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2021年6月16日 (水)

医療従事者育成・確保の新らたな施策展開

6月16日に文教厚生常任委員協議会にて、2件の報告がありました。

新潟病院附属看護学校 の学生確保支援について

1 背景

新潟病院附属看護学校は、例年定員である 40 人をほぼ満たしてきた。しかし、令和 3 年度入学者が定員 40 人に対し入学者が 27 人と大きく落ち込み、中島学校長の話では、4 年連続で同様の状況が続くと募集停止も考えられるとのことであった。

新潟病院附属看護学校では、来年度以降の入学者確保を狙い、授業料の減額を行う予定である。それに併せ、市としても新潟病院附属看護学校の存続を支援することから、以下のとおり入学祝金事業を設計した。

2 新潟病院附属看護学校が単独で行う授業料の減額策について

⑴ 授業料 現行 40万円から 20万円に変更 -20万円
⑵ 設備整備費 現行 3万円から 10万円に変更  +7万円

年間に支払う費用:学生一人当たり13万円減額

3 市が行う入学祝金額について

・ 卒業後、市内医療機関に就職する確率が 3 か年平均 83%と高い市内出身者には 20万円交付とし、市外出身者には 10万円の交付とする。なお、市外出身者の市内就職率は 57%である。

・ 市外出身者(10万円)の場合でも学生が支払う費用総額は、県内競合校と比較して県立学校に次いで安い金額となる。(下表のとおり)
・ 退学した交付者に関しては、全額返還してもらう

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・入学祝金を入学金と相殺させて考えることで、見かけの入学費用(入学金+授業料)を安くできる。
・ 見かけの入学費用だけで見ると、市内出身者の場合、県立看護学校(46万円)よりも新潟病院附属看護学校(40万円)の方が安くなる。(学校側が宣伝しやすくなる)

4 市の予算規模

新潟病院附属看護学校の 1 学年定員は 40 人(過去3年間の平均から市内外の人数を算出)
市内出身 10 人×入学金 40万円=400万円
市外出身 30 人×入学金 10万円=300万円
合計 500万円

5 新潟病院附属看護学校に入学してから市内病院等に就職するまでの支援体制フロー図

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市内就職時の看護師就職助成金も併せて宣伝することで、進学から市内就職までの流れをより魅力的に伝えることができる。
・ 市内出身者の学生が新潟病院附属看護学校に入学し、市内の病院等に就職した場合、合計 40万円。
・ 市外出身者の学生が入学、就職を機に柏崎市に転入し、新潟病院附属看護学校を卒業後市内病院等に

就職した場合でも合計 40万円となる予定である。

以上はあくまでも令和4年度予算に盛り込んで可決して実現となるが、次年度入学生に対し早期にPRしなければ学生確保につながらないことから、今から周知させていただきたい。

<質疑応答>

★費用面だけでなく学校の魅力向上が必要ではないか。他の学校と比べて新潟病院付属看護学校の売りは?
・きめ細やかな教師陣により、学生達を取りこぼさないようにしている。

★中学生への教育、実地体験も重要ではないか。
・看護現場での体験として小学生の体験行事、中学生の職場体験を行う。
・高校生は母校にて体験を話すなど、切れ目なく現場体験の機会を作っている。

★看護学校の授業料を下げても教育の質は保てるのか。
・授業料を下げた分の補填は病院側が負担し、教育の質は保つ。

★設備整備費の増額理由は。
・これまでの3万円徴収は他と比べても安すぎ、不足分は学校負担だった。
・他の学校も10万円以上徴収している。
・光熱水費、修繕代も加味している。

★学校側に対する市の指摘事項は。
・SNS使った情報発信、HPのリニューアルにより他と引けを取らないような発信をすべきと申し上げた。
・口コミで先輩、後輩から学校の良さを周知していただくことも重要。

★比較対象(ライバル校)が増えている中で競争に勝ち抜くための取組ということでよいか。
・趣旨としてそうなる。県内の就職担当者向け説明会に新制度を間に合わせたい。

★校内の取組、実習内容を周知すべきでは
・入学してからのサポートは十分行っていることを重ねて周知したい。

★奨学金制度も独自で考えないのか。
・一般に学校選択において、特に保護者にとって入学金と授業料は大きい。
・奨学金制度は現在もあるが、負担感を軽減するために今回の措置を取りたい。

★新料金体系は新入生からか、それとも在校生にも適用されるのか。
・料金改定は在校生にも次年度から適用される。

★市も発信部分をもっとバックアップすべきでは。
・市からも積極的に発信行う。
・各高校への説明には市の担当課が看護学校担当に同行。
・ソフィアセンターに看護学生応援ブースを設置。参考書を置き負担軽減策する。学習スペースに備える
・5病院に学生応援メッセージをお願いし、宣伝看板ポップ(手書き)を設置する。

★今までの退学者は

・令和2年度 入学38名 退学3名(7.9%)
・令和元年度 入学40名 退学2名(5%)
・平成30年度 入学43名 退学2名(4.7%)

