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2021年11月

2021年11月28日 (日)

ヤングケアラー講演会

11月28日、柏崎市主催の児童虐待防止講演会・人権講演会を聴講しました。
今回のテーマは
ヤングケアラー問題をどう捉え、どのように向き合っていくか

講師は持田恭子 様 (一社ケアラーアクションネットワーク協会代表理事)

ご両親の介護、ダウン症のお兄さんのケアを行ってきた「ヤングケアラー当事者」としての経験をお持ちであり、2018年、ケアラーアクションネットワークCANを設立。1700人以上のケアラーと対話してこられたそうです。

以下は講演メモです。
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◆ヤングケアラーとは

若い世代で家族のケアをしている子ども・若者の総称。大人が子どもを定義づけたりレッテル貼るために使われる言葉ではない。
日本では児童福祉法のもと、子どもの人権が保障され、対策が講じられているがヤングケアラーは法の網目から少し漏れている。
そのため総称としてヤングケアラーと呼ぶ。
これまで子どもが声を上げることがなかった。
人権を守る範囲を広げるという意味で、ヤングケアラーという総称を捉えていただき、何をすればどんな未来になるのか考えていきたい。

◆ヤングケアラーの人権を守るには・・

1,メンタルヘルスを整える
2,ウェルビーイング(身体的、社会的に満たされた状態)を高める。

大人が子どもをサポートすることが、大きな意味での取り組み。
ケア、介護等の負担をなくす、解消することを目的にするのではない。「必要であれば」法的支援として介入。

国の動き(今年11月)5回の有識者会議を行った。

◆ヤングケアラー支援体制強化事業【新規】

目的:ヤングケアラーが学業や部活や友達付き合いができなくなるまでケアを引き受けすぎないようにする。

対策:相談窓口の設置、公的支援サービスの導入、ピアサポート相談支援の財政支援、オンラインサロンへの財政支援、診療報酬の改定
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー配置時間の拡充。

多職種連携
公的支援の介入

目に見える介護には機能する

ヤングケアラーは介護を優先するあまり
・進学できない
・就職できない
・生活困窮
・健康が脅かされる

子どもはどう思っているのか?

◆ヤングケアラー(子ども)の心理
・世話は生活の一部
・家族の役に立っている
・家族が好きで世話をしたい
・家族の世話をしたくない(不満、暴力、虐待を受けている場合)、精神的に弱っている
・解決を望んでいない
  ↓
みんなはどうしているか知りたい

家族のことは好きだけど
家族との生活は変えたくないけれど
ストレスはたまっている
*一見矛盾しているようだが実は自然な感情

◆なぜ子どもがケア役割を引き受けるのか?(*イギリス研究者の論文より一部引用。)

ケアすることには多様な理由がある。

家族の中にケアを必要とする人がいる場合、
子どもは、ひとりで、あるいは主たる介護者となってケア役割を引き受けるか、
ほかの大人や兄弟姉妹が行っている介助は世話を手伝ったりしている。

・自発的に「ケアを引き受ける」ことを選択する子どもがいる(率先、積極的に引き受けるケース)
・家族の中で「一番動ける存在」として指名される子どもがいる(親、周囲の大人から「あなたしか頼れない」と言われる、若くて体力があり頼られる)
・家族が、子どもにケアを引き受けるように要求することもある(一部だが無自覚のことが多い。「お兄ちゃんなんだから・・」と指名される)

*家のことは誰にも言ってはいけない、と刷り込まれる子どももいる(非公式の世話)。

・障がいある子の世話をしている親が鬱状態になり、障がいのない子どもが世話をしなければならないケースもある。

無意識にケアを引き受けるため、「困っている」認識がない。
慣れてしまって、大したことないと受け止める。

誰かの助けは必要ないと、きっぱり断る子もいる・・

◆不適切と思われるレベルのケアに繋がる要因

1,家族の構造
2,病気や障害の性質とケアの必要性
3,公的支援の提供

◆日本ではどうなっているのか?

