2019年9月19日 (木)

西山中学校「SOSの出し方教育」

9月19日、母校・西山中学校で行われた「SOSの出し方教育」を、所属する文教厚生常任委員会で見学させていただきました。

若年層の自殺・自傷予防の一環として、「SOS の発信の仕方 と受け止め方・つなぎ方」を生徒の皆さんから学んでもらうものです。

柏崎市では、本事業を通して、関係機関の連携強化による、若年層への自殺予防対策を推進しています。

<これまでの自殺予防対策>

平成 18(2006)年 :自殺対策基本法の施行

平成 22(2010)年 :市に自殺対策を所管する部署を設置

平成 27(2015)年~ 市内 2 大学で「こころのゲートキーパー養成研修」を開催

平成 29(2017)年~ 市内 2 高校で「こころのゲートキーパー養成研修」を開催

平成 30(2018)年 :市内 2 中学校で「SOS の出し方教育」を試行的に実施

令和元(2019)年:市内5中学校で「SOSの出し方教育」を実施(西山、第二、第三、第五、南中学校)

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授業は50分間、全校生徒を対象に、以下のことを目的として行われます。

●悩んだとき、困ったとき、「助け」を求めることができる

●仲間や周りの変化に気付いた時の対応方法について理解できる

市・教育委員会職員による寸劇やグループワークを通じて、

●悩むことは特別(ダメ)なことではない
●悩んだら自分ひとりで抱えない
●友達の異変(SOSサイン)を見逃さない

という生徒自らの「気付き」を引き出しました。

さらには保健師の講話から

●悩んだ時や困った時
●悩みを打ち明けられた時
●SOSサインに気付いた時
    ↓
「信頼できる大人」(家族、先生、相談員など)に相談する

ということも伝えていました。


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そして最後に、大人になっても悩みや困り事は尽きないけれど、適切に対処しながら生きていることも伝え、

●逃げていいんだよ!~辛すぎるときは、逃げることも大事~

●頼っていいんだよ!~サポートしてくれる人に相談しよう~

●話すしていいんだよ!~ひとりで抱えこまず、誰かに話そう~

とまとめていました。

生徒たちだけでなく、大人である私たちの心にも響く、素晴らしい授業でした。


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自殺は10代の死因トップですが、柏崎市ではこうした取り組みの積み重ねもあってか、ここ数年間、10代の自殺者は出ていないそうです。

けれど全国的には約2万人(昨年度)の自殺者があり、「命の教育」を受けずにきた方々、また届かなかった方々へのフォローも必要だと感じます。

ひとりの大人として、また今の立場において、できること・やるべきことに想いを馳せながら、懐かしい校舎を後にしました。

2019年9月14日 (土)

曽我ひとみさん講演会

本日9月14日、曽我ひとみさん講演会(柏崎市主催)に参加しました。

曽我さんは昭和53年(1978年)に母ミヨシさんとともに北朝鮮に拉致され、24年もの間、ご家族と離れ離れでの生活を余儀なくされました。
この間、チャールズ:ジェンキンス氏とご結婚され、2人のお子様に恵まれました。
2002年10月に日本に帰国を果たすことができ、2年後にはご主人と二人のお子様が日本へ帰国されたものの、母ミヨシさんとの再会はいまだ果たせていません。
現在ミヨシさんは87歳。他の11人の拉致被害者とともに、一刻も早い救出を願い、政府への要望や講演活動を行っていらっしゃいます。

以下はその内容です。

<柏崎市の拉致問題取り組み>

平成14年、小浜・佐渡・柏崎 拉致被害者関係市連絡会をつくり、政府に拉致問題全面解決のぞむ要望書を毎年提出している。
拉致を知らない若い世代も増え、拉致問題の風化が懸念される。
拉致被害者がいることが「遠い国の話」にならないよう、若年者への啓発として、蓮池薫さんに中学生への講話をお願いしている。
「知らない」ことが解決の障害にならないよう、また解決のために行動するきっかけになるよう、本日の講演会を企画した。

 

<櫻井市長より>

曽我さんは43年前に拉致され、何気ない日常、家族との生活ができない年月を過ごされた。
何気ない日常生活を送れることに喜び、ありがたさを感じていただきたい。
また曽我さんの想いを共有し、より多くの方々に伝えていただきたい。
尚、今回の講演会は、蓮池薫さん・由紀子さんご夫妻が佐渡に訪れた折、曽我さんとお話して、ぜひ柏崎へお越しいただきたいということで実現した。
蓮池さんのご両親も会場には見えられている。
親と子がお互いを思い合う気持ちを共有していただきたい。

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<曽我ひとみさん>

今年は私が帰国して17年目、拉致されてから43年目となる。
昭和に拉致され、平成に帰国できたことは、私にとっては幸運だった。
しかし昭和に起きた拉致事件が、3つの年号をまたがっても解決できないのはなぜ?

