移動市長室 平成21年度版
平成21年6月18日(木) 19時~エネルギーホールにて2回目となる移動市長室を実施しました。
ゲストは当然、会田市長です。
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【事前質問】
(1)国民保健の保健証は毎年代わっていますが、何故その必要があるのでしょう?更新の必要があるときだけ新規で作るわけにはいかないのでしょうか?
(2)私たち市民が市長のお話を聞くことができるよう、移動市長室や市民応接室などの機会を作ってくださっていますが、移動市長室は団体申込、市民応接室は日中しか利用できないので、会社に勤めている一般市民が個人として利用するのは難しいと思います。そうした市民の声を「市長への手紙」以外にはどんなふうに聞いていらっしゃいますか?
(3)ゴミ有料化に伴い今以上の不法投棄の問題。現在、裏山にテレビ、バッテリー等が投棄され放置されたままです。今後ますます増えるのではと懸念され、自然や土壌が汚染される事に対し市長としてどの様に対応していただけるのでしょうか?
【資料】会田市長のマニフェスト「50の約束」
【事前質問に対する回答】
(1) 毎年市民の出入りが激しいことから、資格失効後も国保を使う人や、払う必要のない人から二重取りするのを防ぐため、毎年発行している。県内でも統一されているので柏崎だけ変えるわけにもいかない。
(2) 移動市長室は5人程度からでも申し込みはできる。必ずしもグループである必要はなく、個人の集まりでも可。またそれ以外でも市民応接室、地域懇談会により話をする機会を作っている。市民応接室は当初、毎週水曜13:00~15:00だったが、今年度から毎月第2土曜日の午前中、第3月曜日の17:00~19:00でも受け付けている(ただし要予約)。
(3) ごみ有料化に伴う説明会を行い、やっと38町内分が終わったが、やはり不法投棄について意見が出た。昨年、不法投棄により市職員が出動したケースは200件あった。現在、不法投棄美化協力員(1,500円/年)がパトロールしているがそこからの通報が多い。有料化したら協力員の人数を5割増やす。不法投棄は廃棄物処理法違反にあたる。またごみ有料化の目的は、一定の負担によりごみ減量化と低炭素社会の実現を目指すことにある。有料化したら不法投棄が増えるのではないかという声もあるが、今でさえ分別する人としない人に差がついているので、それほど影響はないと思う。市民の良識を信じたい。ただし、コンビニや駅のゴミ箱などにはフォローが必要。
【意見交換】
(ステップ1)現在、町内会でごみ収集後のごみ箱清掃を行っているが、高齢者や単身家庭はかなり負担になっている。有料化の暁にはごみ収集業者に掃除してもらうようにできないか?通常の仕事でも現場担当者が最後の後片付けをするのは常識である。
(ステップ1)個人のごみの出し方にも問題ある場合が多い。広報などを通じてきちと働きかけてほしい。
(市長)業者に沢山あるゴミ箱をきれいにするよう求めるのは、委託料も発生することであり、現実的には無理であろう。町内のものは町内で管理するべき。
(ステップ1)ごみ減量化を消費者にだけ求めるのでなく、スーパー等の業者に対する過剰包装を何とかしてほしい。またデボジット制度を導入してはどうか?
(ステップ1)かつてスーパーの入り口にはごみ回収ボックスが設置されていたが、今は白色トレー、牛乳パックくらいしか回収していない。かつて町の中にリサイクル・ステーションがあったときは利用しやすかったが、移転後は非常に不便である。そこでスーパーと提携して、入り口に分別場所を設置してはどうか?
(ステップ1)イベント時のごみ投棄もひどく、毎年問題になっている。特に花火のときはひどい。他市で行われているイベントでは、ごみの分別回収に重点を置いて成功している(苗場のフジロック・フェスティバル等)。柏崎でもごみ有料化を機に減量・リサイクルを謳うのであれば、今年から市のイベントで同様に行ってみてはどうか?
(市長) デボジット制度は拡大生産者責任制度といってメーカーが関係することであり、簡単に実行できない。行っている自治体では市の条例で定めている。柏崎では無理。 スーパー入り口に分別場所を設置するのは、いいアイディアだと思う。 イベントでのごみ分別は、今からでは花火には間に合わない。何かひとつのイベントで試行してみるのはいいかもしれないが・・。
(ステップ1)ガス民営化が延期されるそうだが、民営化自体が本当にプラスなのか?また再び地震などの災害がありガス管が破壊されたとき、民営化していたら復旧はスムーズにいかないのでは?