1,家族の構造
・ケアを担える大人がいない。ひとり親家庭など。(病気で働けない22.2%:もしかしたら子どもがケア?)
・夫婦共働きなので子どもが家族をケアする(両親が早朝家を出て遅くまで戻らない。夕方ケアすることが多い。)
・病気や障害のある家族が複数いる。(精神疾患ある母の話し相手になる、病気の親に代わり家事を引き受ける等)
・親に疾患や障害があり、子どもへの影響が理解できない。

年下の兄弟の世話をするだけでなく、年上の兄や姉の世話をすることも知ってほしい。
私(持田氏)にもダウン症、知的障害ある兄がいる。小学生の時は姉のように振舞っていた。
両親からの期待もあり、率先して世話をしていた。

2,病気や障害の性質とケアの必要性

・病気や障害の状態が安定しているか?
・病気や障害の状態が管理されているか?
・病気や障害が退行性であるか?
・病気や障害が定期的に発症するものか?

■病気の発症の進行スピード
■病気や障害の診断と受容におけるタイムラグ(知らされていない、親が自分の病気や障害に気付いていない)
■病気や障害のある人が、助けを求めることを選択したかどうか
■病気や障害のある人が、子どもが行っているケアのレベルを認識しているかどうか。

多くの場合、第三者の助けをあまり求めていない。
ケアは増えていくが、家族は必要としない・・ギャップ

3,公的支援の提供

国:公的支援サービスが提供されていない家族に、「適切な」公的支援を導入する
 ↓
サービスが提供されていても、効果的に機能していない
提供頻度が少ない場合がある
 ↓
家族は、自分達がどのような公的サービスを必要としているのかを知らないことがある

多くの人々が医療・福祉の仕組みを知らない。

入院患者が退院時、ヤングケアラーがいると判断されたら、ソーシャルワーカー介入に診療報酬を検討。
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの時間を拡充。

◆公的支援が導入できない背景
 ↓
・家族が申請しないと公的支援の必要性がわからない。
・公的支援の受給資格があるかわからない。

◆公的支援を望まない・・なぜ?
・支援自体を知らない。
・見知らぬ人に家庭に入ってほしくない。
・第三者からの支援を期待していない(過去にたらい回しの経験あり)。
・比較されて傷付いた経験がある(親の会などで比べられ、理解されない)。
・家族に公的支援が必要だと思わない。
・助けを求めたら家族と引き離されるのではないかとの不安。

◆目線を変えてみたら?
・10代の子にとって大人はどう見える?
→専門職との関わりは難しく感じる。

◆ケアの認識
・ヤングケアラーの子供たちは自分がやっていることがケアだと認識していない。
・情報不足:助けが得られることに気付かない。
・自分がケアしている認識に乏しい。
★子どもは見知らぬ人に相談しない。
 まず自分の家族の状況を伝えるところから・・

◆当事者(子ども達)の声
・ヤングケアラー相談窓口には「絶対に電話したくない」
・相談することはハードルが高い。
*もし「大変だね」で終わったら?
*家族と自分が引き離されたら?
相談できずに、危機的状況までケアし続ける。

◆ヤングケアラーへの情報提供
・例えば世話をしている障がいを持つ兄弟がパニック状態になった時・・
・誰もその状態について教えてくれないと、自分の中で何が起きているか推察、「自分のせい?」と思う。
年齢に応じてわかるように説明すべき。子どもは敏感。わかっている、わかろうとする。

ヤングケアラーだけでなく、ケアを必要とする人の希望も聞く。

◆お手伝いとケアの違いは?

①個人的影響:子どもの生活
・小・中・高~と学年が上がるにつれて役割が増えていく。
・子どもが「大丈夫」と言ったとしても、しっかり様子を見る。

②社会的影響:他者との関係
・先生、友達との関係性(子どもにとって社会=学校)
・家のことは見せられない、わかってもらえないとの意識ある。

③教育発達への影響:学業や部活
・学業や部活ができない。

お手伝いとケアの判別は難しい。
日本は子どもが家族の世話をすることを賞賛されてきた。

◆最も大切なのは、子どもの声を聴くこと。
・自分もヤングケアラーかもしれない。
・重たい介護はしていないから、ヤングケアラーと名乗ってはいけない。
・自分で決めて世話しているので、ヤングケアラーと名乗ってはいけない。