24年間、北朝鮮で過ごした私だからこそ言えることがある。

過酷な環境で、耐えることが限界に達している苦しさを想像していただきたい。
拉致された当時は20代前後の若者は、今は老齢期を迎え、孫やひ孫がいるかもしれない。

北挑戦で新たな家庭を築き、家族のかたちが確立されていれば、今さら日本に帰って自分の居場所はあるのだろか?と悩みを抱える人もいるかもしれない。それだけ流れた時間は長すぎた。

幸い私たち帰国した5人の子ども達は当時は学生で、さまざまな支援を受けて今は社会生活ができている。
だが、あまりにも長い時間が経っているにも関わらず、全員帰国できない。

北朝鮮の時間稼ぎによって、拉致被害者は日本に帰ることに不安を感じているかもしれない。
拉致被害者家族の高齢化、拉致問題の風化に、私自身も不安を抱いている。
だからこそ1日も早い解決を望む。

私が体験したこと、母のことを聞いていただきたい。
昭和63年8月12日、夜7時過ぎのこと。
当時の私は佐渡総合病院で准看護師として働き、週末は実家に帰って疲れを癒すのが常だった。
その日も実家に帰り、母はいつも通り仕事に行き、帰宅後は食事をつくって家族と過ごしていた。
翌日はお盆で、母はお供え物のお赤飯を準備していたが、足りないものに気付き、買い物に出ることにした。
二人で近所の雑貨屋へ行った。家から400~500mの距離の、同じ集落内の雑貨屋だった。
買い物をすませ、店を出てたわいもない話をしながら歩いていると、後ろから足音が聴こえた。
急ぐ風ではないものの、足音の間隔が徐々に狭まってきた。
振り向くと3人の男性の姿が見え、「何だろう?少し気味が悪いね」と母と話した。

家まであと100m足らずのところで、男性3人は足早に私と母の前に回り込み、突然口をふさがれ、手足を縛られ、南京袋を被せられて運ばれた。
少しすると川の音が聞こえた。現場では男性と女性が日本語で何かを話していた。
女性の日本語は少し変だと感じた。
そのまま小さな船に乗せられ、沖まで連れて行かれ、そのあと大きな船に乗せられた。
南京袋は外されたが暗い船室に押し込められた。
自分の身に起きたことに恐怖し、声を殺して泣くばかり。そのうち泣き疲れて眠っていたらしい。
ひとりの男性が食べ物を持ってきた。数時間経つとまた、同じ男が食べ物を持ってきた。
さらに数時間後、どこかに着いた。外の明かりが差し込み、まぶしくて一瞬目をつぶった。
徐々に明るさに慣れ、見渡すとさびれた港だった。
時計は8月13日、午後5時だった。

日本語を話す女性に「ここはどこか」と聞いたら「北朝鮮」・・当時は初めて聞く国名だった。
船を降りると大きな車が停まっていた。
工作員と思える男性が「これに乗って駅に行き、列車で平壌へ向かう」
「母はどこにいますか?」と聞くと「お母さんは日本で元気に暮らしている」
かなり威圧感があり、それ以上、母のことは聞けなかった。

途中で1泊し平壌に着いたのは、8月15日早朝だった。
招待所まで連れて行かれ、日本語を話すおばさんと生活した。
この女性はのちに国際指名手配されたキム・ヨンス。
拉致実行犯と一緒に暮らしていたのだから、今考えてもおかしな環境だった。

おばさん(キム・ヨンス)は日本語すべてを理解していないし、私も北朝鮮の言葉はわからないので、あまり細かい意思疎通ができなかった。
見るもの・聞くことすべて理解不能で、これからどうなるかという不安と孤独感で、気が狂いそうだった。

平壌に来て数日後、組織の幹部がきて「今日から別の招待所に移る」と言われた。

招待所には先にひとりの少女がいて、笑顔で迎えてくれた。それが横田めぐみさんだった。
めぐみさんは妹と同じくらいの年で、すぐに仲良くなった。
えくぼの可愛い少女で、あのときの笑顔は今も忘れられない。