★単年度でなく入学者数回復しても継続か。
・回復後もできれば継続したい

★祝い金は親が支払った後に振り込まれるのか。
・入学金 振り込んだ後でも併願かけている
・確実に入学した人 4月に入り学生証を確認した上で支払いたい

★制度の周知は。HP、パンフにて広く告知するのか。
・HP告知、パンフ高校まわりの時までに作成、周知したい

★最速タイミングで発信すべきだが、いつ公表するか。
・保護者、学生に対しては就職説明会のタイミングで発信
・7/7定例記者会見でも発表する。

*****

もう一件の報告は、新潟県・柏崎総合医療センターと協議中の研修医確保施策でした。

2 柏崎総合医療センターへの臨床研修医確保支援について

柏崎市では、医療提供体制の確保を図るうえで、基幹型臨床研修病院である柏崎総合医療センターと連携して研修医誘致活動を展開してきています。今般、この連携に新潟県も加わりこの研修医確保策で新たな取組を進めることとなりましたので、研修医確保の必要性やその背景について、さらには現在検討を進めている研修医確保策について、御説明いたします。ただし、内容的には現在進行形で検討を進めているためプログラム内容は、今後変更となる場合もありますので予め御承知願います。

1 医師確保をめぐる背景

⑴ 医療施設に従事する人口10万人あたりの医師数

ア 都道府県との比較
全国 247人 新潟県 197人 柏崎市 140人

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⑵ 医師不足の理由
県内大学の医学部は新潟大学しかない(定員 127 人)
新潟大学医学部の学生の大半(入学者の約7割)を占める県外出身者の卒業後の県内定着(定着率約3割)が課題。新潟大学医学部卒の県内出身者の 80−90%が県内で研修するのに対して、他県出身者は 30−40%と低い。一向に改善が認められない。

2 新潟県の医師確保施策等

⑴ 臨床研修医及び専攻医の確保の取組

2008 年度に県と県内の臨床研修病院からなる良医育成新潟県コンソーシアムを立ち上げ、臨床研修病院の研修水準の向上や臨床研修合同ガイダンスの開催などにより、新潟大学医学生等の本県への定着数の増加に取り組んできている。また、深刻な医師不足や地域偏在に対応するため、臨床研修医及び専攻医の確保の取組、医学部志望者の増加に向けた取組など医師確保のための施策を推進している。

⑵ 研修医確保の必要性

進学した大学と臨床研修先の病院が同一の都道府県の場合、臨床研修後にその県内の定着率が 85%に達する(H29 年度厚労省 臨床研修部会資料から)ことから、医師確保が急務な地域こそ研修医の確保が求められている。

3 柏崎市のこれまでの取組

市では、基幹型臨床研修病院である柏崎総合医療センターのスタッフと合同説明会に参加し、研修医確保に向けた東京・仙台会場などでの誘致活動を展開してきた。
コロナ禍の影響により、令和元(2019)年度以降は合同説明会の開催が見送られた。そのことを受け、医学生との接点を持つために、新潟大学医学部の学生が柏崎総合医療センターに実習(約 1 カ月)に来た際に、全員に直接面談することにした。その際に、市内の観光案内や飲食店の紹介など地域の魅力を伝えることで柏崎に愛着をもってもらい将来の研修医確保につながるよう取組を継続してきている。

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4 柏崎総合医療センターでの研修医確保

2016~2017 年に在籍した 1 名を最後に基幹型臨床研修病院としての研修医は確保できていない。

5 臨床研修医の海外留学支援を含む取組への参画

市としては、研修医確保に向けた取組を支援する中で、今般、新潟県からの提案に基づく海外留学支援を含んだ研修プログラム構築に参画することで、新たな取組を新潟県及び柏崎総合医療センターと連携して進めることとしたい。

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・県が行った医学生に対するヒアリングによると、「海外への留学」に魅力を感じるとのことであった。
・通常の臨床研修プログラムに海外留学をプラスすることで、医学生が卒業後、海外留学に魅力を感じ、柏崎総合医療センターを研修先として選んでもらうことに期待できる。

<質疑>

★研修医確保の最終目標は地元定着かと思うが、海外留学で学んだことを生かせる勤務先かどうか、ということも重要ではないか。

・まずは研修医を確保するのが先決。海外留学で学んだことを必ず地域に還元してもらえるよう探りたい。

★柏崎総合医療センターの本体である厚生連とも協議しているのか。

・厚生連でなく医療センターと協議。

★新潟大学医局のネットワークで研修医を呼べないか。

・近年では医局だけでは難しい。先輩のSNS発信などを見て研修先を検討する医学生も多いと聞く。

★人気のある研修先はどんなところか。

・その医師の指向により異なる(離島医療を希望→佐渡など)

★人気のあるところと比較して何が不足しているか分析すべき(意見)

*******

2件の報告を通して、「看護学生が激減」「研修医が来ない」という柏崎市の厳しい現状を突き付けられたかたちとなりました。

新たな施策により育成→定着が確立できるよう、注視していきたいと思います。

 

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