◆なぜ相談しない?
→自分がどうしたいか言葉にする機会が少ない。
「どうしてほしい?」と聞かれても答えられない。

他者=友達:「大変だね」と言われ雰囲気が重くなる。
学校=先生:家の中のことには踏み込まれないだろう。

スクールカウンセラー:「自分を変えろ」と言われる。
=他人事のように扱われ、「自分の気持ちは専門家にもわからない」・・

スクールカウンセラーは、目の前にいるその子を何とかしたい。
でも子どもは家族のことを相談したい。

家族のケアをしたことがないと、カウンセラーもイメージできない。
子どもはすぐ察知する。「この人はわかってくれない」

◆ヤングケアラー当事者(女子高生)の声(動画紹介)
・精神疾患の母の世話をしている。
・先生には疾患についての知識を持ってほしい→どんな生活?どんなケア?
・生徒がいつもと違う雰囲気→「最近どう?」と声を掛けてほしい。
・ケア対象のことをむやみに聞かれ、「大変でしょ」と価値観を押し付けられると嫌な気持ちになる。
・自然に話してほしい。
・ヤングケアラーについてのアンケート調査は紙媒体だと、すぐに書き終える他の子の目が気になり、正確に記入できない。スマホ、ネットで回答できるようにしてほしい。(国のヤングケアラー全国調査は紙媒体→正確に把握されていないのでは?)
・スクールカウンセラーに相談する場合、担任に言わなければならず、授業も欠席しなければならない。
(ハードルが高く、相談に結びつかない)

◆子どもが本当に望むことは何か?
・どのような状況なのか話したい。ありのまま受け止めてほしい。
・大人が勝手に解釈するのはNG→二度と話さなくなる。
・自分で気が付く機会が乏しい。

◆家族へのケア
・子どもを抜きにした支援計画を立てないよう注意。
「これなら子どもの時間をつくれるに違いない」はNG。必ず子どもの声を聴く
・テレビのイメージ:暗い部屋で母の世話をしている。→当事者は「電気をつければいいのに」演出が響かない。

◆感情的な影響
・矛盾の感情:公的支援を入れてもなくならない。
・十分な説明が必要。
・子どもはまだ経験や情報が足りない。
・ヤングケアラーは長期に渡り「あちらを立てればこちらが立たない」状態。

ヤングケアラーはライフチャンスの制限が課題とされているが、ライフスキルを獲得できるという利点もある。

◆ヤングケアラー 6つのライフスキル
 ①思いやり ②思慮深さ ③決断力 ④虚しさ ⑤理解力 ⑥寛容さ

親の人権とニーズへの配慮(先進国イギリスでの課題)
・養育能力が乏しいのか?
・親は何を必要とする?

◆ヤングケアラー支援の注意点
・家族のニーズに沿っているか?
・家族丸ごと支援が必要。

◆子どもの声を聴く3つのポイント
①子どもの捉え方、見え方、意見を尊重。今の声をそのまま受け止める。
②家族全員のニーズを考える。
③子どもに考える時間を十分与える。

◆家族丸ごと支援
・家族への効果的な公的支援
・子どもが何を必要としているかを知る相談力
・家族全員へのコンサル
・ニーズを把握する
・子どもは家族の世話をしたいか
・世話をしたいならどんなサポートが必要か

◆きょうだいヤングケアラー
・親から注意を払われない
・家族の否定
・前向きになれない
・親と同じにできない
・親代わりになってしまう
・ファミリーレジャーの経験ができない

社会には子どもを希望に向かわせる義務がある。
①家族 ②ヤングケアラー本人 ③周囲 への働きかけが重要。

一般社団法人ケアラーアクションネットワーク【CAN】 

◆ヤングケアラーズ探求プログラム(参加費無料)
・ヤングケアラー同士のオンライン交流。
・ヤングケアラーだった大学生がボランティアで参加。
・つらい時、自分の感情とうまく付き合う方法を知る。
・心を許し、好きなことの話をして、笑うことができる。
・自分だけじゃない。ヤングケアラーの自分を肯定。
・打ち明ける勇気につながる。

