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2021年12月 9日 (木)

令和3年12月一般質問「2,一票を生かす選挙管理の在り方」

令和3年12月一般質問の記録です。

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2、一票を生かす選挙管理の在り方 

(1)選挙事務の適正な管理執行 

 選挙は、有権者が政治に参加する最も重要かつ基本的な機会であり、選挙事務の適正な管理執行、投票しやすい環境づくり、政治への関心を高める取り組みを進めることが必要と考えます。

 特に投開票事務は多くの市職員が関わり、正確かつ迅速な作業が求められますが、人間が処理する以上、ミスが生じる可能性はゼロではありません。またトラブルや不測の事態が発生することもあると思います。

 今年10月に行われた衆議院議員選挙では、市外・県外の自治体において、投票用紙の交付ミスや開票時のミス等が相次いで報じられました。柏崎市においても、今回初の投票所となった、ここ市役所本庁舎において通信トラブルが発生し、投票日の当日、受付等の手続きに支障を来したことが報じられています。
 また昨年の柏崎市長選挙においては、投票者数に不在者投票分が二重集計され、開票作業が予定よりも約1時間半遅れる事態となりました。
過去には平成25年の参議院選挙で、香川県高松市で開票作業における不正行為が発覚し、のちに市職員6人が逮捕され、大きな社会問題になりましたが、発端となったのは単純な集計ミスだったそうです。


 選挙は民主主義の根幹を成すものであり、1票差によって当落が分かれることもあります。よって、その取扱いには慎重を期すべきであり、いかにミスや不正行為を防ぎ、トラブル発生時どのように対処するか、という点が重要だと考えます。そして選挙事務は市職員の重要な職務であり、適正な事務を遂行できるよう、意識啓発やスキルアップも必要ではないかと思うところです。

 そこで質問です。本市では選挙事務業務の重要性をどのように認識し、ミスや不正の防止策、またトラブル発生時の対策はどのように行っているのでしょうか。また選挙事務を正確かつ効率よく行うための取組や、過去の事例を踏まえた改善策等もあわせて伺います。

選挙管理委員会委員長

 ご承知のように選挙事務は厳格であり、法に基づき忠実に執行されなければならず、公正・中立・適格性を要求されるものだと認識しています。ご質問にありますように、今回の第49回衆議院議員総選挙の選挙期間中において、県内で8件の管理執行上の問題がありました。問題となったものの多くが、確認ミスや思い込みによるミスであり、防ぐことが可能なものであると、今までの経験によりましてもそういう風に理解させていただいております。

 尚、今回はありませんでしたが、当市においても確か7年前の衆議院議員選挙で、投票用紙の二重交付ミスがあったことがございました。この対策としては、最初の投票用紙交付場所では入場券を回収しないで、有権者がそのまま入場券を所持して次の投票用紙交付場所において、その入場券と引き換えに投票用紙を交付するよう、選挙事務を改善し、現在に至っているところであります。

 選挙管理委員会では、選挙の都度、投票管理者、職務代理者を対象とした説明会を開催するとともに、職員グループウェアを利用して、事務従事者全員に注意喚起を行うようにさせていただいております。

 地道ではありますけれども、このような取組が選挙事務に対する職員の意識醸成につながり、ミスが起きにくくなる投票所運営がなされるものと考えております。

 尚、投票所において交付ミス等があった場合は、ただちに選挙管理委員会事務局にご連絡いただき、指示を仰ぐことを徹底させていただいております。選挙管理委員会では、過去の判例等を参考に、ミスに対する対処を行うとともに、必要によりましては県選挙管理委員会に報告をし、指示を仰ぐこともあるというのが現状でございます。

近藤

 今ご答弁を伺い、そういれば昔の選挙のやり方と比べ、投票所の趣が変わってきたなと、私自身も感じるところもありました。またグループウェアを活用して注意喚起をされるなど、色々と努力されていると思います。

 一点だけ確認させていただきたいのですが、選挙事務業務に従事した職員とやり取りする中で、逆に改善点や反省点が上がってきて、それを次の選挙に生かすという取組はなされているのでしょうか。

選挙管理委員会委員長

 当然、疑問に思われた点、改善を要する点は事務局に上がってまいりますので、それをさらに選挙管理委員会で検討して、またフィードバックさせながら次の改良点に結びつけていくということで、当然そういう指摘があった場合は検討させていただいているということでございました。

