11/6千葉県我孫子市「我孫子市子ども発達支援計画に基づく、こども発達センターにおける支援」
概要は以下の通りです。
・成長や発達に心配のある子、発達に遅れのある子、どの子も家庭や地域で健やかに育つよう応援する。
・成長や発達に心配のある就学前のお子さんに、相談・外来療育・通園(ひまわり園)・相談支援(なの花)を実施。
・相談支援では児童通所支援を利用される方へのサービス等利用計画の作成や各種サービスの相談・その他児童に関する相談を行う。
◆相談(予約制)
運動に関すること
・まだ歩けない、転びやすいといったからだの動きのぎこちなさが気になる
・縄跳び、ボール投げ、はさみ、ボタンはめがうまく出来ない
言葉に関すること
・意味のある言葉が出てこない
・発音がはっきりしない
・言葉は出ているが会話になりにくい(会話のキャッチボールができない)
・言葉の理解が弱い(ダメと言われたことを、繰り返して何度もするなど)
行動に関すること
・落ち着きがない
・力の加減ができない
・家庭の中で身近な人をあまり気にしない、逆に、離れて遊べない
社会性に関すること
・人と目を合わせない
・呼んでも振り向かない、振り向くときと振り向かない時がある
・集団に入れない
・友達に関心を示さない
・集団場面で指示に応じられない
・家庭以外の場所ではしゃべらない
日常生活動作に関すること
・うまく眠れない
・夜泣きがひどい
・何度も目が覚める
・うまく食べられない
・好き嫌いが多い
・オムツがなかなかとれない
◆外来療育(予約制)
理学療法、作業療法、言語聴覚療法、家庭療育指導、集団療育を実施。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理相談員ほか各専門職が対応。
内容
・月1回50分程度、お子さんの発達を促す為に必要な療育を行う。
・家族に対しては子育て支援として、発達を促す介助方法、遊びの指導などを行う。
◆通園(ひまわり園)
児童福祉法に規定する児童発達支援事業。
利用に当たっては、利用者負担金と給食材料費を徴収。
時間は午前10時~午後2時。通所曜日は学年によって異なる。
保護者と一緒に通園。
内容
・基本的な生活習慣づくりに取り組む。
・遊びを通して成長を支援。
・個別に支援プログラムをつくる。
・保護者と共に子育てについて考えていく。
・保護者同士の仲間づくりを応援。
このほか保育園を巡回し、子育てに関するアドバイスや相談業務を行う。
(巡回時に発達の遅れや特性を保育士から指摘されるケースも)
・740人が利用、ほとんどが療育手帳を持っていない。
・0歳児~就学前のお子さん達の約13%が利用。
・発見が早いほど適切な対応がとれる。
・子供の発達の遅れを認められない親、保育園を利用せず特性があっても支援につながらないケースもあり、今後の課題。
・就学後の支援は子ども相談課の管轄となるが、スムーズに移行できるよう小学校での引き継ぎ会やセンターでの訓練などを行う。
・専門職が多い分、人件費も高くなっている。
・人材確保、とくに保育士不足は深刻。専門職が管理職になると現場から外れるジレンマも。
・外来療育はあるものの、あくまでも「家庭での子育て・親子支援」機関であり、子供を預かって訓練する場ではない。
・発達の遅れや特性がある子供だけでなく、「すべての子育ての悩み・相談」を受け付けている。
・集団検診が「発見の場」になることもある。
・保育園の巡回支援とは別に、支援計画の一環として保育園訪問する場合もある。
・いわゆるフレーゾーンの子の発見:保育園の面接時に心理相談員も同席し、保護者の話や本人の様子からわかることがある。
・保育園入園時の丁寧な対応、検診前後のアプローチにより、保護者とのコミュニケーションをもち信頼構築につとめる。
・相談があった子の追跡は療育効果を見る手法を用いる。学校への引継ぎ時に調査の同意をとり、必要に応じて教育研究所などを紹介。
・虐待が絡む相談ケースは子ども相談課と連携しながら、「相談できる場所」として虐待を未然に防ぐ。
今回の視察を通して、「早期支援の重要性」・・いかに早い段階でその子の特性に気付き、適切な対応をとるかによって、お子さん・親御さんともにその後の人生が変わるということを理解できました。
また「家庭での子育てを支える」という芯がしっかりとあることで、重層的かつ一貫性(連続性)のある支援ができるのだと感じました。
柏崎市では元気館に療育支援とひきこもり支援、教育分館に就学支援があります。
次年度中に療育支援事業から「発達支援センター」へ変える計画があり、現在はその準備中となります。
事業とセンターの違いは、保育園循環など能動的な支援が行えるようになるとのことです(事業では行わない)。
文教厚生委員会の所轄としてしっかり審議できるよう、引き続き勉強していきたいと思います。
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