若草プロジェクト
毎年滋賀で行われる「アメニティーフォーラム22」に参加しました。
初日、元厚生労働事務次官・村木厚子さんより 「若草プロジェクト~若い女性の声にならないSOSに向かい合う~」 という演題の講演がありました。
今の日本には、生きづらさを抱えながらSOSを出せない若い女性達がいて、その多くが夜の街を徘徊し、風俗産業に身を染めたり薬物依存になる等、闇に墜ちていきます。
背景には貧困、虐待、障害などがあり、既存のセーフティーネットのすき間からこぼれ落ちた結果とも言えます。
若草プロジェクトは、そんな女性達を包括的に支援していく活動です。 http://wakakusa.jp.net
村木さんは無実の罪で逮捕され、未決囚として大阪拘置所に5ヶ月拘留されていました。
その時に身の回りのお世話をしてくれる若く素直な女性達が、売春や薬物依存などで懲役囚となり、労役として食事の用意や洗濯などをしていると知ったことが、プロジェクト発足のきっかけとなったそうです。
彼女達には居場所や信頼できる大人達がなく、いわゆるJKビジネスの闇に墜ちていきます。
夜の街をさまよい、お腹がすいた彼女達に食事と温かい場所を提供し、仕事(風俗産業)を与え、適度に「君がいてくれてよかった。ありがとう」と言葉をかける・・それはまさに彼女達が欲しかったものばかり。
実際は搾取され、年齢を重ねれば過酷な働き場所に送られるとしても、一瞬の救いを求めてそちらに引き寄せられる女性達は後を絶ちません。
そんな彼女達に寄り添い、本当の意味での居場所や役割を見つけ、自立につなげるサポートをしていくことが、若草プロジェクトの趣旨だそうです。
闇に墜ちる前に、あるいは一旦闇に墜ちても生き直せるよう、理解し支えていくのが私たち大人の役割だと強く感じました。 自分にもできることをしていきたいものです。
交流会でお会いした村木さんは、穏やかで慈愛に満ちた方でした。
「真にエレガンスな女性」に間近で触れさせていただき、感動ひとしおでした。
« 「罪を犯した障害者と高齢者の支援の輪を広げよう!~被疑者・被告人の段階から支援を~」 | トップページ | コミセンお弁当づくり »
« 「罪を犯した障害者と高齢者の支援の輪を広げよう!~被疑者・被告人の段階から支援を~」 | トップページ | コミセンお弁当づくり »
コメント