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2021年8月 6日 (金)

外国人介護職員導入に関する研修会

8月6日、「外国人介護職員導入に関する研修会」にオブザーバー参加させていただきました。

6月の一般質問で言及した「外国人介護技能実習生を受け入れている法人から詳細を伝えていただき、他の法人にも理解促進をはかる」こと、好事例の共有を実現していただいたのでした。

令和3年6月一般質問「2、外国人介護人材の活躍推進」

講師は
(株)ケンブリッジ 常務取締役 水口かずみ氏
*2021年1月~インドネシアの実習生7名を受け入れている。

(有)スマイル中越地区ブロック長 磯部雄大氏
*2019年10月~ミャンマーの実習生8名を市内、6名を市外で受け入れている。

参加は6法人でした。

【事例紹介】

1,水口氏(実績:インドネシア実習生7名)

受け入れから半年が経過した。受け入れ前後の変化などをお伝えしたい。
実習生も同伴したので、後ほど日本語力も知っていただきたい。

現在の柏崎市の介護職員求人状況は、施設のみで61件、全体116件。
各施設が数名の募集をかけている大変な状態。
ハローワークに求人を出しているが反応はないのが現状。

◆なぜ外国人技能実習生を入れることになったのか

・平成28年:介護が技能実習に追加
・平成30年~情報収集開始したが決め手がなかった。
・2019年:27名入職 20名退職
・2020年:14名入職 16名退職
・2021年:12名(技能実習生7名含む)入職 10名退職 
 もし技能実習生がいなかったら・・
*募集をかけても日本人は来ないのが現実。

入国管理官には平成30年当時、ベトナムが主流だと言われた。
しかし「この先、諸問題が出る可能性がある。待った方がいい。」とアドバイスされた。
(その後、様々な事件が報道)
平成31年頃、たまたま再会した昔の同僚からの筋で、今回お受け入れを仲介した管理団体を紹介された。

◆押さえておくべきこと

・技能実習制度は就労ではない。
・半年間は介護職員としてカウントできない=すぐには介護職員として常勤換算できない。
・実習制度の固有要件あり。
ただし現場としては普通に働いてもらっているので変わらない。
(普通にひとりの介護職を雇った感覚)
・技能実習生1号=1年目。2号は試験で上がると1号枠が空く。
期待:2号(2期生)による次の1号実習生の新人教育サイクル。

★介護だけは日本語要件あり。
・日本の最低要件は4級(N4)ケンブリッジはN3(3級)→日本語レベルが高い。
・実習期間は3年だが、違うかたちでの契約サイクルがつくれれば人員確保に目途がつく。

◆なぜインドネシア管理団体を選んだか

・親日国である。走っている車はトヨタが大半。日本企業も多い。
・人口が多い。日本の2.5倍近い(将来4億人になる)
・日本に来たい人が枯渇することはない。
・貨幣価値の違い:働くモチベーション。

・世界最大のイスラム国。信仰心が強くストイック。
・自分を律する姿勢が素晴らしい。「いつも神様に見られている」
→身を崩すことが少ないのではないか。

・宗教観によるトラブルない。
(イスラム教、キリスト教の実習生いるが仲良くやっている)
・ラマダン(断食)も仕事をしながら。支障はない。

・現在の契約相手:助産師、看護師の資格・経験しているので抵抗感なし。
・飛行機の直行便が多い。7~8時間で移動できる利便性あり。

・いま組んでいる管理団体は社会福祉法人が組合型で設立。
・介護人材不足の現場ニーズから生まれた管理団体=信用力が高い。
・組合:利益誘導型ではない。
・外国人も夢を持って来日。→この管理団体と手を組もうと思った。
・次の特定技能(技能実習の上の再入国方法)も関われる。
・日本語:現地で日本人、送り出し機関にも日本人→信用できる。

★ある国では借金を背負って日本に来る技能実習生も。

・日本語学校の教育費は会社が負担。

◆受け入れ前後の変化

・季節の移り変わりに対応できるか心配する声もあったが、募ったら冬物衣料が集まった。
・1/31に来日したが、雪への好奇心高い。

・日本語レベル 来た時はスムーズな会話はできなかった。(6割程度)
→1~2か月はガマン。山を越えれば会話力上がり、理解力も上がる。

・生活環境
→ごみ出しルールは教わってくるが、近所付き合いは一緒にあいさつ回り。
 自分で買い物、移動できる。
 要求はあるが大きなものではない。

・宗教観 特に違和感なし。

・インドネシアは介護サービスが存在しない国→医療にもかかる習慣ない。

・実習の指導者は指定が必要→責任者、相談員、指導員

◆メッセージ

・コンビニにATM当たり前になったように、10年後には外国人介護は当たり前。
・準備しても入国には約2年かかる。
・4名すでに内定、待機している。
・決めておけば入国規制解除後にすぐ仕事に入ることができる。

