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2020年12月10日 (木)

一般質問3「核燃料サイクル推進のために」

3つめの一般質問は「核燃料サイクル推進のために」でした。

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(近藤)

最後の大きな質問は「3、核燃料サイクル推進のために」とし、「(1)核燃料サイクルへの理解促進」について伺います。

今年10月1日から新しい使用済核燃料税がスタートしました。これは核燃料サイクルにおける使用済核燃料の搬出促進を目指すものであります。が、この核燃料サイクルは長らく色々なことが膠着して、なかなか進まない状態が続いています。

核燃料サイクルとは、原子力発電で使い終えた核燃料から、核分裂していないウランや新たに生まれたプルトニウムなどをエネルギー資源として回収し、再び原子力発電の燃料に使う仕組みであり、国の第5次エネルギー基本計画でも基本的方針としています。

長らく再処理工場など関連施設の工事が進まなかったり、再処理後に残る高レベル放射性廃棄物の最終処分地も決まらない年月が続き、「核燃料サイクルは破綻している」とも言われてきました。

ですが今年に入ってから、核燃料サイクルを巡る社会情勢は大きく変化しています。

7月に青森県六ケ所村の再処理工場が、10月に青森県むつ市の使用済核燃料・中間貯蔵施設が、そして昨日12月9日には六ケ所村のMOX燃料工場が安全審査に合格しました。

そして高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定の「文献調査」に、北海道の寿都町と神恵内村が応募し、11月からは調査が開始されています。
ずっと停滞してきた核燃料サイクルが、今、少しずつ動き出しています。

そこで質問ですが・・・市長は約束8の中で、核燃料サイクルの進捗を厳しく注視し、使用済核燃料の搬出促進を求めるとしていますが、核燃料サイクルの推進は、柏崎市にとっても重要な問題だと考えます。

社会情勢の変化も踏まえて、今後、核燃料サイクルの仕組み・現状や課題について、学習機会を設ける等、市民の皆様に向けた理解促進を図る考えがあるかお聞かせください。

(市長)

以前、私は議会において「核燃料サイクルは破綻した状態である」との認識を示したところでございます。

それは柏崎刈羽原子力発電所の再稼働が認められ、再稼働したとしても使用済核燃料の貯蔵量が基準に達し、運転を停止せざるを得ないからであります。

ご承知のように発電所全体で81%、6号機で93%、7号機で97%が埋まっているわけであります。

使用済核燃料が発電所内での一時保管が長期化・常態化している現在の状況は、使用済核燃料は発電所敷地外で適切に管理または再処理されるべき、との本市の方針にも反しているものです。

そのような状態を改善するために、使用済核燃料税の経年累進課税化にあたっても、核燃料サイクルを進めていただきたいという本市の願いが込められております。

国が原子力発電を今後も重要なベースロード電源としていくならば、今、第6次エネルギー基本計画も作ろうとされているわけですが、核燃料サイクルを機能させるというのが、やはり国や事業者の責任だろうと考えております。

ここに来て、原子力規制員会による六ケ所村再処理工場の事業変更認可資格、また今ほどお話しいただいたように、昨日12月9日にはMOX燃料加工工場が正式に安全性が認可を受け、またむつ市の使用済核燃料の中間貯蔵施設の新規制基準の審査書の決定、最終処分場選定の第一段階である「文献調査」の実施が、寿都町と神恵内村で開始するなど、核燃料サイクルは少しではありますが前に進み始めていると認識しています。

原子力発電はわが国におけるエネルギー政策において、ベースロード電源との位置づけであります。

原子力発電と核燃料サイクルはまさに両輪でありますので、この両政策を進める上でも国の責務において、その仕組みや現状について国民の理解を求め、政策の推進をはかっていただきたいと考えておりますし、私の方でも引き続き国に対してそのようなアプローチをしてまいりたいと考えております。

(近藤)

市長が引き続き国や原子力事業者に対しても要望、申し入れしてくださるということで、そういったことも含めて市民の皆様には、核燃料サイクルについて理解していただきたいと思います。

最後の質問は「2)NIMBY(ニンビー)を超えて」です。

NIMBY (ニンビー)とは、“Not In My Back Yard”(我が家の裏には御免)の略語で、「施設の必要性は認めるけれど、自分達の近くには来ないでくれ、建てないでほしい」そういった主張のことで「総論賛成・各論反対」とも言われています。

この対象となる施設は「迷惑施設」「NIMBY施設」と呼ばれ、古くはゴミ処理施設や火葬場などが、最近では児童相談所でさえも住民の反対に遭うことが知られています。

核燃料サイクルの中で生み出される高レベル放射性廃棄物の最終処分場は、「核のごみ捨て場」とも呼ばれるNIMBY施設であり、長らく候補地が決まりませんでした。

しこの11月から1つの町と1つの村(寿都町と神恵内村)が、三段階ある候補地選定プロセスの第一段階の「文献調査」に応募し調査を開始しています。

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文献調査の受け入れに伴う交付金は2年間で約20億円といわれます。

