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2017年7月

2017年7月29日 (土)

柏崎市新庁舎建設基本設計

柏崎市新庁舎建設基本設計の市民説明会がありました。

昨年の説明会では1万4000㎡とされた延べ面積は1万㎡以下となり、全体的にコンパクトになるようです。

1Fには執務室の他、市民ロビーを設け、市民窓口、FM局、売店、そして議場を配置。
2Fには執務室と議会ゾーンを配置。
3Fは危機管理ゾーンとして、災害対策本部、災害対策室などを配置。
4Fには災害に備えて電気室や熱源機械室を配置。
地下はつくらず、1~2Fに吹き抜け空間を設けるとのことです。

デザインはシンプルで機能的なものとなり、昨年のワークショップで示された市民交流スペースはほとんどカットされていました。

また太陽光発電や地中熱も利用することになっています。

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現庁舎については、本庁舎部分(約1万5000㎡)は2023年度以降に取り壊し、教育分館と第二分館は片方または両方を残し、何らかの行政施設として使用するそうです。
今年の9月以降に住民説明会を開き、ワークショップ等で活用方法を検討するとのことでした。

以下は質疑応答です。

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〇新庁舎1Fテラス部分に雪が入り込む心配はないのか?

→構造上、雪が入り込みにくくなっている。

〇当初予算では70~75億円とされたが変わりはないか?

→規模縮小した分、もう少し安くなるはず。

〇市民交流スペースに使うとされた合併特例債はどうするのか?

→どの部分に使えるか、これから県と協議する。

〇新庁舎の場所は市の防災ハザードマップでは浸水地域になっている。豪雨による浸水被害があれば陸の孤島となるのではないか?

→標高4.06mに対し高さ4.3m(アルフォーレと同じ)に底上げする。

 今年7月3日の豪雨は柏崎市で観測史上3位の降雨量だったがポンプ場が機能し、新庁舎予定地の浸水は見られなかった。
 近くを流れる川の水位も岸から1mほど余裕があった。

〇常総市の新庁舎は大雨により浸水した。100年に一度、1000年に一度の豪雨災害も起こり得るのが昨今の状況だが、どう対応するのか?

→1000年に一度の豪雨ともなれば、新庁舎だけの問題ではなくまち全体の備えが必要。総合的に豪雨に備えるよう対策を講じたい。

〇延べ面積を当初よりも約3割カットしたのだから、建設費用も同じくらいカットすべきだ。

→コンパクトにしたとはいえ、基本的な共有機能は変わらないので、単純に面積と費用が正比例するわけではない。
ただし貴重な血税を使う事業であるので、無駄なものは作らず、少しでも費用を抑えられるよう努力したい。

〇設計上では防風林を植栽することになっているが、大雪が降ればその下の駐車場は使えなくなる。維持管理費のことも考えれば壁の方がよいのではないか?

→貴重なご意見として参考にさせていただく。

〇FM局は災害時には防災情報拠点となるはずだが、1F配置でよいのか?もしもの時に水没されては困る。

→緊急時に備えてFM局のアンテナはNTT建屋に設置する予定。また3Fの危機管理ゾーンでも放送できる。

〇緊急時や災害時に備えてヘリポートを庁舎に設置する考えはないか?

→ヘリポート設置は考えていないが、アルフォーレ駐車場などの利用も含め、全市的に考えていきたい。また他市町村とも連携したい。

〇吹き抜け空間をつくるということだが、市民ロビーも天井レスか?

→市民が利用するスペースはできるだけ天井を張らず、広く豊かな空間を演出したい。

〇車いす用のトイレはあるのか?

→1Fに2カ所、2~4Fに1カ所設置する予定。

〇ワークショップでは5街区の商業地区についても設計業者が提案していくと聞いたが、その後どうなったのか?

→5街区についてはまだ計画はない。

〇設計においてどのような点に「柏崎らしさ」が出ているのか?

→優しさ、温かみ、質実剛健で、派手さはないが芯はしっかりしている、というのが「柏崎らしさ」だと感じている。
 そういったイメージに合わせた内部空間をデザインし、資材にも木材を用いたりしながら、奇をてらわず簡素な設計にまとめている。

〇ランニングコストを現庁舎と比較するとどうなのか。自然エネルギーを利用するというが、本当に環境にやさしいのか?

