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2020年8月 6日 (木)

議員定数・地方議会の今後のあり方

8月6日は1日議会でした。

10:00~柏崎市国土強靭化地域計画(案)、柏崎市原子力災害広域避難計画(修正案)についての意見交換。

*柏崎市国土強靭化地域計画は、公共事業等に国の交付金を得るための条件であり、市の最上位計画「第5次総合計画」に基づき策定。

13:00~随時会議  決算特別委員会の発足など

*予算は常任委員会に含まれるものの、決算は別枠で設定。実際は監査委員を除き、常任委員会がスライド。

15:00~17:00 オンライン研修「議員定数・地方議会の今後のあり方」

講師:(株)地方議会総合研究所 代表取締役 廣瀬和彦氏

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以下は詳細メモです。

●市民の反応「議員定数も報酬も減らせ」

要望を聞けば役割果たせるとして、定数削減を求めるケースがある。
一般住民へのアンケートとっても議員の仕事を把握していない。
議会の必要性が理解されていないので、厳しい意見が出やすい。

●まずは十分な広報広聴活動により、定数や報酬について住民に対する理解促進が必要。

●議員定数とは議会議員の総定数のこと。昔は人口段階別で制約されていたが現在は自由に条例で定めることができる。
 最小数は3名・・議会は合議体なので最低2名+議長1名

●町村総会は5人→大川村は議員の成り手不足により町村総会への移行も検討。
 人口が減少する中で議員定数も少なくなっている。

●定数根拠は地方自治法90、91条
 実務上、人口を加味、公職選挙法も適応。

●必要であれば選挙区を設けることができる。
 大選挙区制 議員一人に対して投票→地元代表の意識薄れる。 

●選挙区制を設けて地域の代表を選出する方法も。
 本会議で意思決定→柏崎市民全体の代表とする前に地域代表を選出。

●議員報酬は下げ止まり。報酬低すぎると成り手不足が進む。
 定数減らし報酬増やす 2割
 定数減らし報酬減らさない 8割

●定数を増やすところはほとんど無い。

●定数減らして報酬増やす →必ず同時に行う。
 意思判断のタイミングがずれると、報酬増やすところだけクローズアップされて反感を買う。

●大選挙区制が妥当かどうか。
 地方議会議員数6.4万人 →10年で半減。
 県議会議員は変わらない=住民との距離が遠い。

●投票率 かつて平均97%→いまは47%
 過半数に満たない選挙民で選ばれた人たちが住民代表と呼べるのか?
 せめて50%平均超えるべき。

●主権者教育が投票率向上につながらない。
 オーストラリアでは選挙に行かないと罰金とられる。そのくらいやらないと投票率は伸びないのでは。

●無投票選挙が年々増えている。
 立候補者が少ない、成り手がいない。
 議員の職務、やりがいをわかる形で示さないと立候補者増えない。

●議員定数の推移
 法定定数制度がなくなり条例制定制度となった。
 民主主義の根本に関わる問題でありコスト面から考えるべきではない。
 住民はコストカットを求めるが、日本の特殊性。

●議員定数は議会改革ではない。
 議会改革とは、議会の権限行使をどうするのかという問題。広報広聴の強化など。
 議会改革に定数・報酬を入れるのは適正ではない。

●大川村の件で話題になった「町村総会」は地方自治法94条で認められている。
 間接民主制→直接民主制
 議会の権限を縮小 →議員数縮小、またはボランティア化

●議員定数の決め方は各国で異なる。日本はプロイセン制度(ドイツ)の名残が強い。
 何を基準に考えるべきか?議長会→人口別基準(法定定数制度)に戻してくれとの要望もある。
 フランスでは日本の2倍、議員を必要とする。

●議会は市長と対等の立場。市長が取り入れきれない様々な意見を取り入れる。議員定数は専決処分できない。

●人口増えれば多種多様の声→人口比例方式
 

●議員定数を3つの視点から考える

①議事期間として→議員間討議を十分に行う(常任委員会制)。1つの常任委員会に何人必要か。

②立法機関として→政策立案の弱さ 議員提出の条例案は1つの市で10年に1本に満たない
 
役割果たすための議員定数は?

アメリカ型議会は定数少なく、専門知識もった人から議員になってもらう。
政策立案→意思決定スピードが非常に速い。「少数精鋭」

しかしどうやったら専門性高い人たちを当選させることができるのか。
専門職を住民が議会に求めるか?→多種多様なニーズを把握しきれない。

③監視機関として→執行行政が適正かチェックする機能。

市内の隅々まで見て行動するとしたら人数多いに越したことがない。
デメリットは議員が多すぎると意思決定に時間がかかる。

●政策立案は議員だけの問題ではない。
 前提としてさまざまな団体と関わり、状況調査する部分がある。
 議員がひとりですべてやるのではなく、事務局の十分な補佐があって十分に行える。

●横浜市は議会事務局の職員を増やしている。
 市当局に対抗するには大変な状況→事務局体制の強化(地方公共団体)
 現実として増やすことは難しい。
 シンクタンク(頭脳集団)の補佐を仰ぐ必要性が出てくる。
 横浜市は「市会ジャーナル」発行。ただ当局に確認するだけでなく独自に調べる。

●議員定数アンケートはやらない方がよい。「減らせ」との意見しか出ない。
 市民が議員という自分たちの代表について、定数や報酬の実態を知らないのに聞くのは無謀。理解促進が必要。
「議員定数を知っているか」明石市では2割しか知らないのに、アンケートでは定数を減らすべきと答える。
 報酬はさらに・・
 意見を聞けば下げざるを得ない。

●欠けているのは何か?
 活動が不透明であること。支持者は一定程度の理解はあるが、一般的に議員活動は関心を持たれていない。
 十分な活動報告していないとマイナスイメージつきやすい。

