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2019年7月31日 (水)

行政視察3、京都府八幡市

行政視察3日目は京都府八幡市でした。

 

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用務:介護支援サポーター事業、在宅医療・介護連携支援センターについて(高齢介護課)

場所:京都府八幡市役所(八幡市人口71,016人)

http://www.city.yawata.kyoto.jp/

調査項目:
介護予防およびシニア・シルバー人材活用策として、介護支援ボランティア制度(介護認定を受けていない65歳以上の人が、介護保険施設等で行ったボランティア活動の実績に応じてポイントを付与し、貯まったポイントを換金できる有償ボランティア制度)を導入する自治体が増えている。八幡市では介護支援サポーター事業として、事前にサポーター養成講習会を行い、一定の知識・スキルを身につけた上で市内の介護施設で活動している。その状況や効果を確認し、当市での導入の可能性を研究したい。

また八幡市では医療・介護の関係者を対象とした八幡市在宅医療・介護連携センターを開設している。詳細を知ることで、当市での医療・介護のさらなる連携につなげたい。

 

概要:
<介護支援サポーター事業について>
八幡市の介護支援サポーター事業は、2014年6月~制度準備、10月~試行実施、2015年4月~本格実施。

増加する介護保険料(月平均約5,000円)を還元し、高齢者の介護予防、生きがいづくり、社会貢献につなげることを目的とする。

介護施設でのサポート活動を1時間行うと1ポイント=100円、1日2時間・年間50時間=5,000円を上限とし、年度末に換金できる。八幡市社会福祉協議会に200万円で運営委託。


年度    予算     執行額     登録人数
2014年度  102,000円  101,100円  39名
2015年度  300,000円  196,400円  46名
2016年度  350,000円  276,500円  64名
2017年度  350,000円  334,500円  78名
2018年度  400,000円  352,800円  85名


2019年7月末登録人数118名(男性20名・女性98名)実働数104名。


八幡市内23施設が対象。話し相手、レクリエーション補助、入浴後のドライヤー、食事の配膳・下膳、お茶出しなど、介護の周辺業務をサポートする。

サポーター側にとっては生活リズム改善、とじこもり予防、生きがいづくり等、介護予防効果があり、施設側からは「職員は忙しくてご利用者とゆっくり会話する余裕がないので、サポーターさんに来ていただき助かっている。サポーターさんを心待ちにしているご利用者も多い」との声が寄せられている。

施設側はサポーター自身も高齢者であることを踏まえて受け入れている。

サポーターは京都府ボランティア保険(300円/年度)に加入するが、すでに他のボランティア保険に加入している場合は不要としている。
 

<八幡市在宅医療・介護連携支援センターについて>

病気を抱えていたり、介護を必要とする高齢者等が、住み慣れた地域で最後まで自分らしく暮らすことを支える、医療・介護関係者を対象とした相談窓口。

2019年3月~市内の看護多機能施設内に開設。

訪問診療や往診を行う医師の紹介、訪問看護の利用相談、訪問する歯科医師や薬剤師(薬局)紹介、在宅医療希望者の退院支援、ケアマネージャー・各施設の空き状況、ケアマネージャーからの相談などを受け付けている。

開設後の利用は3月-7件、4月-12件、5月-12件、6月-17件。地域包括センターからの相談も多い。開設には医師会の後押しが大きかった。

予算は年間400万円、医師会への委託料(医師1名分)となる。

八幡市、京田辺市、井出町、宇治田原町の医師たちで構成される綴喜(つづき)医師会において、八幡市の医師2名がリーダーシップを発揮。

各中学校区の高齢者増加の状況とニーズを把握し、在宅医療・介護連携の必要性を訴えた。

当初は「病院でどう看取るか」との認識だった他市町の医師たちも、次第に各地域での在宅ニーズに目を向けるようになった。

歯科医師会の理解と協力も大きく、医師会ほか多職種と一致協力して対応している。調整は在宅医療・介護連携センターが担っている。


八幡市民の健康に対する意識は高い。高齢化が進んでいるにも関わらず、介護・医療費の伸びは鈍化している。

引き続き健康増進につとめたい。

 

<介護人材不足解消の取り組み>


●八幡市就職フェアの実施

初の八幡市内での介護・福祉人材就職フェアを2018年1月に実施。

京都府の就職フェアに参加してきたが、求職者は都心部に集中し人材獲得につながらないとの相談を八幡市内事業者から受け、八幡市単独で行うことにした。

広報にチラシを折り込み全戸配布。参加者25~26名中4名が就職に至った。

今年7月にも実施し、参加は17~18名だったが、すでに面接予定者がいるという。

地元での主催は地元就職につながっている。

 

●ソフトテニス実業団チーム選手を介護人材に

八幡市内の社会福祉法人がソフトテニス実業団チームを発足。

選手6名が介護施設で働きながら、競技を継続している。

法人常務理事と旧知の国際ソフトテニス連盟理事・古賀俊彦氏の提案により実現。

古賀氏を監督として迎え、古賀監督を慕う選手6名を採用してチームを発足させた。

八幡市はテニスコート1面を確保するかたちで支援している。

選手たちは2か所の特別養護老人ホームに分かれて勤務し、練習・試合と仕事を両立。仕事は一般職員の7割程度。

チーム運営費用は年間約500万円で、就職フェア出展料や派遣社員に比べて費用対効果は大きい。

施設の管理栄養士や理学療法士が食事や健康管理面で協力、職員が家族連れで試合の応援に行くなど、職員のモチベーションアップにもつながっている。

職場全体で腰痛予防に気を配るなど、労務管理面での効果も大きい。

選手引退後を見据えて介護福祉士の資格取得を考える選手もいる。

 
所感:
介護支援サポーター事業は、サポーターとなるご高齢者と施設側双方にとって、非常に良い効果が得られていることを確認できた。

名称をボランティアでなくサポーターとすることで、「介護現場を助ける」という役割が明確になっているのではないか。

在宅医療・介護連携支援センターは、医師会の理解と協力があって成り立っている部分が大きい。

多職種連携がうまくいくよう、市が調整役となることが重要だと考える。

介護人材不足解消の取り組みは、事業者の意欲や挑戦を、市がバックアップする姿勢に感銘を受けた。

介護・福祉フェアは介護事業者から市が相談を受けたことがきっかけとなったそうだが、柔軟・迅速な対応が人材確保につながったと思う。

またソフトテニス実業団チーム選手の介護職雇用は、社会人の競技スポーツ継続、将来への担保という面でも興味深い。

「介護現場で働くことで何かが得られる」という視点での人材確保策も必要だと感じた。

 

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