→現庁舎でのランニングコスト(光熱水道費の他、除雪や冬囲い費用も含む)は約1億3,000万円だが、新庁舎では80%以下になる見込み。

〇現庁舎の跡地利用にもスピード感が必要。新庁舎への移転後からではあまりにも遅いのではないか。

→新庁舎に移ったあとも地中の杭の撤去作業などがあり、すぐには壊せない。費用の問題がある(市にはお金がない)。
 活用方法については庁舎内での方向性はまとまりつつあるが、まずは現状や展望を周辺住民・市民の皆さんに示す必要がある。
 9月以降に急ピッチで進めたい。

〇現庁舎は緊急時の避難場所になるはずだが、駅周辺の防災計画も見直してもらいたい。ハザードマップによる指定避難場所も不備が多い。

→市全体の防災計画についてはこの場で言及はできないが、新庁舎については災害時でも、業務を継続することを可能にする機能と体制を整備する。
 また市民の個人情報データも今年度中に市外での保管を完了。

〇地中熱はどう利用するのか?そもそも新庁舎周辺の土地には問題あるのではないか。

→現在、どのように地中熱を活用するのか調査中。

〇柏崎の風、特に北西風は非常に強い。車いす用駐車スペースがその位置にあるが、構造物で風を防ぐような対応が必要ではないか?

→貴重なご意見として参考にさせていただき、駐車場の風防についても努力したい。

〇新庁舎の床面積がかなり現庁舎よりも減るわけだが、現在の庁舎機能は維持できるのか?

→新庁舎は可能な限りコンパクトに抑えた。市の人口減少に合わせて職員数も減っていくことになるので、現庁舎と同じ広さを必要としない。
 ただし市民サービスは低下させない。来庁する市民に不便さを与えない人員は確保する。
 現在の3つの館には文書庫も含まれている。永年保存の文書庫は、危機管理の点から新庁舎でなく別の場所に設ける。

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最後に桜井市長から、現在の庁舎で試行的に「コンシェルジェ」を置いているとのお話しがありました。
窓口に職員が出向いて、関係部署まで来庁者(高齢者など)を案内するのだそうです。
市民でなく職員が歩く市役所を目指したい、とのことでした。

これからも市民のひとりとして、注視していきたいと思います。

2017年7月24日 (月)

子どもの貧困・虐待を防ぐために

本日、子どもの貧困問題についての勉強会があり、NPO法人 母と子の生命をつなぐオーバージーン理事長・板倉未來さんから、お話を伺いました。

板倉さんは、虐待を受け感情を失った人々に寄り添いサポートする活動、「おはなプロジェクト http://ohana.hug4.org/」を展開していらっしゃいます。

子ども食堂の運営や、児童自立支援施設の訪問、シングルマザー、不登校やひきこもり、虐待された子ども達のサポート、高齢者や障害者支援、困っている人達のレスキュー活動・・

今は6人に1人の子どもが貧困と言われますが、背景には虐待の問題があります。

板倉さんご自身も幼い頃に虐待を受け、過酷な境遇で成長され、「子ども達に自分と同じ想いをさせたくない。子ども達を守りたい。」との志から、現在の活動をされているそうです。

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虐待している母親の大半は罪悪感を持たず、自らの苦しみを赤裸々に話すそうです。
けれど、子ども達は虐待されていることを自らは口にしません。
たとえどんなに酷いことをされても、お母さんが大好きだから。

そして虐待され、親の愛を知らずに育った子ども達が親となり、虐待する側に・・

そんな負の連鎖を止めるには、子ども達が愛されることを知り、自己肯定感を持つことが必要なのです。

オーバージーンとは、遺伝子geneを超えるoverという意味だそうです。
そして、おはなプロジェクトのOHANAはハワイ語で「家族」を意味します。

虐待されて感情を失い、レスキューされた子ども達の中には、板倉さんやスタッフの皆さん、そして地域の方々の愛と支えを受けて、感情や生きる気力を取り戻し、
「自分が助けられたように、誰かを助けたい。人の役に立ちたい。」
と、自らもスタッフとなった方もいるそうです。

たとえ血の繋がりがなくても、愛情によって人は繋がり、絆を持つことができる・・そんな愛の連鎖を、日々実証されている板倉さんの姿に、心から感動しました。

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板倉さんの夢は、施設退所後の子ども達が帰ってくることのできる「OHANAの家」を全国につくること。

昨年、ドリームプラン・プレゼンテーション世界大会に出場され、ファイナリストとなられたそうです。
その時のプレゼンを再現していただきましたが、本当に素晴らしいものでした。

板倉さん、本当にありがとうございました。

私も子ども達が安心して暮らせる社会にするために、できることをしていきたいと思います。

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