◆実習生の紹介

・ファニーさん24歳(えみふる)
・メティさん27歳(えみふる)

◆質疑応答(実習生ー参加者)

・日本の生活には慣れた。
・ホームシックはない。
・友達は日本人はまだいない(職場の人だけ)
・仕事は学ぶことがたくさんあり、同僚やご利用者も優しい。
・不安はあったが仕事は嫌ではない。
・日本語は難しい。漢字は難しい。
・パソコンの文章は英語は読める。
・長く仕事したい。日本はいい国。
・柏崎で食べておいしかったものはラーメン、甘いもの・メロンが美味しい。
(★補足・・外食はほとんどしない。イスラムはゼラチンがダメなので、自分で調理。外食概念はない。)
・休みは一人のときも、仲間と一緒のこともある。この夏は暑くて出かけないが、ふだんは散歩、自転車で遠出する。
・休みの日は買い物。在留インドネシア人の日本語教室に参加して勉強している。
・仕事中の宗教:祈りは1日5回(12時、16時、18時、20時、3時)やるところを、12時+16時分をまとめて休憩中に行う。

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水口氏より

・日本語力が上がり、介護現場では大きな問題はない。ただし喋ったことをメモするのはまだ大変。
・日常会話で困ることはない。
・介護の専門用語は知っている(褥瘡など)
・言っていることは理解できる。それに対する返しはまだ不得意。

・柏崎の介護は常時100名は足りない。
・介護の人材紹介(派遣業者)を利用すれば、100万円は支払わなければならない。
・現在、市内で同じ介護人材がまわっている=人数自体が増えていない。

・日本人同士だと人間関係ギクシャク。
・実習生に対して、最初の頃「なんで面倒みなければならないの」という人もいたが、慣れるまで1~2か月はガマンしてほしい。
・今は実習生が頼りにされる存在になっている。
・実習生は勤勉。2日ほど経つと入居者を全員覚えた。質のいい職員を雇用できた。もちろん個人差はあるが、遜色なし。
・すでに次期受け入れ3名が決まり11名採用する。将来的には100~150人規模で。
・住宅は自社ビル(たまたま空いていた)

★日本の若い人達はこの業界に来ない。
★5~10年後を想像していただきたい。待っていても人は来ない。自分から動くことが必要。

 

2,磯部氏(実績:ミャンマーから市内8名、市外4名)

◆現状

・2019年~ミャンマーから14名(柏崎市内8名)、法定雇用1年8か月経過。
・実習生N1が2名、日本語試験にチャレンジ。N2-2名。
・男性3名(2名は妻子持ち)、女性11名。23歳~32歳
・小柄だが介護にそれほど苦労はない。
・日本語はまったく心配がない。
・日本語文書作成能力も高い。
・ミャンマーは仏教国。現地に3回行った。
・日本に来てから介護福祉士実務者研修に参加。14名中2名がチャレンジ。
・スクーリング、送迎すべて一緒に行った。
・9月から残り12名がチャレンジ。
・難しい用語をわかりやすい日本語に直すなどのサポートを行う。
*母国語はミャンマー語だが英語も流ちょう。

●語学力
・M1=日本語試験(N4クラス)
・文章は読める。ミャンマー語テストも定期開催。
・ミャンマー:コロナワクチン2回目→体調不良で参加見合わせ。
・ショートステイのレクでは日本の歌を披露、とても喜ばれている。

◆ミャンマーでの軍事クーデター
・介護職員実務者研修2日目にYahoo!ニュースで知った。
・仕事も研修も手に就かず、涙・涙。
・現地で多くの犠牲者が出て、実習生たちは苦しい思いをしている。

★次はネパールから実習生を入れたい。
・ネパールはヒンズー教

◆ネパール技能実習生候補とのオンライン面接を実演。

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<大阪の管理団体より>
・ネパール:日本語能力、コミュニケーション能力高い。
・日本人と変わりなく勤務。トラブルなし(1年半)
・施設からも継続して雇用(実習生も)を希望

<送り出し機関より>
・管理団体と現地を取り次ぐ
・人材募集、手続き等、代行。
・入国後も管理団体と一緒にフォローアップ
・コロナの状況 少し増加傾向 2,000人規模/日 陽性
・重傷者、志望者はそれほど多くない。
・ワクチン中国製、インド製 接種進んでいる。

<実際の面接(6名)>
★長所と短所
★なぜ日本の介護を志すのか
★日本人のイメージ
★介護福祉士 知っているか、取りたいか
★日本で何をしたいか

*それぞれが回答

・日本語レベルは様々。
・コロナ禍のため試験を受けられない状況だが、実際には日本語力高い。
・面接はできれば現地で直接会った方がよいが、現状ではオンラインでもやむを得ない。

