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2019年12月22日 (日)

女性と多様なニーズに配慮した災害対応について

12月21日、新潟県防災市会新潟県支部主催の女性防災士の勉強会に参加させていただきました。

柏崎市(「女性防災士の会すてっぷ」の皆さんが中心)、新潟市、上越市の合同研修でした。

第一部は中越沖地震メモリアル(まちから)見学、私は別件のため不参加で、第二部は研修会「 地区防災計画を考える」(産業文化会館)からの参加でした。

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講師は日本防災士会女性防災推進局委員・石川県支部副理事長の大月真由美さん。

これまでは国レベルの総合的・長期的な計画である防災基本計画に沿って、地方レベルの都道府県及び市町村の地域防災計画を定められてきました。

しかし、東日本大震災のように大規模・広域災害時では、地域の特色や避難生活の長期化を視野に入れた、自助・共助による災害対応が必要になります。

平成25年には災害対策基本法が改正され、市町村内の一定の地区の居住者や事業者が行う自発的な防災活動に関する「地区防災計画制度」が新たに創設されました(平成26年4月1日施行)。

これまで防災分野における女性の参画状況は決して高いものではありませんでしたが、「地区防災計画」策定においては女性の持つ柔軟な視点や、家事・育児・介護・看護などを担ってきた経験が生かされるべき、というお話でした。

ご講演を受けてのグループワークでは、各地区の情報をもとにした意見交換を行い、とても有意義な機会となりました。

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ちなみに12月の一般質問では「女性と多様なニーズに配慮した災害対応について」市の現状や見解を伺いました。以下はその全文です。

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(近藤)

今年の5月、「肝心な場所に女性がいない-男女共同参画から見た災害時の課題」という研修を受け、大きな災害後には女性や子供への暴力が増加していることを知りました。

その一方で災害からの回復期には、女性はコミュニティでのネットワークを活用して、食糧・水の調達や避難場所の融通など、相互扶助に力を発揮するものの、防災分野での意思決定の機会における男女共同参画には、地域間格差があることも学びました。

災害時の暴力については、【東日本大震災「災害・復興時における女性と子どもへの暴力」に関する調査 報告書】等によれば、災害後の避難所やそれ以外の場所で、女性に対する性暴力、DV、ストーカー行為、セクシャルハラスメントなどの被害が報告されています。

また子供が見ず知らずの大人・避難者などのストレスのはけ口になり、怒鳴られたり叩かれたりするケースに加えて、性的被害もあったそうです。

こうした暴力被害の陰には

●災害時の暴力問題への認知度の低さ ●避難所等での女性・子供への配慮の無さ、防犯対策の不備  ●意思決定の場の男女不平等 

などがあると考えられます。女性や子どもが一人で出歩かないなど、自己責任で身を守れと言うだけでは、被害を防ぐことは難しく、災害時に迅速な対応をとるためには、常日頃からしっかり啓発し、支援体制が取られるようにしておくことが必要です。

静岡県警察では「防災防犯マニュアル」として「防災女子・赤のまもり」「青のまもり」の二種類を策定し、被害を防ぐための自衛手段、避難所運営の留意点などを具体的にまとめて、HPからダウンロードできるようにしてあります。

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また「2017 年度女性・地域住民から見た防災・災害リスク削減策に関する調査結果」によれば、地域防災計画や避難所運営指針の決定において、女性委員の比率が高い地域では、高齢者、障害者、乳幼児、妊婦、外国人など要配慮者・避難行動要支援者の多様なニーズを想定し、備蓄品や避難所での配慮にきめ細かさが目立つことが報告されています。

そして育児・介護・看護の担い手の多くは女性で、ケアに関する知識や経験を持つことから、災害時の多様性配慮には女性の視点が必要であると、静岡大学防災総合センター教授・池田恵子氏は述べられています。

自主防災組織や避難所運営の担い手の多くは男性ですが、女性の生活に密着した視点やスキルを活用することは、男性に過度な負担をかけないという意味でも重要だと考えます。

以上をふまえて質問いたします。柏崎市における災害時の防災防犯対策、及び防災分野における女性の参画状況について、現状と課題認識をお聞かせください。

(市長)

中越沖地震の際には女性による相談が通常の約1.5倍に増えたことを受け、市では女性相談員を増やして常日頃からの細やかな対応を心掛けている。

災害による財産や仕事の喪失などによる多大なストレスが犯罪・暴力の被害・加害につながるおそれは男女ともにあり、静岡県警の「防災女子」の内容も参考にしながら、防災防犯につとめたい。

また防災会議における女性委員の比率は34名中6名で決して多くはない。今後は女性消防団員(女性消防隊)などの活用もふまえて防災分野における男女共同参画の推進をはかりたい。

(近藤)

市内には女性消防団員のほか、女性防災士の皆さんなど、防災分野で活躍している女性が多く存在します。
そういった方々にご活躍いただきながら、防犯・防災意識の向上や、より現実的な防災・減災対策がなされることを期待いたします。

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ちなみに私が防災士の資格を取ったのは平成26年ですが、なかなか活動の機会がありませんでした。

最近は少しずつ活動や勉強の機会をいただくことがあり、時代にあわせたスキルアップが必要だと自戒した次第です。
         
     

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