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2021年3月 9日 (火)

一般質問「2、要配慮者(災害弱者)を支える人材とツール」

令和3(2021)年3月9日、一般質問を行いました。
以下は2番目の質問内容です。

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近藤

次の大きな質問は、「2、要配慮者(災害弱者)を支える人材とツール」とし、まずは「(1)要配慮者を支える地域人材の活用」について伺います。

 要配慮者とは災害時に自力で身を守ることが困難な方々であり、高齢者、障がい者、難病患者、乳幼児、妊婦、外国人等が該当します。本市では「柏崎市要配慮者避難支援全体計画」を定め、特に配慮が必要な方々は「避難行動要支援者登録制度」によって、平常時から情報を把握し、町内会、民生児童委員、消防団などの地域支援者と連携して、安否確認・避難支援などの体制整備を図っています。

 しかし新型コロナウイルス感染症によって、避難所では各自が感染症対策を求められ、また在宅避難も推奨されることから、要配慮者支援のあり方においても、平常時からの防災・減災対策、避難所での適切な配慮が必要だと考えます。
 また今朝(2021.3.9)の新潟日報・朝刊では「要配慮者対応に課題」として、日常からの備えや避難生活を現実としてどう支えるか、ということが問題提起されています。

 そこで地域福祉の担い手である民生児童委員と、地域防災の新たな担い手として本市が養成してきた防災士を活用し、要配慮者支援を強化してはどうかと考えます。

 民生児童委員は平常時から要配慮者を支え、1月の災害級の大雪の時も、要配慮者への除雪支援の仲介役になるなど、大きな役割を果たしてきました。ですが高齢化の進行や社会的ニーズ多様化により、民生児童委員の負担は年々増え、人材確保の難しさ等の課題が委員会等でもたびたび指摘されています。

他の自治体では、民生児童委員の協力員制度を設けて、活動を補佐する人材確保に努めているケースもあり、本市でも数年前の一般質問で研究課題として触れられていると記憶しています。

 現在200人を超える市内の防災士の中には、もっと資格を生かして活動したいという方もいるかと思います。そういった方々が、民生児童委員の協力者として、日頃から要配慮者への理解を深めておくことで、災害時の避難所運営等に生かせるのではないでしょうか。

 そこで質問ですが・・・要配慮者への現実的な支援を強化するため、防災士の活用を視野に入れ、民生児童委員の協力員員制度を検討してはどうかと考えますが、見解をお聞かせください。

 

福祉保健部長

 災害時に弱い立場となる要支援者を支える立場として、まず民生委員・児童委員(*兼務)が挙げられます。しかし高齢化・社会的ニーズの多様化により、負担の増大・なり手の不足は課題となっていることは確かです。

現在の民生児童委員の一斉改選では、定員を充足できない市町村が多い中、本市においては定員を満たすことはできましたが、今後は困難な状況も予想されます。

この対策として、今ほどご提案がありました民生児童委員協力員制度は、県内では新潟市が導入しており、協力員は見守り活動や、地域福祉活動を行っていると聞いています。

また防災士の資格保持者の活用については、特に災害時に地域の要配慮者を支援するためには有意義だと考えられます

 しかしながら、本市の地域における防災士の状況は、養成講座をはじめて5年と日が浅いこともあり、市内全304町内会のうち、62町内会で118名、コミュニティ振興協議会などの17団体で20名と、全市的な広がりにはまだ至っていないと認識しています。

 防災士の活用も含む民生児童委員の協力員制度の導入については、今後の課題として、他市の事例や近藤議員のご提案も参考にしながら、研究してまいりたいと考えます。

近藤
 他の自治体では、民生児童委員自身が協力員を探すことになっていますが、そういったやり方ですとやはり人材確保が難しいだろうということと、やはり新たな地域防災の担い手の活躍の場としても注目すべきところではないかと考え、提案させていただきました。ご検討をぜひお願いいたします。

 次は危険な状況に置かれた要配慮者をいかに早く救援するか、との観点から「(2)要配慮者を救うアナログ・デジタルツールの活用」について伺います。

 災害が発生した時、要配慮者の安否確認は、民生児童委員をはじめとする地域の支援者が行うことになっていますが、戸別に確認していくと時間がかかり、早急に救助が必要な人の発見が遅れてしまう可能性があります。

 災害時に優先的に救助すべき要配慮者を見分ける手段として、シンプルかつアナログ的な手法を導入した事例があります。それは兵庫県宝塚市が昨年、要配慮者に配布した「無事です・てぬぐい」です。