先に応募した寿都町の片岡町長は、「多額の交付金を町の将来に生かしたい」とした上で、「日本で原発を動かす以上、核のごみは国内のどこかで処分する必要がある。寿都町が調査に応募した場合、他にも手を挙げる自治体が出てくるのではないか。その中で最もふさわしい場所が選ばれるのが望ましい」としています。

この件については北海道知事や周辺市町村、そして地元住民の間でも厳しい批判や反発がありますが、地域や国の将来を考え、おそらく政治生命を賭けて臨んだ勇気ある決断には、やはりこの柏崎、原子力立地地域である柏崎市としても何らかのアプローチをすべきではないかと感じます。

そこで質問ですが・・この文献調査応募を巡る様々な動きを、柏崎市としてどのように受け止めているか、お聞かせください。

(市長)

これは非常に大切な質問であると認識しております。

まず結論から申し上げますけれども、寿都町また神恵内村の町長・村長さんに心から敬意を払うものであります。

なかなか声を上げられるものではありません。もちろん「お金目当てか」というような、揶揄するような声が出ているのも承知しております。しかし村長さんも町長さんも、そういったことはもちろん承知の上だと、その上で決断されたという風に思っています。

まさに政治家でいらっしゃると、心からの敬意を表するところでございます。

NIMBY、1980年に確かウォルター・ロジャースさんがいちばんはじめに言った言葉だと思います。

NIMBY、Not In My Back Yard・・総論は賛成だけど、うちの裏庭にはやめてよと。ゴミ箱も同じですよね。どこかにゴミ箱を置かなければいけない。でもうちの前にはゴミ箱を置かんでくれよ、という話と同じです。

そういった意味で、この核燃料サイクルの最後の段階の、この最終処分場もNIMBY対象と言われているそうでありますけれども。

しかし最終処分地の選定に向けて、三段階あるステップのうちの第一段階である「文献調査」が開始されるということは、まさに歓迎すべきことであり、これは国が政策を、NIMBY対象と言われるかということは別にしても、大切なんだと、必要なんだということを、繰り返し繰り返し丁寧に説明し、理解を求めてきたことの成果だと、私は国の担当者にも敬意を払うところであります。

引き続き国の責任のもと、核燃料サイクルの推進をはかっていただきたいという風に考えております。それなくして、柏崎市の原子力政策も成り立たないということでございます。

(近藤)

非常に心強いお言葉を伺いました。最後にもう1点だけ質問します。

このNIMBY問題は教育的な見地からも非常に重要だと思いますが、学校教育の中でNIMBY問題が扱われることはあるのか、またNIMBYという言葉は使わないとしても、こういった嫌なことを引き受ける勇気、引き受けた人を応援するような気持ちを育む教育がされているか、お聞かせください。

(教育長)

学校教育におけるNIMBYの取扱いについてお答えします。学校ではNIMBYという言葉は扱っておりません。

学校教育課の指導主事にも聞いたんですが、NIMBYについてということなんですけれども、「良いことだとわかってはいるが、自分から行動することはしない」、つまり(NIMBYの概念は)「良いと思うことは勇気を持って行動する」ことだと受け止めているとのことです。

この概念については、各学校では道徳教育や人権教育、同和教育などの視点から、児童生徒の周囲で日常的に起こっている出来事を自分事、つまり自分のこととして捉え、自らどう考え、関わり、行動するかを大切にしているところです。

例えばいじめ問題については、関係者を「いじめる側」「いじめられる側」そして「傍観者」という風な立場に分けますが、この傍観者がいわゆるNIMBYに該当すると考えているところです。

「傍観者が何も行動を起こさなければ、いじめる側の一員である」ということに気付かせ、自分はその問題にどう関わり行動すべきかを考える時間を、小学校低学年から中学校までの全ての学年の、発達段階に応じたかたちで設けているところでございます。

今後も、自分が良いと思ったことは勇気を持って行動できるよう、指導してまいりたいと考えております。

(近藤)

ありがとうございました。
現庁舎で一般質問するのも今日が最後かと思うと感慨深いものがありますが、新庁舎の議場においても、引き続き課題と向き合いながら、市長や当局の皆様と勇気を持って議論してまいりたいと思います。これで質問は終わりにします。

ーーーーーーー

以上が令和2年度12月定例会議における私の一般質問でした。

質問のボリュームが多くなり、後半はかなり早口になりましたが、何とか最後まで質問出来て良かったです。

いずれインターネット中継も配信されますが、取り急ぎのご報告でした。

 

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