%などといったこともお聞かせ願いたい。

就学援助を受けている児童生徒は、小学校で491人、中学校で288人、世帯数で421世帯となっている。そのうちのひとり親世帯の割合は分からないが、5割くらいと推定される。

①貧困からくるいじめはどのくらいか。

把握はしていない。いじめの相談は、5、6件は家庭の状況をからかわれたというものもあるが、貧困を題材としたいじめは聞いていない。

 

◆いじめ・不登校について

1,近年のいじめ及び不登校児童生徒の実態はどのようなものであるか。小中学生のアマテラスとふれあいルームの利用状況も含めてお聞かせ願いたい。

小中学校におけるいじめの件数は、令和3(2021)年12月末日時点で、小学校が159件、中学校が18件。昨年同月比で、小学校が44件の増、中学校が1件の減であった。小学校の件数増については、いじめを見逃さない意識の高まりによるものと認識している。
不登校は、令和3(2021)年12月末日現在で、小学校が14人、中学校が52人、昨年同月比で、小学校が2人増、中学校が14人増であった。

アマテラスの小中学生利用者はない。ふれあいルームは、今年1月末現在で小学生2人、中学生6人が通っており、担当職員との学習やコミュニケーションを通じて、本人のペースに合わせた学習機会を保障している。

ふれあいルームは、小中高校の在籍者が対象であり、アマテラスは、学校在籍のない者が対象。ふれあいルームには、小中学生のほか、高校生が5名利用している。昨年に比べ、高校生が増えている。これは、高校生も利用できることが認知されてきたことと、コロナ禍における鬱の問題といったことも影響していると認識している。また、義務教育課程で特別支援学級に在籍していた生徒が普通高校に進学したが、適応できないケースもある。

①いじめの定義、基準はあるのか。

文部科学省の定義では、人的関係にある他の児童生徒が行う一定の心理的・物理的な影響を与える行為。具体的には、冷やかしやからかい、悪口、集団による無視、ぶつかったり、たたかれたり、蹴られたり、金品を要求されたりといった事例を基に各学校で判断し、報告を上げることとなっている。

②いじめを発見しづらい状況はないのか。

命にかかわるケースもあり、10年前、20年前に比べて学校現場でも重大な問題として受け止めている。いじめの陰湿化により見えないところで行われることもあり、教職員の人権感覚を高め、ささいなことも見逃さないよう取り組んでいる。

③各学校からの報告は、定められたもので行われているのか。

定められた様式のシートを用いて定期的に報告することとなっている。

 

2,いじめ及び不登校の原因や傾向の推移と分析は行っていると思うが、その原因と分析結果及びそこから導き出した対策はどのようなものであるか。

いじめの原因として、冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われるという項目が、小中学校ともに一番多い。対策としては、未然防止、初期対応、発生した場合の解決のための確かな取組に重点を置いて、いじめの背景を把握することを意識しながら、教職員間、相談機関等とも情報共有しながら丁寧に対応している。

不登校については、小学生においては無気力、不安、親子の関わりが要因として多く、中学生では、無気力、不安、生活リズムの乱れ、親子の関わり、学業不振、いじめ以外の人間関係といった様々な要因が、本人への聞き取りによって挙げられているが、最近はコロナ禍の影響も否めない。
相談機関、関係機関との連携を重視している。学校では、家庭訪問やタブレットによる学習保障など、学校とのつながりを途切れさせないようにしている。

①いじめの解決事例は。

令和2(2020)年度では、小学校でのいじめの認知件数が166件。うち、解消件数が158件、継続指導中が8件。中学校では、認知件数が25件。うち、解消件数が23件、継続指導中が2件となっている。解決までに時間のかかるものもある。

②いじめが原因の不登校もあるのか。

中学校の1件のみ。

②不登校において、担任と合わないことが要因となっているケースはないか。

教職員との関係をめぐる問題を要因としているケースが中学校で2件ある。

③保健室での対応の現状を教えてほしい。

いじめ・不登校対策委員会を各学校に設置し、情報交換し対応することとしているが、養護教員は必ずそのメンバーに入っている。特に不登校については、児童生徒が担任に言えない悩みを保健室に来て話すといったこともあり、養護教員が心のケアのキーパーソンになっている。