●女性議員 1/4ラインに到達していない。
 クオーター制は政党制の浸透が必要→日本では現実的に難しい。
 都市部よりも地方の割合少ない=理解少ない。
 住民の啓蒙活動→立候補しやすい環境整備が必要。

●議会費 1%未満(0.6%くらい)
 低ければ当局監視機能が弱まる。
 平時で実効性ある活動と経費の積み上げ、本当に足りているのか検討すべき。
 専門的知見を得るため、他団体の先進事例を勉強するときに十分な活動が行えるのか。

●議員定数を具体的にどう決めるか。

1、常任委員会数方式

主たる審議機関として何人で議論することがよいのか。
目安はワークショップ・ワールドカフェ方式(6人まで)

ただし日本は三層構造・・国、県、市町村。

議員間討議だけでなく、住民意見を反映させなければならない。
1委員会ごとの委員数を増やす→適正算定。

常任委の数は市の事務に対して適当か(常任委員会もかつては上限あった)。
市の内部組織に対応する適切な委員会数はどうか。
関連性ない所管を押し込むのは適切ではない。

夕張市1委員会→本会議中心主義でいいのではないか。
逗子市2委員会→総務委員会の所管が広すぎる。
   
定数ありきでなく、委員会ありきの定数であるべき。
減らしすぎの問題も・・
議論できる人数×委員会数(趣旨満たす)+議長1

2、人口比例方式

類似比較方式:少ない方に合わせる →ひとりあたりで見ると多すぎる。
人口比例方式:1人あたり何人が適切か。

3、住民自治協議会方式(小・中学校区)

コミュニティから最低1人の議員を出すという考え。
1票の格差に注意。伊賀市、足立区はこの方式。1票格差=1.3 

4、議会費固定化方式

定数と報酬は関連付ける必要はない。
定数→住民意見の把握には何人必要か。
議員報酬→生活給でなく働いた分に見合う報酬。
議会費としてみた場合、全体の増額難しい
十分な活動できるような構成比。

5、類似都市との比較方式(人口規模・財政状況)

類似都市との比較方式 5~10万人都市の平均は21人
一般的には減らす方向しか向かない。
定数の理論的根拠なし。妥当かどうか判断。

6、面積・人口方式

計算式に当てはめるとある程度は現行通り

●廣瀬先生のおすすめは常任委員会方式または中学校区方式(コミュニティ。

 柏崎市議会は3常任委員会だが、担当部課との関連を見ると4常任委員会がいいのではないか。

●議員定数の要因を1人あたりの職員数、持ち家率との相関関係で見ると?

議員ひとりあたりの職員多い=大都市ほど削減幅が大きい

持ち家率高い=地方ほど議員定数削減の圧力が強い
財政厳しいのが顕著 財政力強ければ圧力弱くなる。

●政策立案のためには政務活動費の増額が必要(議会基本条例の制定)

●政務活動費が調査研究にしか充てられない

●監視機能の強化は地方ほど弱い(持ち家率高い)
→都市と比べて住民との地縁血縁が強くなり、厳しい追及が難しい

●地方財政へのプラス影響と定数は関係ない。
 地方になるほど財政厳しく人口減少のスピード早い。

●今後の在り方
・充実した議員・委員会討議
・意思決定 討論前に充実させる

●予算の増額・修正権の行使→原案可決ばかり繰り返すことはどうなのか
 執行部の根回しある場合もあるが、本会議・委員会の場で減額修正を求める議会。 
 増額修正は地方自治法97条 新規事業に予算は付けにくい。
 しかし必要な手続き・・市長の意見と異なる場合は増額修正を行い、再度の議論重ねてほしい。

●情報発信と情報共有
 議会・議員は何を考え行動しているのかわからない→住民に対する発信が必要。
 SNSやHPを見る年齢層は高い。
 若い世代:見ているかといればそうでもない。
 伝わりずらい=誤解を生む

●シンクタンク機関設置→議会機能の充実

●まとめ
 私は定数を減らすことに反対の立場。
 定数議論選挙の1年前までに終わらせるべき。
 そうでないとスタンドプレイを行う議員が出てきて十分に決めきれない。
 議員定数は4年ごとに考えるものでもない。
 人口減少に即座に対応して減らし続けるものではない。
 その人数で問題点あれば立ち戻って考えるべき。

【質疑】
Q1)柏崎市は4常任委員会がいいという理由は。
A1)当局の担当各部の数に応じて3つでは少ない。

Q2)常任委員会と特別委の所管について議案審査の審議はどうあるべきか。
A2)特別委は2つの常任委にまたがるもの。所管どこまで移譲させるか。
   調査事項だけ特別委に付与か→調査権限は特別委、審査は常任委とすると、常任委の所管が一時的になくなる。
   議案の審査権与えるのか調査権までか、判断していただきたい。

17:15~広報広聴委員会

*今年度の議会報告会は中止(再びコロナ感染者が発生したことから)

*市議会だより8月5日号に「掲載写真の誤り」があった。第1稿までは広報広聴委委員全員が確認したが、第2、第3稿は事務局と正副委員長がチェック。第1稿の時点で確認したものと異なる写真が掲載された。

*改善策として、今後は最終チェックを委員全員で行う。

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議員定数の研修は「安易に削減すべきでない」と講師の廣瀬先生は明言されていました。その理由も理解できます。

「議員定数の削減を訴えれば住民の声に応えているイメージを醸し出せる」という風潮に対して、シニカルな視線を持っていられるのかもしれません。

それでも人口や財政が減り続ける柏崎市において、議員定数もそれに見合うものに変えていくことは必要ですし、数が減っても成り立つような議会にしていかなければならないと思います。

まずは自分の身を律し、誠実に活動していきたいと思います。

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