神戸新聞 災害時、手拭いで「無事」知らせて 要援護者に配布へ 宝塚市

 災害発生時に要配慮者が無事な場合、この「無事です てぬぐい」を自宅のドアや窓など、外から見てわかりやすい場所へ結ぶなどして掲げてもらいます。そうすれば手拭いのない要配慮者への安否確認を優先でき、一人でも多くの方が助かる可能性が高まります。安否確認以外にも、災害時にマスクや包帯代わりとして使うことができます。

 また要配慮者が突然、火災や事故、病気やケガ、その他トラブルに巻き込まれた時、聴覚や言語に障害がある場合は、なかなかSOSの内容を伝えられないと思います。

 総務省消防庁では、聴覚・言語に障害がある方々がスマートフォン画面で119番通報ができる「NET119緊急通報システム」 の導入を進めており、県内では新潟市、魚沼市、燕市、弥彦村で運用されています。専用ウェブサイトに接続し、画面上で「火災」か「救急」、「自宅」か「外出先」などを選択すると消防につながり、GPSにより位置情報が把握され、その後はチャットでやりとりして、詳細を伝えるそうです。

残念ながら新潟市で不正アクセスがあったと報道されているものの、改善した上で要配慮者のSOSを把握するデジタル・ツールとしての効果は高いのではないかと思います。  
 
 そこで質問ですが・・・要配慮者が災害や緊急事態に見舞われたときでも、速やかな救援につながる工夫が必要だと考えます。今ご紹介したようなアナログまたはデジタル・ツールの活用も含めて、本市における取組みについて、現状や見解をお聞かせください。

福祉保健部長

 市では災害時に支援を必要とするよう配慮者を災害から守るために、避難行動要支援者名簿を整備し、これらの情報を自主防災組織、民生児童委員、および消防団に提供することにより、平常時からの見守りおよび災害時の安否確認、避難行動の支援が行うことができるよう、体制を整備しています。

 各地区において要配慮者の状況の把握や避難誘導などが迅速に行えるよう、平常時の見守りや、防災訓練等を行う際に、避難行動要支援者名簿を活用しております。そしてこういった訓練の中で、各地区における優先配慮者の順位付けや、安否確認手法等の見直し・確認がなされているものと承知しています。

 ご質問の無事を知らせる手拭いについては、一部取り入れている地区もあると聞いており、市として統一的な手法に定めるのでなく、地区ごとにこういった工夫を適宜取り入れていただく形が望ましいのではないかと考えます。またこうした工夫を全市的に紹介していくことも行ってまいります。

 次に聴覚・言語機能に障害をお持ちの方々への対応についてお答えします。聴覚に障害がある方は、通常の防災行政無線や緊急告知ラジオの内容が聞き取れず、適切に避難ができない恐れがあるため、目で見て確認できる防災FAXを利用して、放送した内容をFAXで現在は行っております。

 また携帯の防災情報メール配信やテレビのデータ放送による情報配信も行っており、的確に情報伝達できるよう努めております。
現在、聴覚・言語機能に障害がある人の緊急通信方法については、FAXによる「FAX119」も運用しています。これは平成11(1999)年3月から運用を開始したものですが、実はこれまでに利用実績はありませんでした。

 また平成15(2003)年3月から、平成22(2010)年3月までは、聴覚障害ある人を対象とした「メール119」も運用しておりましたが、こちらも利用実績はありませんでした。

 今のご質問にありました「NET119緊急通報システム」については、これまでのメール・FAX通報に代わるシステムとして、総務省消防庁が全国の消防に導入を呼び掛けたもので、現在3つの消防本部が導入している状況です。

 新潟消防本部は291人、燕・弥彦は23人、魚沼は0人という状況です。今後、障害をお持ちの方については、現在の「FAX119」を一層PRさせていただくとともに、他の自治体を参考にしながら、簡易で要配慮者が地域で安心して生活できるような環境ツールを整備し、災害時や緊急時において、不安がないよう対応したいと考えております。

近藤
 今回ご紹介したツールを入れてくれという意味合いではなく、こうした補助具・モノを使うことによって、実際に要配慮者を救える可能性を増やすことが重要ではないかと考えております。

 また高齢化が進むということは、今の地域支援者の方々もまた高齢化し、場合によっては要配慮者となっていくという地域の自助・共助にも関わる問題だと思います。私自身もまた調査・研究し、今後も質問・提案させていただきたいと思います。

 

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