めぐみさんは、私といるときはいつも笑顔だった。
一緒にいた8か月の生活は大変ではあったが、めぐみさんのおかげで嫌なことを考える時間がなくなった。

二人っきりの時、あるいは皆が寝静まったあと、小声で日本語で話をした。
家族のこと、友達のこと、学校のこと・・・
外に出るときは、二人でこっそり日本の歌を歌った。
指導員に見つかれば大目玉だが、二人とも日本が恋しかった。
毎日、どうしたら日本に帰れるだろう?と考えていた。
結局、帰国できるまで24年かかった。

皆さんは北朝鮮にどんなイメージを抱いていますか?
極悪非道な国?冷血な人種?

たしかに拉致を指導・実行した人達は犯罪者だと思う。
でもそれ以外は普通の人だった。
ただし特別地区に暮らしていた人達なので、一般の人達のことはわからない。
指導員と呼ばれる監視役は皆いい人だった。

北朝鮮の生活水準は低く、物資は常に不足していた。
一部の特権階級の犠牲になって、それ以外の人達はなんとか命をつなぐ状況。

娘たちのエピソードをご紹介したい。
彼女たちの運動会には誰も来ない。
なぜなら自分たち夫婦は隔離され、娘たちの学校に行くことができないからだ。
他の子たちは家族と一緒にお昼を食べる。
誰も家族が来ない娘たちがポツンとしていると、友達の家族が呼び寄せてくれて、食べ物もわけてくれた。
自分達だって決して裕福ではないのに、親御さんは「好きなだけ食べなさい」と、娘たちに食事をごちそうしてくれた。
組織と無関係な人達はごく普通の人達。このことも知っていただきたい。

話を戻すと、拉致されたあと結婚し、新婚当初は別地区にある一軒家の招待所にいた。
娘が生まれて1か月経つと、亡命した米兵達が住む特別区のアパートに移された。

蓮池さんご夫妻がいた招待所は私達がいたところと異なっている。
同じ拉致被害者であっても、アジア系の見た目が同じ人達と、外国人が暮らす地域は別になっていた。

2年後には次女が生まれ、アパートでは他にも子ども達がいる家族が住んでいた。
アパート専門の保育園(保育士ひとり配置)に2年間通い、言葉など教えられていた。

生活は苦しかったが ひとりでなくなったことが嬉しかった。

自己流の子育てだったが、アパートの先輩方のアドバイスのおかげで、子供達は大病せずにすくすく成長した。

いちばん親切にしてくれたのは、同じアパートのタイ人女性・アノーチャさんだった。
彼女も拉致された人で、すでにご主人が亡くなっていた。
娘たちが慕っていて、私にとっても姉、母のような人だった。

長女が小学校に上がる前に引っ越ししたので、分かれ分かれになったが、彼女も拉致被害者のひとりであり、救出を待っていると思う。

子育て中に残念だったことは 子どもの学校行事に参加できなかったこと。
隔離されていたから、学校に行くことが許されず、遠くから見ることもできなかった。
そんな状況でも子ども達は元気に育ってくれたことが嬉しかった。

つらかったのは冬。北朝鮮の冬は、痛いくらいの寒さで肌につきささるようだった。
柏崎も大雪に見舞われるだろうが、氷点下20~30℃になる北朝鮮の比ではない。
帰国してから今の生活が当たり前となった。北の生活はもう嫌。

北朝鮮は発電技術が未発達で、しばしば重油不足となり停電した。
お風呂に入れないため、体をお湯でしぼった布で拭くが、すぐに冷えてしまう。
夜は寒くて眠れず、家中の服を着込んで、家族がかたまって眠った。

スイッチひとつで冷暖房使い放題の日本は、北朝鮮の住民からみれば天国だ。
拉致された当時の日本と比べても、北朝鮮の文化レベルは低い。
それでも我が家には古い家電製品はあり、一般住民よりは恵まれていた。
ただし停電により家電はたびたび使えなくなった。

家電はいつ頃の製造かわからない古い製品で、維持費もかかった。
洗濯物は雨水をためて手洗いしていた。

おそらく今も北朝鮮国民の文化レベルは変わらない。
何年も続く経済制裁により、一般の人たちの生活困窮はピークに達していると思う。
食糧難もひどすぎて全国民を救えない。
北朝鮮に住んでいたからこそわかるが、彼らの生活は皆さんが想像する以上に過酷だ。
特権階級のために、いつも一般の人々が犠牲になっている。

