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2019年7月29日 (月)

行政視察1、三重県松阪市

議員になって初の行政視察に行ってまいりました。
日頃お世話になっている会派:民社友愛さん(相澤宗一議員、佐藤和典議員)とご一緒させていただきました。
以下はその内容です。

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用務:松阪(まつさか)新電力株式会社について(環境課)

場所:三重県松阪市役所 (松阪市人口163,829人)

https://www.city.matsusaka.mie.jp/

調査項目:
昨年に柏崎市地域エネルギービジョンが示され、今年度から地域エネルギー会社設立に向け事業が展開される。

設立はおおむね3年後であるが、電力小売り会社の運営を行う自治体も増えており、今後の地域エネルギー会社設立において、当市としての課題も発見できるのではないかと考え、先行する松阪市の状況を確認し、今後の設立に役立てたい。

 

概要:

松阪市では、松阪市クリーンセンター(2015年4月竣工)にて、一般廃棄物を焼却する際に発生する熱を利用した発電事業を実施してきた。
(発電出力3,500kw、月平均約188万kwhを発電。月平均約134kwhを売電)

2016年度からの電力小売り全面自由化を機に、地域エネルギー会社となる「松阪新電力(株)」を2017年11月に設立。事業目的は以下の通り。

●エネルギーの地産地消 
●エネルギーコストの地域内循環
●エネルギーの効果的利活用による低炭素社会の実現 
●事業収益活用による地域活性化 

 

会社設立にあたっては全国の先行事例を参考に、公募型プロポーザルにより事業パートナーとして東邦ガス(株)が選定された。理由としては

① 公共への理解が高い 
② 松阪地域への貢献姿勢が強く感じられる
③ 自社電源を保有し、電力の需給調整の信頼性が高い 
④ 提案者の中で唯一松阪市内に事業所を開設   

という点が挙げられる(市のホームページ内でも公表)。

2018年3月から供給を開始。ロゴマークの募集・選定のほか中部電力(株)→松阪新電力(株)への契約切替を順次行い、同年8月には当初予定分522件を完了した。通年稼働ベースで、松坂市の電気料金は約3,000万円の削減を計画している。


松阪市施設の電気料金(売上)から諸経費を差し引いた額を松阪新電力(株)の事業利益とし、「松坂市地域好循環創造基金(地域振興のための基金)」に寄付し、地域活性化の推進に活用する予定。今年度は約1,000万円を見込んでいる。

新電力会社の運営は出向兼務・業務委託により、東邦ガス(株)が自社事業から得たノウハウを活かして包括的に担っている。

具体的にはクリーンセンターでの発電は東邦ガス(株)が全量買い取り、松阪市の公共施設等に小売供給する。

電力自給率は約75%(2018年度実績)で、不足分は東邦ガス(株)の裁量にて卸電力市場等から調達する。

今後、小中学校のエアコン整備(今夏で完了)等により、自給率が変わると考えられる(クリーンセンター発電量は一定のため)。

 

松阪市としては新電力会社に50%以上の出資と取締役1名(副市長)派遣により、事業計画や予算など会社運営に関わる重要事項に対し、市の意向を反映させている。

出資者     出資金額   出資比率
松阪市     450万円   51.1%
東邦ガス(株) 350万円   39.8%
第三銀行     40万円   4.55%
三重信用金庫   40万円   4.55%
資本金(合計)  880万円


<役員>
代表取締役 東邦ガス(株)三重支社長
取締役   松阪市副市長
監査役   (株)第三銀行営業本部ソリューション営業部地域振興課長
監査役   桑名三重信用金庫 常勤理事

 

新電力会社自体は人的・物的資源をもたない「ペーパーカンパニー」。

社屋・事務所を東邦ガス(株)内に置き、東邦ガス(株)社員が出向兼務者として現預金管理等、会社の根幹業務を担当。新電力会社として新たな雇用はしていない。

供給先を市の公共施設に限定することで、督促・滞納管理の心配がなく、料金徴収業務等の事務経費が最小限化されている。

また各施設の利用実態をふまえた最適な料金メニューを設定し、電気料金が以前よりも安くなっている。

今後の課題としては、事業の早期安定化と供給先の拡大。負荷率の高い物件、指定管理者制度を導入している施設への電力供給も検討する。
事業運営の安定化・効率化により収益を確保し、松阪地域の活性化を目指す。

 

所感:

地域エネルギー会社に対しては「新たな産業興し」のイメージを抱いていたが、松阪市の新電力会社は、行財政改革としての意味合いが強いと感じた。

会社設立によって新たな設備投資や雇用を生むのでなく、今あるもの(施設・企業・人材など)を有効活用している点が興味深い。

ポイントは松阪クリーンセンターがごみ焼却熱による発電サイクルを備えていた点、事業パートナーを東邦ガス(株)一社に絞り、業務委託を円滑に行っている点、そして新電力会社をペーパーカンパニー化することで諸経費を抑制している点にあると考える。

柏崎市ごみ処理場整備実施計画において、2029年度に新ごみ処理場の建設が計画され、発電サイクル整備も検討されている。地域エネルギー会社との関連性に注目したい。

柏崎市の地域エネルギー会社の方向性、実現可能性とあわせて、今年度初の通年事業となる松阪新電力(株)の動向も見守りたいと思う。

 

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