今のお言葉を聞いて安心したところで、次の質問

(2)投票しやすい環境づくり に移ります。

 柏崎市では当日投票所の見直し・集約が進められ、今年6月には柄澤均議員が中央地区、9月には樋口良子議員が西山地区の投票所について、一般質問されています。そこで私は今回、

ア 移動期日前投票所の成果と今後の運用 について伺いたいと思います。

 本市では、期日前投票所を市役所、高柳町事務所、西山町事務所で開設することに加え、令和元年の参議院議員選挙から、移動期日前投票所を開設しています。

 今回の衆議院選挙では、新潟産業大学付属高校内に移動期日前投票所を開設し、県内初となる高校・校舎内での投票が、注目を集めました。
柏崎市HPに掲載された期日前投票者数を見ますと、今回の衆議院議員選挙では14,360人で、前回の平成29年よりも434人増え、全投票者数の32.5%、ほぼ3人に1人が期日前に投票していることになるかと思います。
 一方、投票者総数は44,119人で前回よりも3334人減り、投票率も63.47%で、前回よりも1.48ポイント下回っています。
 この結果から、期日前投票制度への理解および環境整備が進み、投票意思があって動ける人は積極的に期日前投票を利用していたことが推察できます。

 さて、移動期日前投票所は、当日投票所が遠い地域の方々にとって、投票機会の拡充となり、選挙立会人を出すことが難しい地域にとっても、メリットがあると思います。
 また、新潟産業大学付属高校での開設は、報道によれば以前から市選挙管理委員会職員の講義を受けたり、模擬投票を行ったりしてきた経緯があり、主権者教育の一環としての側面が強いのかな、と感じるところです。

 そこで質問ですが・・本市が開設する移動期日前投票所は、先進的な取組として注目されていますが、過疎地域での投票や高校生の主権者教育と、どのように関連するでしょうか。また今後さらに開設箇所や対象範囲を拡充する考えがあるか、ということも含め、成果および将来的な運用について、見解をお聞かせください。

選挙管理委員会委員長

 ご質問にありますように、移動期日前投票は令和元(2019)年7月の参議院議員選挙から始め、今回の選挙で3回目になるわけであります。実績については初年度が3か所で32人、昨年は7か所で79人、本年の衆議院議員選挙では9か所で97人となっております。

 移動期日前投票所の投票者数は、有権者の都合、選挙の種別などにより増減はありますが、地域にとって投票機会の確保がはかられているものと考えております。いずれの地域の方からも、来てもらって助かるという声がほとんどであります。今後も選挙種別で異なる選挙期間等を考慮しながら、さらに充実をはかりながら継続して開設したいという風に考えております。

 また今回の衆議院議員総選挙において、新潟産業大学附属高校に移動期日前投票所を初めて設置をさせていただきました。同校にありましては市内の他の高校と比べ、期日前投票所の会場となる市役所から離れていることから、短時間ではありましたけれども、投票機会の確保をはかったものであります。

 開設にあたっては、主権者教育として小・中・高校での選挙に関する講義と模擬投票も行っておりますが、その延長線上にあったものと考えております。18歳になる高校生にとって、有権者となり初めての選挙で、実際の投票を経験してもらいたいこと、および今後の政治や選挙に関心を持ってもらいたいことを目的としたものです。

 この取組によって投票を行った生徒はもちろんですが、周りの生徒に与えた影響も大きいものであったのではないかと確信しているところです。尚、高校を会場にした移動期日前投票所は、選挙の執行時期により対象となる生徒数が大きく増減するわけでありますので、学校と相談しながら実施していきたいと考えるところです。

近藤
 ご答弁をお聞きして、高校での施行は内心、他の(産業大学附属高校以外)高校でもやるのかな、と思ったんですけれど、やはり色々な事情があることと、時期的にもおそらく、18歳の学生ができるだけ多い時期にやられるのかな、と感じました。

 今回のお話を伺って、高校でやられたように、必ずしも投票所が遠い地方に行くだけでなく、様々な運用ができると思うのですが、それについて次の質問とも絡むことなので再質問させていただきます。

 柏崎市内には障害者支援施設や、障害者、高齢者が生活されるグループホームが多数ありますが、これらは次の質問で言及する不在者投票の指定施設ではなく、入居者の中には投票に行くのが困難な方も多数いらっしゃると思います。今後の移動期日前投票所を拡充する場合、こういった例えばグループホームなども対象としていくようなお考えはありますでしょうか。