◆ヤングケアラー短編映画
「陽菜(ひな)の世界」
・きょうだいヤングケアラーがヒロイン。
・誤解や偏見のない世界・社会を目指したい。
・出演者「ヤングケアラーを見る目が変わった」
・学校~自治体の連携を求めたい。

◆ヤングケアラーをチェンジメーカーに
・家庭や学校で教わらない障害や難病や疾患への対処法を知っている。
・正しい知識を学び、考え方や振る舞い方が変わると、身近に理解者が増える。
・社会からの誤解や偏見が減る。

<質疑>
Q1、6年ほど関わった子どもがヤングケアラーだった。介入した結果、中学生の今はケアしていた母親と離れて暮らしている。支援が間違っていたのだろうかと自問自答している。
A1、同じ状況の子と関わったことがある。子ども自身の話を聞こうとしても大人や専門職には心を開かない。ケアラー同士がつながり孤立を防ぐ仲間づくりが大切。探求プログラムをぜひ紹介してほしい。

Q2、地域の社会福祉法人だが、どんな関わり方ができるか?
A2、ゲームや遊びなどを通して、楽しい雰囲気で関わるようにする。同じ目標を定めて一緒にやっていくことが大切。

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ヤングケアラーについては令和3年6月の一般質問 でも取り上げていることもあり、関心の高い問題ですが、今回の講演ではかなり具体的な内容に触れられていました。

またヤングケアラーを否定的に捉えるだけでなく、「人の心・痛みがわかる存在」として肯定している点も、非常に印象的でした。

貴重なご講演をいただいた持田恭子様には、心から敬意と感謝を表します。ありがとうございました。

子ども・若者たちが健やかに育ち、希望を持って人生を歩めるよう、取り組んでいきたいと思います。

2021年11月10日 (水)

高柳保育園の休園と柏崎市保育園整備基本方針の改定について

11月10日、文教厚生常任委員協議会において表題の件についての報告と質疑がありました。
以下はその内容です。

1 高柳保育園の休園について

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◆高柳保育園の概要

・昭和47(1972)年4月開園
・平成5年5月 改築
・定員46名
・令和3年11月現在、在籍3名。
・職員数 4名
*園長1名(鯖石保育園長が兼務)・保育士2名・調理員1名(非常勤)

◆休園期間

令和4(2022)年4月から2年程度

◆休園理由

保育園は保育を必要とする乳幼児を預かり、保育することだけが目的ではなく、「集団生活による健全な子どもの心身の成長」の場でもあるが、高柳保育園における令和3(2021)年度の園児数は3名(2歳児:1名・3歳児:2名)であり、単独では本来の保育園機能を維持することが困難な状況にある。
今年度は鯖石保育園と通常の保育や行事を月1回程度合同で実施することで、園児の成長への影響が最小限となるよう努めているが、令和4(2022)年度も今年度と同程度の園児構成となる見通しであり、本来の保育園機能を維持できない状況が続くことは園児の心身の成長に影響を与えることが懸念されることから、来年度以降休園とする。

◆保護者及び地域との協議経過

令和2年

9月9日 高柳地区在住の未就学児の保護者との意見交換会(今後の保育園の在り方について):9名参加
※令和3(2021)年度就園希望調査発出

10月 2日 高柳地区在住の未就学児の保護者との意見交換会
(令和3(2021)年度の高柳保育園就園希望が対象児10名中4名であったことの報告及び今後の保育園の在り方について):8名参加

10月22日 高柳保育園利用世帯との意見交換
(令和3(2021)年度からの高柳保育園の運営等について):2名参加

令和3年

2月 2日 高柳地区在住の未就学児の保護者へ令和3(2021)年度からの高柳保育園の運営等について説明:7名参加

2月17日 高柳地区連合会へ令和3(2021)年度からの高柳保育園の運営等について説明:町内会長20名参加

3月16日 高柳保育園・高柳小学校に関する検討委員会へ令和3(2021)年度からの高柳保育園の運営等について説明:委員11名参加
※保護者の転勤で入園予定児が3名となったことも報告