【質疑応答】

1,外国人介護技能実習生受け入れにあたり、職場への理解と説明はどのように行ったか。

●磯部氏(スマイル)
・毎月行う社内研修で周知し、法人内での理解促進。
・入国2~3か月前から、外国人介護人材と働くことについて社員研修を実施。

●水口氏(ケンブリッジ)
・決定後すぐに法人内に伝達。
・管理者はすでに受け入れている施設で実習生が働いているところを見学。
・受入時期がはっきり決まったあと、管理者から各施設の職員に説明。

2,宗教、住居について

●水口氏(ケンブリッジ)
・自社ビルを借り上げ、11名が住めるように改装した。Wi-Fi環境整備。
・もし自社ビルがなかったら、別の不動産を借り上げていた。
・家賃負担 1.5万円を給料から天引き。
・雇用契約書に落とし込みが必要。

●磯部氏(スマイル)
・市内不動産屋に交渉したが、外国人を嫌がる意見圧倒的に多かった。
・職員の中にアパートオーナーいたことから、松美町で3部屋8名で生活。
・家賃は1万4500円天引き、水道光熱費・Wi-Fi環境 必要。
・Facebookで現地と連絡とりあう。宿舎にWi-Fi環境を整備。
・立地 勤務地から近い方が望ましいが、買い物に困る場合も。
「勤務地」「買い物」がポイント。
・野田までは職員運転手を採用=人件費かかっている。
・職員が送迎をフォローしえいる。

3,ミャンマーとネパールを受け入れ、同じ施設で国が違う人達が働く問題点は

●磯部氏(スマイル)
・ネパール受け入れはこれからのチャレンジ。
・今のミャンマー実習生には先に説明。
・管理団体によれば問題生じていないとのこと。
・できれば最初は施設を分けたい。

4,技能実習、将来的には本国に戻るが延長も可能とのこと。日本でどの程度、家族と生活したいイメージなのか、5年後には本国に戻るのか。

●磯部氏(スマイル)
・ミャンマーは軍事クーデターあったものの、当初から3~5年の予定。
・長期雇用でなくてもいい。短期間でも母国に戻る、安全性確保が重要。
・14名へのヒアリングしたろころ8名が残りたい。6名は帰国。との意向だった。
・法人との相性、より賃金高いところへの転職望むケースも想定。

●水口氏(ケンブリッジ)
・まだ半年間なので何とも言えない。面接時は長く日本にいたいと答えるように言われている可能性もある。
・3年経過すればいちど本国に帰るが、再度働きたいと思えるよう柏崎・法人の良さをアピールしていきたい。
・本国とSNSを通じて情報交換している。
・今の印象としては介護福祉士をとりたい意向が感じられる。とれば5年間延長。
・特定技能で違う県に行く場合もあるが、逆に他県で働いていた外国人介護人材を呼び込めるチャンスもあるはず。
・柏崎、新潟のイメージを良くしたい。

ーーーーーーー

外国人介護技能実習生受け入れのメリット・デメリットを率直に語っていただき、非常に有意義な勉強会でした。

受け入れにあたっては自社努力の部分が大きく、法人・事業者の覚悟・体力によって左右されると思います。

ですが講師の水口様もおっしゃっていたように、現時点で100人以上の介護職員が不足していて、この先さらに高齢化が進めば、

自分や家族の介護を担う「他人」がいない状態

に陥ります。つまりサービス提供者側が「介護崩壊」、要介護者が「介護難民」となる日は、そう遠くありません。

その後に起きるのは、現役世代が介護のために仕事を離れなければならない「介護離職」の問題です。

これからの時代は、少子高齢化により労働力の低下が危惧されます。

society5.0、スマートシティといった社会を目指すのも、見方を変えれば労働力不足を補い、生産性を上げるための苦肉の策だと思います。

ただでさえ少なくなる働き手・社会の担い手が、介護離職によってさらに減少すれば、各産業の生産力低下、経済の低下につながります。

そうなることを防ぐためにも、「介護人材の確保」・・「他人を仕事として介護する人達」を増やすことが、真に「安心して暮らせるまちづくり」だと思ったからこそ、介護業界でのキャリアを捨てて選挙に臨んだのでした。

「介護人材の確保」は市の最重要施策として位置付けられるようになりましたが、なぜそうしなければならないのかという点を、もっと周知しなければならないと感じたところです。

先駆者である水口様、磯部様、またこのような機会をつくってくださった市当局(介護高齢課)に、心から感謝申し上げます。

「どうせダメよりチャレンジを」の精神で、私自身も頑張りたいと思います。

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