選挙管理委員会委員長

 只今の質問でありますが、いわゆる不在者投票指定施設以外で一定の投票者数が望める施設で、場所もあると思いますし、ただ事前協議が非常に重要となると思います。今回の選挙期間中の一つの例ですが、社会福祉法人代表の方と少し協議をさせていただきました。障害者施設を不在者投票指定施設にできないか、ということも含めてでしたが、これは今の法律上、無理があるということで、期日前投票所の開設で対応するという考え方に合っているのであります。

 期日前投票所の開設の条件は、障害の程度にもよりますけれども、障害者としてでなく、不特定多数が集う場所として開設してはどうかという提案を、させていただいたところでございます。早急に開設するということではなく、何回か出前授業を行い、障害者に投票の基本を覚えていただくということも含めて、対応する職員側の訓練も必要かと考えております。出前授業で習得していただきたいとするところです。結果としては、急ぐことなく2~3年後の開設を目指しながら、今後も協議を継続させていただくということになりました。現状としては以上です。

近藤

今かなり詳しくお聞きしまして、障がいのある方々や高齢の方々の投票機会をどうするかということは、大きな課題だと感じたところです。

そこで次の質問では、投票所に出向くのが難しい方々への配慮として

イ 不在者投票と投票への意思 について伺います。

 今回の衆議院選挙の結果では、期日前投票が増えた半面、当日の投票者数および投票率が下がっています。もともと選挙に関心がない、あるいは投票の意思がない、という人達もいるのでしょうが、その一方で、投票に行きたくても行けないという人が増えたのではないかと懸念しています。

 投票所に行けなくても、一定の要件を満たす場合は不在者投票制度の対象となります。
 例えば仕事や旅行などにより、選挙期間中に市外に滞在している人は市外の選挙管理委員会で、県指定の病院や施設に入院・入所している人は、その病院や施設内で投票することできるとされています。
 また要介護5の人、もしくは身体障害者手帳や傷病者手帳を保持し、一定の要件を満たす人は、郵便等による不在者投票を利用し、自宅で投票用紙を記載でき、その中でも上肢・視覚に障害がある人は代理記載制度の対象となります。

 ただし不在者投票制度は申告が必要であり、在宅で生活する要介護4以下や療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の保持者等は、郵便等による不在者投票の対象にはなりません。

 要介護4以下であっても、投票所に行くのが難しい方々はいらっしゃると思いますし、認知症の進行や障害の特性によっては、投票所の雰囲気・環境になじめないというケースもあると思います。

 つまり、本人に投票の意思があっても、制度のすき間からこぼれて選挙に行けない方々がいたのではないか、その方々をフォローする仕組みが必要ではないか、と感じるところです。

 そこで質問ですが、この度の衆議院議員選挙において、不在者投票の利用はどの程度あったのか、また有権者の投票への意思は反映されたと考えるか、そして現行の選挙制度に対する課題認識について伺います。

選挙管理委員会委員長

 今回の衆議院議員総選挙において、不在者投票者数は374人となっております。詳細につきましては、大学生や専門学校生、仕事の都合により単身赴任等、市外に居住している人の利用するものが60人、市内外の施設入所者が利用するものとして292人、在宅郵便投票として22人となっております。

 不在者投票等の周知としては、選挙人名簿に登録されている有権者のうち、入場券を市外へ発送するものについては、不在者投票の案内を同封させていただいております。また不在者投票ができる指定施設の入所者については、施設を通じて周知していただいているところであります。

 在宅郵便投票は個別に案内等はしておりませんが、選挙時に全世帯に配布する選挙の特集号において周知をはかっており、個別の問い合わせに対応させていただいているところであります。今回の選挙時において新たに5名登録があり、現在28名の方が利用されております。

 また今回の衆議院議員総選挙においては、新型コロナウイルス感染症の感染に伴う外出禁止により投票ができない有権者に対応すべく、国による特例郵便投票制度の創設がありましたが、当市において利用実績はありませんでした。
 以上のことから有権者の投票意思は反映されているものと考えております。

 尚、ご質問にもありましたが、現行の選挙制度に対する課題認識として、在宅郵便投票者の緩和があるのではないかと認識しているところであります。これは国においても認識されているところでございまして、対象者の等級を要介護5から要介護3まで拡大する方向で、現在国において審議されていると理解しております。