北朝鮮では買い物は週1回許され、指導員に頼み車を迎えに寄こしてもらった。
どうしても足りないものがある時はこっそり買い物に行くしかないが、指導員に見つかると怒られる。

闇市での失敗談がある。
「中身がわからないものは買ってはならない」と思いつつ卵を買ったことがある。
ひとつ割ったらヒヨコになりかけ、もうひとつ割るとドロドロに腐っていた。
半分以上はダメだったが、それでも残った卵を使い誕生日のケーキを焼くことできた。
買い物ひとつとっても日本は幸せであることを、再確認していただきたい。

北朝鮮では最低限の生活費が毎月決まった日に配給される。

必要経費を振り分け、どうしても欲しいものは貯金して買うしかないが、突発的な家電故障などがあり、家計は厳しかった。

食料品はほぼ北朝鮮製、たまに中国製だった。日本製は安全だがすべて高く、とても手が出せなかった。

お金が足りないと闇市に行き、トウモロコシの粉をこねてうどん、パスタ代用品にした。
主食として白い米を目にすることがない。
一家に支給される米の量も決まっていたが、常に石や虫が混ざっている「灰色の米」だった。

インドネシアで家族と再会したとき、日本からお米を持って行き、炊いてもらった。
「お米って白いんだね」「変な匂いがしないんだね」「こんなおいしいご飯食べたのは初めて」と娘達は喜んでいた。

拉致されてから24年間、よく無事に生き延びたと自分をほめたい。
要因は大きな病気をしなかったことだと思う。

北朝鮮では医療技術が遅れ、さらに医療設備はおそまつな状態。
健康診断もないので、症状出てから病院に行っても間に合わないことが多い。
日本でいう診療所レベルの「病院」しかない。
診断を間違うので、命に関わる病気でも治療してもらえない。

同じアパートの人は病院で風邪と診断されたが、実は癌だった。
やはり拉致された人だった。
その人にだって夢があり、やりたいこともあったはず。なんて理不尽な人生だろう?

拉致された人たちの中には、命にかかわる病気で亡くなった人がいるかもしれない。
あまりにも時間が経ちすぎている。
もし重篤な病状でも、医療では助けられない。
病気で亡くなってしまっていた、という拉致被害者をひとりも出したくない。
1分でも1秒でも早く解決してほしい。

私個人の力では無理だが、母を含む被害者全員が帰れるよう、講演、署名など行ってきた。

母がどうなったかいまだ解明されていない。
北朝鮮は「未入国」としている。
母も今年は米寿で88歳、日本にいれば元気にしていただろうが、北朝鮮にいればどうなっているかわからない。

母の話は手記にも書いたが、いつも同じ姿が目に浮かぶ。
母は朝早くから夜遅くまで、身を粉にして働いていた。
朝の仕事を終えると私たちに朝食を食べさせ、自分も食べてから工場へ出勤。
帰宅すると夕食をつくり、片付けのあと、ザルをつくる内職をするのが母の毎日の生活パターンだった。

当時、私の家は貧しく、母が朝から晩まで働いても生活は楽でなかった。
母は愚痴をこぼさず、いつも明るくふるまい、子ども達が少々悪いことをしても怒らない。
自分よりも子供のことをいちばんに考える、優しい母だった。

私の遠足では、いろいろなおかずの入ったお弁当を持たせてくれた。
でも母の弁当はごはんと塩辛い漬物だけ。

「どうして母ちゃんは漬物だけなの?」と聞くと、「漬物が塩辛いから腹いっぱいご飯が食べられるんだ」
・・今なら母の気持ちがわかる。

友達の着ていた新しいセーターがうらやましくて、家のタンスからお金持ち出しセーターを買ってしまった。
家族といえど許されない行為のはずだが、気付いても母は怒らなかった。

「母ちゃんが買ってやれなくて、かんにん(ごめん)な」・・頭ごなしに怒られるよりも心に突き刺さった。
本当に優しい母だった。

盆踊りの時、友達はみんな浴衣だった。うらやましい、仲間外れになりたくないという気持ちから

「私も浴衣で行きたい。祭りまでに浴衣を縫って」と駄々をこねた。

母は和裁ができたからだが、文句も言わず浴衣を夜なべで縫ってくれた。

いま思い出しても無理ばかりさせた。反省と感謝しかない。
あの頃の母はどんな気持ちだったのだろうか。
働きづくめで、おしゃれもできず、数えるくらいしか出かけなかった。