(市長) 国の行政改革大網で「ガス事業は民営化がのぞましい」とする指針が出されているからには、民営化しなければならない。だが今回の場合は補修にかかった費用が56億円。ガス会計だけでは足りず、一般会計から補填しなければならない。29億円は国から特別交付税として負担してもらえることになったが、民営化したらできなくなり、売却後はすべて市が負担しなければならない。返済まで10年かかる予定だが、条件さえ整えば10年に満たなくても売りたい。ただしその際は残りの借金を一括で返さなければならない。
地震はもうカンベンしてほしい。もし何かあっても民営化後の復旧は事業者の資本力によるものであり、内部留保でまかなうはず。市が補助することは考えていない。
(市民)刈羽村への給水が検討されているというが、合併の交渉材料として考えないのか?
(市長)刈羽村に給水すれば水道料金が収入になる。給水に伴う諸経費の負担分も加味すれば、柏崎市の水道料金を上げずに済む。ただし刈羽村の現在の水道料金と比べて高くなると反発はあると思う。合併については今後も交渉していくつもりだが、刈羽村はお金があるので現実的には難しいだろう。
(市民)商業活性化のためコマツ跡地にウオロクを誘致したということだが、既存の商業施設は大丈夫なのか。 また市の中心部に済むお年寄りは利用が難しい。中心市街地の活性化はどのように考えているのか?
(市長) 柏崎市民の地元購買率を上げるためにウオロクを誘致するのだが、条件付開発しか認めていない。コマツ跡地にはムサシやケーズ電気など既存商業施設も入れて共存をはかる。
(市民)中心市街地を活性化させるには人を戻すことが必要であり、そのためには住居を増やすべきである。復興公営住宅はその一例。 柏崎での購買率が低いというなら、まずは市の職員が率先して市内にお金を落とすようにするべきではないか。建築や修繕なども市内の業者に頼むべき。
(ステップ1)市の中心部に市営映画館(柏崎シネマのようなビデオ上映館でなく、本当の映画館)をつくることはできないか?マニアックな映画を扱うなど特色を持たせれば、市外からの客を呼べる可能性もあるのでは?
(市長) 長岡市役所にいた頃、市民映画館づくりに関わったことがあるが大変だった。配給会社との交渉や映画館を維持していくことを考えると非常に難しい。個人的には映画館があるといいが、現実的に考えると無理だと思う。
(ステップ1)柏崎病院がなくなって不便な思いをしているお年寄りは多い。もう一度あの場所を利用して医療施設をつくれないか。
(市長) 柏崎市内でも医師が不足しているので難しい。地方の公立病院ではどこでも医師不足の問題があり、潰れたところもある。柏崎では医師会の協力を得て急患センターを開設し、医師不足を補うために開業医に持ち回りで入ってもらっている。 医師不足の問題はどこでも深刻。産婦人科医や小児科医のなり手がいない(時間を問わずに対応する必要があるため)。また研修医制度の導入後、大学病院の勤務医が減り、地方の病院に勤務医を出せなくなった。
(ステップ1) 柏崎には素晴らしい景観が沢山あるので、それを絵葉書にして出せないか? 絵葉書用として市民から写真を公募し、その中からよいものを選んでは?
(市長) よい写真を撮るには時間と労力を要する。また素人が撮ったものは所詮プロの作品には及ばない。ただし絵葉書はよいアイディアなので検討してもよい。
【市長の感想】 当初は時間が余るのではないかと思ったが、やってみたら足りないくらいであった。色々な意見をもらったので、持ち帰って検討したい。
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今回の移動市長室は、生活者視点で感じている市政の問題点や疑問点を伝えると同時に、柏崎を良くするための提案をしたい、という意図からお願いしました。意図が通じたかどうか、正直言ってよくわかりません。
最初から「どうせダメだから」と諦めるのでなく、「どうしたら実現できるか?」と考えることで、道が開けるのではないかと思うのですが・・・。
ともあれこれからも懲りずに?私達の「生声」を聴いていただきたいと思います。
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