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2021年9月 1日 (水)

拉致問題解決に向けて

北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんの父・横田滋さんが永眠されて1年が経ち、あらためて拉致問題解決を求める気運が高まっています。

新潟日報 拉致問題(特設サイト)

今回、意見書(案)を提出 したことを機に、過去の一般質問(令和2年3月)の質問と答弁を振り返ってみました。

(以下は柏崎市議会会議録より抜粋)

近藤

 現在、またもやミサイル発射により、世界を騒がせている、北朝鮮による拉致は、言わずと知れた重大な国家犯罪、人権侵害であり、柏崎市にとっても深い関わりがある、大きな事件です。
 しかし、平成14年(2002年)に蓮池 薫さんほか、5名の拉致被害者が帰国してから今年で18年、いまだ解決に至っていません。
 今年2月、拉致被害者の1人、有本恵子さんの母、嘉代子さんが94歳で亡くなり、未帰国の被害者家族の親世代は、有本明弘さん91歳、横田 滋さん87歳、横田早紀江さん84歳の3人だけになりました。そのうち横田 滋さんは入院中と報じられています。
 拉致被害者の御家族が高齢化していく中、拉致問題そのものが、風化していくことが懸念されています。風化させないためには、地道な啓発を続けることが重要だと考えます。

 さて、柏崎市内における拉致問題の啓発活動としては、拉致被害者の蓮池 薫さんが、学生や成人を対象に、特別授業や講演を行っていらっしゃいます。
 昨年の夏には、曽我ひとみさんの講演会が開催され、一緒に拉致されたお母さんへの思い、短いながらも励まし合って暮らした横田めぐみさんとの日々、不自由な中にも人の心の温かさに触れた、北朝鮮での生活などについて語られました。
 私も参加し、拉致という非人道的な国家犯罪が、いまだ解決に至らないことを悔しく思うとともに、自由が保障された平和な日本で暮らせることのありがたさを、実感する機会にもなりました。

 拉致問題の啓発媒体としては、ドキュメンタリーアニメ「めぐみ」のDVDがありますが、平成30年(2018年)4月に公表された、市長への手紙によれば、平成29(2017)年度中に活用した学校は、中学校1校のみだったそうです。
 これを受けて、「現在、各学校で平成30(2018)年度の計画を策定している段階です。改めて、「めぐみ」を活用した授業の取組を支持するほか、6月に行う転入、新採用教職員人権教育、同和教育研修会において、「めぐみ」を視聴し、具体的な活用方法を検討する計画を進めています」と回答しています。

 櫻井市長が佐渡市、小浜市の市長とともに、拉致被害者関係市連絡会として、拉致問題解決に向けて御尽力いただいていることは承知していますが、私たち柏崎市民も、もし、自分自身、あるいは、自分の家族や大切な人が拉致被害者だったらという気持ち、当事者意識を持って、拉致問題解決を求めていくことが大切だと思います。
 また、日本政府は、拉致問題解決のために、国際社会の理解と協力を求めていますが、私たち日本人も、奪われた仲間を取り戻したいとの意思を発信するとともに、国際社会の一員として、世界の人権問題に目を向けることも必要ではないでしょうか。

 そこで質問ですが、これまで柏崎市が行ってきた拉致問題啓発活動が、児童・生徒や、市民の当事者意識の醸成や行動の変容、世界の人権問題に対する意識の高揚につながっているか、また、「めぐみ」DVDの現在の活用状況について、併せてお聞かせください。

市長
近藤由香里議員の拉致問題解決に向けてという御質問にお答え申し上げます。
 DVD「めぐみ」に関しましては、後ほど、教育長から御答弁申し上げます。

 まず、本市の拉致問題啓発事業による意識と行動の変容、また、世界の人権問題に対する意識の高揚について、お答えを申し上げます。
 まず、今ほど、議員から、拉致被害者の柏崎市で言えば、蓮池 薫さん、祐木子さん、お二方が戻ってこられてから18年、20年近くたったというお話でした。私自身は、そのときは、柏崎地域国際化協会の事務局長としてお受けする立場、そして、ブルーリボン、今はバッジになっていますけども、文字どおり、リボンを切って、ブルーリボンを作って、皆様につけていただいて、そしてまた、牛乳パックの募金箱を作って、そして、皆様から募金活動をお願いした。
 また、その年の12月31日には、市内の番神堂で、NHKの「ゆく年くる年」が行われたわけですけど、そこにおいても、当事者等も含めて、募金活動をさせていただいたというところでございます。
 もう早くも20年もたったのか。しかし、問題は、いまだ全体問題としての解決をしていない。戻ってこられていない日本人もおられるというのは、非常に遺憾であります。新潟県としても、柏崎市としても、非常に強い、そういった遺憾の思いを持ち続けているところでございます。

 柏崎市では、拉致問題啓発事業として、拉致問題に関するパネル展の開催、拉致問題啓発週間におけるポスター掲示、蓮池 薫さんによる中学生への講演会を実施して啓発を行っております。
 中学生への講演会は、保護者や地域の方にもお聞きいただけるよう、御案内をしておるところでございます。蓮池 薫さんのお話からは、拉致の現実と、北朝鮮での生活や北朝鮮国民の生活実態を知ることだけではなく、日本では当たり前にあるが、北朝鮮にはない自由の保障と、夢を持つことのできる環境の違いを学んでおるところでございます。