母の写真は両手の指で数えられるくらいしか残っていない。
母がいなくなった年齢である46歳を自分はとうに越した。
母のわがまま受け止めたい。愚痴をこぼして本当の気持ちを話してほしい。

帰ってきたら、やりたいことをさせたい。
おしゃれをして旅行へ出かけ、笑い声のたえない生活をしてほしい。

そんな未来を希望するが、母の年齢を考えるともうそんなに待てない。

帰国してから、国家間での難しいことはわからないが、ニュースは常に意識している。
北朝鮮はミサイル発射実験を繰り返し、何がしたいかわからない。

政府も手をこまねいているわけではないと思うが、日朝協議首脳会談の道筋をつくり、粘り強く交渉続けてほしい。

毎年「今年こそ」と思いながら、ここまで来てしまった。
40年は長すぎる。これ以上時間はかけられない。

北朝鮮の一般的な生活状況は、さらに悪くなっている。
現地に暮らす日本人はこう思っていることだろう。
「いつ私を助けてくれますか?誰でもいい、私をふるさとへ帰してください」

世界でたったひとりの母も、現在どうなっているかわからない。
丈夫だけが取り得の人だから、日本にいれば今も元気に畑仕事をしていたに違いない。
しかし病気になればどうなるか?
足腰が弱り、自分のことできなくなっているのでは?

北朝鮮には日本のように介護施設もない。自分と家族と隣近所の人だけが頼り。
元気でいることを願うしかないが、残された時間が少ない。

時間との勝負は家族会の親世代も同じ。
皆さんはいつ倒れてもおかしくないのに、公の場に姿を見せ、満身創痍で活動を続けられている。
1日も早く、ひとりでも多くの日本人拉致人被害者取り戻したい。

署名1筆の積み重ねが、奪われた人たちを取り戻すことの助けとなる。
今日の話を一部でもいいから、知人・友人へ伝えていただきたい。

まだ解決しない拉致問題に奔走する家族と、過酷な環境で救出の日を待つ拉致被害者の
「お帰り」「ただいま」を一日も早く聞けるように。

___________

質疑応答

(市内教員)
拉致問題を知らない若い世代が増えている。
教員である私に何ができるかといえば、子ども達と学び、考えていくこと。
「北朝鮮の人々は普通の人達」
今日のお話を聞いて、拉致問題を伝えるとき、ヘイトスピーチになってはいけないとあらためて感じた。
では逆に何を伝えるべき?大切にすることは?

(曽我さん)
ある学校で小学4~5年生くらいの子ども達から質問された。
「拉致って何ですか?」
ひとことで言えば「人さらい」だが、子ども達に「拉致とは何か」というところから入っていくべきという想いになった。
北朝鮮の一般の人達は、拉致が起こっていることさえ知らない、普通の人達だと思う。

なぜ子ども達に拉致の話を言い続けているか?
今は日本と北朝鮮は仲良くないが、拉致問題やいろんなことが解決した暁には、子ども達もきっと仲良くなれるに違いない。

私自身は嘘はつきたくない。
皆さんは北挑戦に良いイメージ持っていないだろうが、そうではない、良い人もいるということを伝えたい。
拉致されたために自分の人生が狂ってしまい、仲の良い家族と長い間、離れ離れになることの苦しさ、痛みを教えてほしい。
だからまずは今ある家族を大切にしてほしい。

 

(市内会社員)
曽我さんのお話を伺い、「生きる姿勢」に感銘を受けた。
突然日常を奪われ、お母さんとも離れ離れになり、人生を狂わされてしまいながら、どんな心境で生きてこられた?
他の苦しい想いを抱えて生きている人達へのアドバイスとして、ひとことお願いしたい。

(曽我さん)
私のような者がアドバイスする立場にはないと思う。
拉致されて北朝鮮にいたころ、自分自身これからどうなっていくのだろう?もう日本には帰れないのだろうか?とずっと考えていた。
生きる勇気がなくなったことも正直何度もあった。
ある程度のことは時間が解決してくれる。

家族が出来てからは「どうせ日本に帰れないなら、ここで出来た家族をもっともっと大切にして愛していかなければならない」と考え方を切りかえた。
家族を守っていこうと考えたとき、自分自身が強くなった。
家族とどんなことがあっても一緒にいたい。
日本の父や妹に何もしてあげられない分、自分の家族にはできる限りのことをしていこうと思うようになった。

 

(市内某氏)

私は今後も拉致問題は解決できないと思っている。
その大元は日中戦争後の処理、戦後補償きちんとやらなかったからではないか。
日本は北朝鮮から70万~200万人拉致したのに、それを無視している。
西ドイツのブラント首相はナチスドイツの罪を土下座で謝った。
十数兆円の補償金を日本は支払い・・

(桜井市長より「ここは質問の場です。質問をしてください!」と言われ・・)

安部首相に謝罪させるにはどうすればいいか?

