議員定数の適正化
7月15日に傍聴した議会運営委員会では、今後「議員定数の適正化」について議論する方向性が示されました。
まずは8月6日に議会内研修を行い、その後は議論に入るということです。
議員定数の見直しについては10年以上前から一市民として議会に対して働きかけてきました。
◆2009年2月19日「柏崎市議会議員定数の削減に関する請願」
(趣旨)市議会議員の定数を現在の30名よりも削減し、適正な人数にすること。
(理由)世界同時不況の影響を受け、柏崎の経済は厳しい状況にあります。各産業界で景気の悪化が進み、民間企業では非正規雇用者を中心とした契約解除やリストラが行われています。また柏崎市当局からは市財政の健全化に向けて、市職員数を削減していくことが発表されています。
このように民間や行政が人員削減に取り組み、経営立て直しや行政改革に励んでいることから、市民の代表からなる市議会においても、議員定数を現在よりも削減し適正な人口にすることで、議会改革を実践していただきたいと考えております。
議員定数の削減は、人口減少に伴いすでに他の市町村議会では行われています。人口減少が続く柏崎においても、議員定数の削減により、市財政上の負担を軽減すると同時に、議員の存在意義が増し、今まで以上に質の高い議会になることが期待できます。
以上のことから、柏崎市議会議員の定数を削減することを請願いたします。
この請願は継続審査を経て不採択となりました。不採択理由の中には「市民からの声により削減するのでなく、議会自らが検討した結果の定数見直しにしたい」というものがあり、市民の声とは議会の中では随分と軽視されているのだなと感じました。
ただしその後、議会内で特別委員会がつくられ、2011年の選挙からは定数30名→26名となりました。
その後、柏崎市の人口は年間1000人ペースで減少し、議員定数を再度削減する意見書が数回出されたものの、常に賛成少数で否決されてきました。
そこで今から3年前、2度目の請願を提出しました。
◆2017年8月14日「柏崎市議会議員定数を適正化するよう求める請願」
(趣旨)柏崎市議会議員定数を適正な数にすること。
(理由)平成21年2月定例会における「柏崎市議会議員定数の削減に関する請願」提出以来、8年が経過しました。この間、柏崎市議会は大きく変化を遂げていること、一市民として心強く感じております。
平成21年9月の「議会改革に関する特別委員会」設置を皮切りに、平成22年9月議会で条例が改正され、平成23年4月に行われた統一地方選挙以降の議員定数は30名から26名になりました。その後も平成25年3月に議員倫理条例の制定、5月に通年議会の実現、6月に常任委員会の改編、平成26年6月に柏崎市議会基本条例制定、平成27年11月から市内各地での議会報告会開催、そして各種情報公開など、全国に先駆けて議会改革を進めてきたことに敬意を表します。
議員定数26名になる前には「議員を減らせば議会の力が弱まる」との声もありましたが、柏崎市議会では議員定数削減後に議会機能が強化され、議員の役割や活動原則が明確になり、より市民に開かれた議会になっていると感じるところです。
その一方で、現在の議員定数についての議論がまったく進んでいないことを危惧しております。
なぜなら平成26年12月定例会議、及び平成27年6月定例会議において議員定数の見直しを求める議案が提出されていますが、いずれも議論が不十分であることを理由に否決され、議会みずからが検討するとの意見が出されているからです。
そして今年3月に公表された柏崎市議会基本条例の検証結果によれば、議員定数についての評価は「C:できていない(分析と見直しが必要)」でした。
理由は議員定数が適切かどうかの検証を行っていないためであり、今後は検証体制の構築や現状分析等、本質的な取り組みが必要であると明記されています。
柏崎市の人口は年々減少しています。議員定数26名となった平成23年4月末人口は9万859人でしたが、平成29年5月末人口は8万5,766人で、今後も減少していくことが予測されます。
平成27年7月に発行された全国市議会議長会のデータによれば、人口5万人~10万人未満の自治体の平均的な議員数は21.9人だそうです。また柏崎市職員も、適正な数になるよう順次検討が進められていると聞いております。
市の人口動態及び全国的な情勢を鑑みても、市職員と同様に議員の数も適正化するべきと考えます。
以上のことから、適正な市議会議員定数について速やかに検討を行い、現行人数を見直していただくことを請願いたします。
このときは請願理由の補足説明があり、「定数見直しの議論を開始し、その経過を含めて市民にわかりやすく示していただきたい」と話しました。
請願自体は全会一致で採択されたのですが、途中で「公営駐車場の不適切使用」をめぐって、議員倫理審査会が3つ開かれるなど、議会内では色々とあったそうで、議員定数についての議会内での議論は全会一致を見ず、「両論併記」の報告書が出されて終了となりました。
その後、2度の議員定数削減の議員発案が出されたものの、どちらも賛成少数で否決されています。
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こうした経緯を経て、新たに議員定数の適正化議論を始めるというのが今の状況です。
市民の皆様の多くは「議員定数を減らすべき」と考えていらっしゃることと思います。
議会、というより議員ひとりひとりがその声の真意を感じ取り、自らの行動・活動に反映させていかなければならないと、私自身は感じているところです。
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