 拉致被害者のおられる3市で構成をしております、拉致被害者関係市連絡会では、拉致問題の解決を求めた要望書を、これまでは拉致問題担当大臣に提出しておりましたが、さらに一歩進めるために、昨年度は、私から要望書を安倍総理大臣に直接手渡しをさせていただいたところでございます。
 また、今年度は、拉致問題担当大臣でいらっしゃいます菅官房長官に直接お目にかかり、菅官房長官にも直接、私から要望書をお渡ししたところでございます。
 そしてまた、北朝鮮金正恩国務委員長へ拉致被害者の即時、全員の帰国を求めたメッセージを私どもから発信をしたところでございます。
 加えて、昨年は、曽我ひとみさんから、柏崎市にお越しいただき、240名を超える市民の皆様に対し、御講演をいただきました。

 いずれの事業も、新聞やテレビなどのメディアに取り上げていただき、市内外に拉致問題の解決を願う、私ども柏崎市の姿勢を示すことができたものと理解しております。これらの取組や報道を市民の皆様が目にする、耳にすることは、拉致問題への関心や、被害者の帰国を願う啓発効果が高いものと考えており、引き続き、拉致問題の解決に向けて、意識を共有できる取組と情報発信を行ってまいります。

 意識と行動の変容という点では、今年度、小学校2校で蓮池 薫さんから講演を行っていただきました。これは、中学校での取組の影響を受けて、柏崎市だからこそ学ぶ必要があると、学校が自主的に行ったものでございます。さらに、蓮池さんのお話から、自分たちでできることを考えた児童が、横田 滋さん、早紀江さん御夫妻及び、安倍内閣総理大臣にメッセージを送るという取組までつながったところでございます。
 このような体験をした児童や先生方は、今後、より広い視野で、拉致問題や世界の人権問題に関心を持ち続けてもらえるものと期待をしているところでございます。

教育長

続いて、拉致問題に関する学校での取組について、お答えします。
 令和元(2019)年度に、拉致問題を理解する取組の一つとして、アニメ「めぐみ」を視聴した小学校は3校、中学校は6校でした。まだまだ少ないなというふうな印象を持っております。このアニメは、昭和52年(1977年)11月に、新潟市で下校途中の中学1年生、横田めぐみさん、当時13歳が北朝鮮に拉致された事件を、めぐみさんと同じ年頃の児童・生徒に、大変分かりやすく伝える教材だと認識しております。子供たちは、真剣なまなざしでアニメを視聴し、拉致された横田めぐみさんに思いを寄せ、自分自身のこととして捉えている様子がうかがえると、学校関係者からの高い評価も得ています。今後も、より多くの学校で視聴する機会を設定してまいりたいというふうに考えております。

 また、今ほど、市長からも答弁がございましたとおり、平成30(2018)年度から、各学校で蓮池 薫さんの講演会を実施しており、講演会の事前学習として、アニメ「めぐみ」を視聴するなどして、講演に対する児童・生徒の理解がより深まるよう、取り組んでいるところでございます。
 このほかの拉致問題に関する取組としては、政府拉致問題対策本部発行のパンフレット、あるいは、蓮池 薫さんの講演会の資料、拉致に関する新聞記事などを教材に、授業の中で北朝鮮の実態や拉致被害者のことを話し合うなどしております。令和元(2019)年度、小学校8校、中学校10校は、こういうふうに取り組んでいるというふうに手元の資料はございます。

 また、教職員の研修として、毎年6月に、新任・転入職員を対象とした人権教育、同和教育研修会を開催し、アニメ「めぐみ」の上映や、指導主事による拉致問題に関する講演などにより、教職員の理解を深める機会を設けております。あわせて、この研修会では、拉致問題に関する授業の中で、北朝鮮の国そのものや国民への批判、ヘイトスピーチなどにつながらないように配慮することの重要性も指導しております。
 今後も、全ての児童・生徒と教職員が拉致問題など、国内外の人権問題に関心を持ち、その意識をさらに高める取組を進めるとともに、国際感覚を育み、世界に通じる人材の育成に努めてまいりたいと考えております。

近藤

 今ほどの御答弁から、柏崎市における拉致問題の啓発活動が、確実に児童・生徒や市民の皆さんの意識と行動に反映されていることが分かり、ほっとしました。まさしく、柏崎市だからこそできる取組だと思います。
 繰り返しになりますが、拉致問題解決を後押しするのは、非人道的な国家犯罪、人権侵害を許さない、仲間を見捨てないという、私たち一人一人の強い意思、つまりは民意だと思います。
 グローバル社会においては、そんな日本人、柏崎市民の姿を、世界は見ています。北朝鮮の幹部であっても見ているのではないでしょうか。
 私自身も柏崎市民として、また、政治に携わる者として、拉致問題解決に向けて、働きかけていきたいと思います。

ーーーーーー

この質問を行ってから数か月後に横田滋さんは永眠されました。もはや一刻の猶予もありません。

柏崎市議会では令和2年11月27日にも同趣旨の意見書を提出しています。

委員会発案第10号 北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める意見書(案)

ですが国内外の政治情勢は時々刻々と変わっており、新潟県での拉致問題解決を求める気運がさらに醸成されたことも受け、いま提出することが重要と考えます。

「日本人は同朋を決して見捨てない。絶対に奪還をあきらめない。」という姿勢を地方議会からも示し、解決に向けての前進につなげたいと強く願っています。

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