消費生活講座「オレオレ詐欺 悪質商法にご用心!」
10/3、消費生活講座「オレオレ詐欺 悪質商法にご用心!~あなたの気づきとさりげない見守りを~」を受講しました。以下はその内容です。
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1、架空請求詐欺・オレオレ詐欺などにご注意を。
昨年度の消費生活センター相談件数776件。うち202件は架空請求、オレオレ詐欺などの「特殊詐欺」(26%)
(1)架空請求詐欺(いちばん多い)
①未納料金があるなど実在の通販サイトなどを名乗り、「今日中に連絡しないと法的手段に訴える」など突然メールが来る。
②未納料金があり、訴訟がおこされる。取り下げるためには連絡するようにとハガキ(中には封書も)が送られてくる。
●スマホのショートメール
・電子マネーを購入させられるケースが増えている。いちど番号を知らせるとお金は取り戻せない。
・コンビニ店員が気付いて未然に防ぐケースも・・
・宅配便の不在配達を装ったもの、アマゾンのフィッシングサイトに誘導する等
対策)ショートメールに連絡が来る時点で怪しい。無視する。消費生活センターや警察に相談する。
●架空請求はがき(昨年まで多かった)→封書型が増えている
・封書に入れ「重要」印(重要書類と見せかける)
・総務省、法務省など国の機関を名乗る。
・中には「相手をやっつけたい・文句を言いたい」と電話する人もいるが、個人情報が相手に知られてしまう。
対策)無視する(電話しない)
(2)キャッシュカード詐欺
警察官や銀行員を名乗り、「あなたの口座の情報が漏れている。お金が引き出されるかもしれない」「キャッシュカードを新しいものと交換しなければならない」など電話があり、家にカードを取りに来る。その際、暗証番号を聞き出す。
・8月に50万円詐欺
・訪問時に目を離したすきに偽カードと取り換える。暗証番号を聞き出す。
・「自分は騙されない」と思っていても彼らの方が上手。誘導型。
・銀行はキャッシュカード交換のために訪問しない。
・キャッシュカードを引き取る時「使えないようにする」とわざと切り込みを入れるが、磁気部分を傷付けなければ使える。→そのまま口座からお金が引き出される。
対策)絶対にカードを渡さない。暗証番号を教えない。まずは銀行や警察に問い合わせてみる。
(3)オレオレ詐欺
息子や孫になりすまし電話をかけてくる。「風邪をひいて喉をやられた」→「携帯番号が変わった」→「他人には知られたくない事情でお金が早急に必要」と段階を踏んでお金を奪おうとする。
・新潟県ではこの手口が多い。
・心配させて、段階を踏んで金を用立てさせる。
・他人には言えない話「不倫相手を妊娠させた」「会社の金に着服」等・・
対策)いったん電話を切り、本人の電話に連絡する。
<特殊詐欺被害発生状況(令和元年1~12月)>
全国 | 新潟県 | 柏崎署 管内 | |
被害件数 | 16,836件 | 142件 | 5件 |
被害額 | 301億5,000万円 | 4億598万円 | 680万円 |
今年1~8月被害額 | 約2億円 | 500万円(3件) |
被害者の7割が65歳以上。オレオレ詐欺、金融商品詐欺、キャッシュカード詐欺の被害は100%が65歳以上。
理由・・固定電話にかけてくる。65歳以上は家にいる確率が高い。
固定電話は詐欺の入口。知らない番号に要注意!
柏崎消費生活センターは柏崎市役所内にあり無料で相談。守秘義務があり個人情報守られる。
休業日でもホットライン「188」が他の相談窓口につなげてくれる。
2、悪質商法
(1)通信販売・・健康食品、化粧品など
初回、格安料金にひかれて注文すると定期購入になっていて、後から品物が次々と送られてきて高額な料金を請求されるケースが多い。
・新聞チラシ
・テレビショッピング10:30~ →在宅高齢者がターゲット
・高齢化社会 買い物に行くのが大変→通信販売利用増える
・定期購入や初回以降の金額などは契約書の下の方に小さな文字で書いてある(目立たない・見落としがち)。
・行政指導を受ける問題ある業者が多い。→法的にスレスレのラインを心得ている。
・最後は国民生活センターに相談(業者を行政指導の対象)するしか対応策がない。
・クーリングオフ相談も多いが、通信販売はクーリングオフできない。
返品したい!通販はクーリングオフが利用できない理由と返品方法
・返品制度(送料は自己負担)はあるが、「返品は受け付けない」と表示されていれば適応されない。
*返品条件があるか確認
*返品時に壊れていたら弁償させられる場合も・・
・最後は「自己責任」
対策)よく内容を確認してから注文する。
(2)電話勧誘・・光回線、ケーブルテレビ、電気
「いずれ今の電話が使えなくなる。今なら工事代が無料」などと勧誘され、高額な契約をしてしまう。
・多いのは「基本料金が20%安くなる」・・しかし実際は数百円程度しか安くならない。
・遠方の電力会社と契約してしまい、トラブルあっても対応できないケースも。
・まずは今契約中の電力会社に「もう少しよい契約コースはないか」相談してみるとよい。
・2024年~NTTが固定電話をアナログ回線から光回線に変更。利用者は何もする必要ない。
・穏便に断るために丁寧に対応するうちに契約に持ち込まれる場合も・・
*長電話ほど契約率は高い
*断るならきっぱりと
対策)初期契約解除はできる(ただし基本料は取られる)。はっきり断る・長電話しない!
(3)訪問販売・訪問買取
*家に入ればほぼ成功!
訪問販売
・多いのは消火器や物干しざお(自分では購入しにくい)を高額で売りつけるケース。
・高額な物干しざお(17万円)購入のケース→「お宅のサイズに合わせて切った」などと心理的に圧迫。
・除湿剤・除湿パット・・毎年、交換時期に来て売りつける(150万円)
訪問買取
・「どんなものでも買い取る」といって家に入ると貴金属を狙う。
対策)まずは相談する。(消費生活センター、警察など)クーリングオフできる(品物は業者が取りに来る)泣き寝入りしない。
◆クーリング・オフ
・8日以内(20日の場合も)に申し込み撤回や契約解除ができる。
・通知書を相手業者に送る場合は簡易書留がおすすめ。
◆成年後見制度(判断能力に乏しい場合)なども検討
<対策のポイント>
●はっきり断る(「必要ありません」「お断りします」等)。曖昧な表現(「結構です」「いいです」)は×
●相談する。
柏崎市消費生活センター | 0257-23-5355 |
消費者ホットライン | 188(い・や・や) |
警察相談室 | #9110 |
*この他、地域包括センター、民生委員など。
●電話番号表示機能や通話録音装置機能月の電話機の利用。
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特殊詐欺や悪質商法の手口は巧妙・組織的なものが多く、気を付けていても騙されてしまうことはあり得ると思います。
また客観的には「お金を巻き上げられている」と見えても、本人がそう感じていないケースも少なくないと感じます。
【相手に考えるスキを与えない】やり方が多いことから、少し落ち着いて判断・相談できるよう【即時即決ではなく、余力を持って対応する】ことが必要だと学びました。周知・啓発していきたいと思います。
講座は途中で寸劇もあり、とてもわかりやすく身近な問題として感じられました。柏崎市消費者協会の皆様、ありがとうございました。
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