4月 5日 園児3名(2歳児:1名・3歳児:2名)で令和3(2021)年度の高柳保育園の運営開始

5月28日 高柳保育園利用世帯との意見交換(今後の高柳保育園の運営等について):4名参加
※令和4(2022)年度以降の休園等の可能性も説明

6月22日 高柳保育園・高柳小学校に関する検討委員会へ今後の高柳保育園の運営等について説明:委員11名参加
※令和4(2022)年度以降の休園等の可能性も説明

7月12日 市長及び副市長との協議において、高柳保育園を令和4(2022)年度から休園とする方針を決定

8月5日 高柳保育園利用世帯へ令和4(2022)年度から休園とする方針である旨を報告:4名参加

8月19日 高柳保育園・高柳小学校に関する検討委員会へ令和4(2022)年度から高柳保育園を休園とする方針である旨を報告:委員11名参加

8月25日 高柳地区連合会へ令和4(2022)年度から高柳保育園を休園とする方針である旨を報告:町内会長19名参加

◆今後の予定等

・令和3(2021)年12月議会に柏崎市保育所条例の改訂(高柳保育園の休園)を上程予定。
・休園期間中はこれまでと同様に公共の保育園施設として保育課が維持管理する。
・再開については「集団生活による健全な子どもの心身の成長」の場となり得る人数と年齢構成が確保できれば検討する。

◆質疑応答

A委員 :地域の方の声はどうか。園児への影響を心配する声はないか。

保育課長 :賛成ではないがやむを得ない、致し方ないというのが地域の方、保護者の率直な意見。今年度、鯖石保育園との合同保育や行事を行ってきたこともあり、鯖石保育園への転園に伴う園児への影響はないという声を保護者から聞いている。

B委員: 鯖石保育園が高柳地域で行事を行う考えはあるか。

保育課長 :地域に特化した行事は行っていない。休園によって行事が変わるということはない。遠足などで高柳の地域環境を取り入れた保育の運営を行っていきたい。

B委員 :地域から子供たちの声が聞こえなくなって、住民に寂しい思いをさせないように対応してもらいたい。

C委員: 高柳保育園の保育士や職員の処遇はどうなるのか。また、再開の可能性はあるのか。休園中の施設管理は、再開できる状態で管理がなされるのか。

保育課長 :正規職員の保育士2名と非常勤の調理師が1名勤務しているが、他の公立保育園へ異動となる。パートの用務職員の意向確認はこれから行う。 子供たちの集団での成長が望めるような状況になったと判断できれば、再開したいと考えている。2年以内の中で判断したい。その間、いつ再開してもいい状態で施設管理を行っていく。

C委員 :再開は、保護者の意向があれば柔軟に判断してほしい。廃園という判断もあるのか。

保育課長:保護者の意向は十分考慮していくが、子供たちの成長の場であるということも大事にして、再開できるかどうか検討していきたい。再開が難しいとなれば廃園という判断もあり得る。

Ⅾ委員 :子育ての拠点が高柳地域からなくなるという状況は、第五次総合計画後期基本計画の重点戦略である「子どもを取り巻く環境の充実」に逆行しているのでは。代わりの子育て支援策は検討しているか。

保育課長 :送迎の利便性を考えると近いほうがいいとは思うが、保護者の許容を超える負担をかけることになるとは考えていない。支援策については、地域の意向を確認しながら検討していきたい。

Ⅾ委員 :現状をみると、休園は結論の先延ばしではないか。送迎バスの運行は考えているか。

保育課長:高柳地域の未就学児8名のうち高柳保育園を利用しているのが3名。この差と、地域に若い世帯がいるということに今後の期待をしている。 送迎については、荒浜保育園と西部保育園で、3歳以上に限定してタクシー送迎を行っており、高柳地域においても利用条件付きで実施する予定。

E議員 :いきなり閉園ではなく、休園とする。また、人数基準を設けないとしたのは大事なところ。策定中の市の過疎地域持続発展計画においても移住定住を促すとしており、過疎地域の発展には若い人たちの力が必要だということは理解されていると思う。そのためにも子育て環境を充実させていかなければならないと考えるが、そこは一致しているかをまず確認したい。