 

3,いじめ及び不登校への対応と防止策はどのようなものであるか。SNSのいじめを含めて、児童生徒と保護者に対する取組をお聞かせ願いたい。

いじめについては、初期対応を重視している。不登校は、個々の背景に寄り添い、スクールカウンセラーや心の教室相談員との連携を図りながら、安心して登校できる学校づくりに重点を置いて取り組んでいる。

中学校におけるいじめの原因の中で、「パソコン・携帯電話で誹謗中傷や嫌なことをされる」が、33件中7件と割合が多い。不登校は、スマホによる睡眠不足等が生活リズムの乱れにつながっていることも要因としてある。

SNS等によるいじめなどへの対策としては、子供たちのささいな変化を教職員が察知して対応できるよう取り組んでいる。また、情報教育主事によるSNS等におけるトラブル防ぐための講演会を、子供たちや保護者に対して行っている。

①いじめられた子、いじめた側の子への具体的対応は。

学校教育課長 双方から丁寧に聞き取りし、事実関係を確認した上で、保護者に連絡している。

②いじめた側の心のケアも必要。そうした対応は今まで行っているか。

学校教育課長 いじめた側にも家庭環境など様々な要因がある。多角的な見方をしていかなければならないと考えている。

③教職員と児童生徒との間でのトラブル、担任に相談しづらいということが生じた場合の対応はどのように行っているか。

双方に事実関係を確認し、担任を管理職が適切に指導している。

④関係修復が難しい場合の学級や学校の変更といった事例はあるか。また、そうした対応もあり得るのか。

事例としてはある。原則は管理職が担任に対し指導し、改善に努める。 教育委員会での判断により学区外通学を認めることもある。

⑤不登校が解消したとする判断基準は。

不登校の判断基準は、年間の欠席日数が30日以上。少しの時間でも学校で過ごせるようにするなど、段階的な改善に取り組んでいる。

 

4、子どもたち全員に配付されたタブレットの活用状況と現時点での学習効果はどうであるか。学校の授業時と家庭での活用等についてお聞かせ願いたい。

ほぼ毎日活用している学校は全体の9割以上。学校では、ドリル学習のほか、発表資料の作成、児童生徒間の意見の共有などで活用している。家庭での学習においては、授業の延長としての発表資料の作成や調べ学習など活用の幅を広げている。
持ち帰りの頻度は、週1回持ち帰っている学校が4割。毎日持ち帰っている学校が3割を超えている。長期休暇中の持ち帰りは半数程度。
効果は、情報活用能力の育成につながっている。なりすましなど情報モラルに課題がある。
より多くの考えを共有し、自分の考えを広げることにつながっている。今後も有効活用していきたい。

①なりすましとは具体的にどういうことか。

小学校では、他人のドリルの進捗を覗き見にいった事例があった。中学校では、授業と関係ない写真が送られた事例があった。

②卒業時に自分のこれまでの学習成果を振り返ることができるデータ移行の仕組みを検討しているか。

中学卒業時は、個人情報に配慮しながら、データを持ち帰ることができるよう検討している。小学校卒業時には、引き継げるものがあれば、自分が作成したデータを引き継げるようにしたい。

③長期休暇中に持ち帰る際の不正使用等に対する管理はどのように行っているか。

通信機能を切ってある。管理者が使用状況や不正アクセスを監視できる体制となっている。

④タブレットの活用を小学校3年生以上としていることの弊害はないか。

基礎をしっかり身に着けた上で、小学校3年生からタブレットを活用できるようにというのが市長の考え。特に弊害はない。1、2年生においてもコンピュータ室でコンピュータに触れる機会は設けている。

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本市における現状と取り組みが非常によくわかりました。

質疑は約2時間に渡り、感染症対応などで大変な状況下に時間を割いていただいた当局の皆様には心から感謝申し上げます。

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