近藤
 有権者の投票意思は反映されただろうと、また国の方でも在宅での選挙がしやすいよう要介護度の見直しが行われるということで、少し安心したところですが、様々な課題がある中で、今後も本市における投票しやすい環境づくりを進めていただきたいと思います。

本項目、最後の質問

3)一票の重みを生かすために では「無効票」の問題について取り上げたいと思います。

 毎回選挙のたびに多くの無効票が発生しています。令和元年の参議院議員選挙では私自身が開票立会人を務めましたが、判別が難しい投票用紙が多いことに衝撃を受けました。

 公職選挙法では無効票になるものとして、

●所定の用紙を用いない
●1枚の用紙に複数の候補者名を記載 
●白紙投票・単なる雑記・記号等 
●どの候補者への投票か確認し難い

等々が挙げられます。

 ですが開票作業では「どの候補者への投票か確認し難いもの」を、何とか判別しようと協議を重ねました。そのために作業全体が遅れ、全てが終了して開票会場を出たのは、朝4時だったと記憶しています。 

 投票用紙の中には、震える手で必死に書かれたと思われるものもあれば、遊び半分で書いたのではないか、と感じるものもありました。それでも投票した方の意思を無駄にしないよう、ギリギリまで努力していたのです。おそらく、どの選挙においても共通する姿勢であり、これこそが民主主義の根幹を成す「一票の重み」だと感じるところです。

 無効票が生まれる背景のひとつとして、国政選挙では複数の種類の投票用紙に、異なる記載をしなければならないこともあると思います。
衆議院議員選挙では、小選挙区と比例区の選挙に加えて、最高裁判所裁判官国民審査も行い、小選挙区では候補者名、比例区では政党名しか記載できません。けれど参議院選挙では選挙区、比例区どちらも候補者名を記載できます。このような状況ですと、例えば衆議院選挙で間違って、比例区に候補者名を記載してしまうこともあると推察するところです。

 さて、これまで選挙管理委員会は、投票率向上のために様々な取組を重ねて来られましたし、議会においても主権者教育や政治への関心を高める取組について、数多くの質問がなされてきました。しかし、どれだけ投票率が上がっても、最後にその一票が無効票になれば意味がないと思います。

 そこで質問ですが、一票の重みを生かすためには、主権者教育や投票率の向上とあわせて、無効票をなくす・減らすことに注力すべきと考えます。今回の衆議院選挙における無効票の傾向と見解、そして無効票をなくす・減らすための取組や今後の対策について、お聞かせください。

選挙管理委員会委員長

 まず今回の選挙における無効票者数とその率ですが、衆議院小選挙区選出議員選挙の無効投票は1225票であり、投票総数に対する無効投票率は2.78%となっております。比例代表選出議員選挙の無効投票は1365票であり、投票総数に対する無効投票率は3.09%となります。今回の選挙に限らず無効票につきましては、投票総数の1%前後から3%前後となっており、10年前と変わらない割合となっております。

 この無効票のうち、候補者等に何ら関係ないもの・・白紙投票や雑事、記号、符号などの他事記載が9割近くを占めております。残りの1割強が候補者等に何らかの関りがある無効票となっているのが現実でございます。

 この候補者等に何らかの関りがある票=疑問票につきましては、ご質問にもありましたように、有権者の意思を無駄にしないよう、時間をかけさせていただきますが、判断をしてもらっているところであります。当然のことながら投票所に設置してある記載台には、候補者等の氏名が掲示されております。投票用紙に記載する際に、この候補者等の掲示を確認し、記載をしていただくことにより、疑問票や無効票を減らすことにつながれば、という風に考えております。

 尚、主権者教育、出前授業においては、無効となる票としての説明の中で、他事記載や記号、符号の例、また記載については、漢字ではなく平仮名でもよいことを説明させてもらっているところです。

 いずれにいたしましても、ご質問にありますよう、開票時間の短縮の観点から、無効票・疑問票を減らす、また疑問票の審査時における審査方法の工夫について、常に担当者との協議を行いながら、今後も短縮に向けての取組を行いたいと考えるところであります。

近藤
 ありがとうございました。本質問を通して時代に即した、先進的な選挙管理の取組について確認させていただきました。
 選挙管理委員会の皆さんの、たゆまぬ努力に敬意を払いつつ、私自身も1票の積み重ねによって、ここに立つことが許されていると自覚しながら、活動していきたいと思います。

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