保育課長 :可能な限り高柳地域の子育て支援の充実・維持に取り組みたいと思っているが、そのために子どもたちの成長に影響があってはならない。子供たちの成長にとってよりよい環境ということを優先させてもらった。

E議員: 集団生活における健全な子供の成長を強調しているが、安心して子供を預けられる場所の確保も大事。高柳地域で子育て・見守り機能があればありがたいという住民の声、ニーズに対して地域内でそれを運営する場合の行政としての支援、保育園に代わる機能のニーズに応える考えはあるか。

保育課長 :地域に子供を預けられる場所があればという声があったことは事実。力添えできることがあればやらせてもらいたいと常に話している。ただ、行政が主導して提案するのは少し違うと考える。地域から具体的な要望があれば検討していきたい。

E議員 :休園の話が出たのは何年か。

保育課長 :昨年からの話。

E議員 :休園の話が出る前は、7、8人が通園していたわけで、再開の基準はこの辺の人数ということか思っている。

Ⅾ委員 :家庭的保育事業を活用する方法もあるのではないか。検討はされたのか。

保育課長 :条例はあるものの本市では家庭的保育事業の実施事例はない。地域との話し合いの中では、当該事業よりも託児所的なサービスを希望されているようだ。実際にそれを地域から要望されるか分からないが、地域の力を活用し地域で子供たちを育てるという考え方を持っていると受け取ったので、当該事業導入の検討はしていない。

Ⅾ委員: 地域に対しいろいろな情報を提供しながら、地域の皆さんが安心して子育てできるよう支援してもらいたい。

F議員 :市が考える集団生活に必要な人数は何人なのか。それを明確にしないと、どこに判断の基準を置いているのか分からない。行政の裁量で休園や再開を決めるのはおかしな話。安心した子育てができるようにするためにも基準を定めるべき。

保育課長 :20人を下回る場合は、統廃合の検討対象とするというのが国の示す全国共通の基準。地域性も考慮する必要があるため、本市では基本方針を作成し、示している。

F議員 :地域によって判断や対応に差が出るのでは困る。今後少子化が進む中、地域格差や不公平感を与えないとめにも今回が試金石。十分検討していただきたい。

保育課長 :不平等のないように検討していく。

委員長 :「集団での成長」に重きを置いているようだが、児童福祉法には保育園の目的にそのような規定はない。地域の方々には誤解を与えないように本来の目的を説明すべきである。

2 柏崎市保育園整備基本方針の改訂について

◆改訂の意図・内容

平成29(2017)年7月に策定した「柏崎市保育園整備基本方針」の方針期間は令和3(2021)年度までとなっているが、子育てを取り巻く環境の目まぐるしい変化を的確に捉え、進行する少子・高齢化及び増大する子育て支援サービスにおける多種多様なニーズに対応し、効率的で効果的な幼児教育・保育施策を推進するためには、公立保育園の整備に関する具体的な方針を引き続き示す必要がある。
また、本市の各施策と一体となった保育環境の整備を図ることも必要であることから、「別紙3」のとおり改訂する。

別紙3 柏崎市保育園整備基本方針

◆改訂要旨

・改訂後の方針期間は「柏崎市第五次総合計画後期計画」の計画期間に合わせ、令和4(2022)年度から令和7(2025)年度までの4年間とする。
・柏崎市保育園・松波保育園・田尻保育園は様々な保育サービスを提供する基幹園として公立で運営する。また、地理的要件等から民営化が難しい園は公立で運営する。
・田尻保育園は令和5(2023)年度を目標に改築移転する。
・在園児数が20人を下回る状況が続くと想定される中通保育園・米山保育園・高柳保育園は、近隣の保育園等の状況などを考え合わせながら統廃合を検討する。
・北条保育園は今後の在園児数の推移と施設の老朽化の状況を見ながら統廃合を検討する。
・鯖石保育園は小学校の再編成状況に併せて統廃合を検討する。
・安田保育園は田尻保育園の改築移転に併せて田尻保育園に統合する。
・北鯖石保育園は令和7(2025)年度を目標に民営化する。
・施設の老朽化が進む大洲保育園・西部保育園・荒浜保育園・高田保育園は、改築の検討と併せて近隣の公立または私立の保育園との統廃合や民営化を検討する。

◆質疑応答

A委員 :移住定住を考える上で保育園をはじめ子育て環境は重要な要件。方針や計画は早めに周知する必要があるのではないか。

保育課長 :保育園の今後の方向性は、移住定住を検討している人や市民にとって心配な事項。ホームページや効果的な方法を検討し周知していきたい。

C委員 :民営化の考え方について伺いたい。

保育課長 :民間でできるものは民間にやってもらうというのが基本的な考え方。少子化に伴って私立保育園の経営も立ち行かなくなっていく。任せることができる部分は任せて私立保育園の安定経営につなげていただききたいと考えている。

C委員 :保育事業は行政がやるべきものであり、責任逃れではないか。民間でできるものは民間にという考えは、市として意思統一されたものか。

保育課長 :保育事業は行政の義務である。市が行うべき保育事業を私立保育園に委託しているものであり、万が一何か問題が起きた場合、責任は市にある。

Ⅾ委員 :7ページに統廃合や民営化の方針が示されているが大洲、西部、荒浜保育園は「老朽化に伴う改築は統廃合・民営化と併せて検討」とある。これは、統廃合し、なおかつ民営化を行うということなのか、それとも統廃合または民営化のいずれかという意味か。

保育課長 :いろいろな選択肢を持った上で検討していくということ。

Ⅾ委員 :保育人材の高齢化が懸念される中、退職者の補充は行なわず人員を回していく考えか。また、民営化した場合の人材確保への支援はどのように考えているか。

保育課長 :少子化に伴い、必要とされる保育士の数は減少していくだろう。公立・私立ともに成り手がいるかどうかの問題もある。今後は市として人材の育成から支援していく必要があると考えている。

Ⅾ委員 :調理業務の改善などの方向性は。

保育課長 やがては全てが任期付きの調理員になっていくと考えている。処遇の改善を今後検討し、安定した業務継続を図っていく。

G議員 :この基本方針は確定したものか。

保育課長 :このまま進めさせていただきたい。

G議員 :各保育園の今後の方針が示されているが、関係者や市民に対し丁寧な説明が必要なのでは。

保育課長 :市内の保育園に説明を進めている段階。保護者や地域の方々へは、これからいろいろな形で周知を図っていく。

G議員 :今後の状況変化やニーズの変化によって方針の修正や内容の補完はあり得るのか。

保育課長: 今回示した基本方針はあくまで目安。柔軟に検討していく。

H議員: 田尻保育園は、従来の方針では民営化だったが、今回、公立の基幹園とする方針に変わっている。これまでの経過を説明してほしい。また、安田保育園を統合するとなると規模がかなり大きくなる。どこまで話が詰まっているのか。

保育課長 :来年度(令和4年度)に設計、令和5年度に改築工事、令和6年度に移転開業という計画で進めている。当初、私立保育園に民営化を打診したが手を挙げるところがなかった。田尻保育園は定員220人規模となる。改築に伴い子育て支援室などいろいろな機能を持たせていきたい。そのためには公立の方が確実であり、早いと判断した。

H議員 :北鯖石保育園の民営化の目途は。その他の園においても民営化も選択肢として今後検討するということだと思うが、今後4年間で民営化を進めていくことが決まっているのは北鯖石保育園のみと考えていいか。

保育課長 :今後4年間における民営化の予定は北鯖石保育園のみ。その後は他の保育園の民営化も含めて検討していく。当然手を挙げるところがなければ方針を変更せざるを得ない場合もある。

委員長 :地域の声を聞きながら丁寧に対応していってほしい。

保育課長 :今後も地域と対話していくが、学校とは違い、「園区」はない。市内のどの地域からどの保育園にも通える。地域に育てられている園ではあるが、市全体としての園として考えていく。

ーーーーーーーーーーーーーー

少子化時代の保育環境がどうあるべきかを問う協議会内容であり、今後の市全体の居住にも関わる問題だと感じます。

高柳の子育て世代の方々からは、統合一択ではない柔軟な対応を求める声もあります。

調査研究課題として捉え、より良い方向を模索していきたいと思います。

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