(曽我さん)
大変難しい質問で回答も難しい。
私が安部首相にどうこう言うことは個人的に難しい。
とにかく1日も早く拉致被害者が帰国できることを願って活動を続けたい。

 

<蓮池薫さん、由紀子さん>

皆さんにお話ししたいのは、私の場合は家族全員帰ってきた。
曽我さんは、お母さんがまだ北朝鮮に残っているにも関わらず、つらい思いを推して貴重なお話をしてくださった。
そのことに敬意を表するとともに、「お母さん取り戻したい」との決意と覚悟をあらためて強く感じた。

曽我さんと私の拉致のケースは似ている。おそらく同じ部署による作戦だったと思う。
しかしそれぞれの結婚を機に担当部署分かれたと考えられる。

17名認定拉致被害者がいるが、うち4名は北朝鮮は未入国としている。
曽我さんは「お母さんは日本に帰した」と言われたが、私たち夫婦も結婚前はそれぞれ「相手は日本に帰した」と言われていた。

間違いなくミヨシさんは北挑戦にいらっしゃる。
ミヨシさんは当時46歳。
拉致の目的は色々で、日本教育に使いたいという意図もあった。我々も協力させられた。
46歳であれば、社会経験もあり、北朝鮮にとって(利用)価値がある。
必ずミヨシさんは北朝鮮にいるはずだ。
拉致認定者のおひとり田中さんも、未入国と言われたが、あとから存在を認めている。
今なお北朝鮮にいらっしゃると確信している。

もうひとつ申し上げたいのは、曽我さんが北朝鮮の「優しい人たち」についてお話ししたこと。
拉致を行ったのはごく一部の支配層であり、勝手な目的により、手段や方法を選ばない。

北朝鮮の一般の人々とはいずれは仲良くなってほしい。

北朝鮮の上層部には反省し、拉致被害者を返してもらいたい。
日本も過去の清算は必要で、2002年の平壌宣言で戦後補償を行うと約束しながら不履行のまま。
互いの懸案問題を解消することが必要。ヘイトスピーチとは関係ない。

拉致されてからの24年間、最初こそ帰してほしいと思いながら、次第に腹をくくって家族を守ってここで生きようと覚悟した。
私たちは幸いにも帰ることができたが、残された拉致被害者たちも、その様子を見ているはず。
残された被害者はどれだけ不安でつらい想いをしているだろうか?
限界を超える状態の中で17年間待たされている。
今後も拉致問題に関心を持っていただき、帰れない人たちの救出のためにご協力いただきたい。

 

<桜井市長より>

今日は曽我ひとみさんのお話しじっくりお聞きした。
世の中には色々な考えの方々がいて、ついうっかり「あなたの気持ちや考えはよくわかります」と言ってしまう。
けれど本当は人の心や考えを理解することは基本的にはできないのではないか。

私たちは今日、曽我さんの話を伺い、曽我さんのお母さん=ミヨシさんへの想いを想像するしかない。
蓮池薫さん、由紀子さんのお考え・想い、ずっと待っていらしたご両親の想いも想像するしかない。

だからこそ曽我さんのお母さんのこと、お弁当の話、セーターの話など、より多くの方々、特に若い人たちにお話しいただきたい。
そしてより多くの方々が曽我さんの想いを共有、想像できるようお願いしたい。

________________

終了後は会場外で署名活動が行われました。

私たちにできること(柏崎市より)

1、多くの方々と思いを共有する

拉致被害者の思い、帰国を待つご家族の思いを共有しましょう。
今日のお話で感じたことを、ご家族、ご友人にもお伝えいただき、多くの方とこの思いを共有しましょう。

 

2、安部首相にメール・はがきを送る

首相官邸のホームページ「ご意見・ご感想」からご意見を送ることができます。
はがきの場合
〒100-8968 千代田区永田町2-3-1 内閣総理大臣 安部晋三 殿

 

3、ブルーリボン着用

ブルーリボンは「取り戻す」ためのシンボルです。
拉致被害者の救出を求める国民運動は、ブルーリボンと青色を運動のシンボルにしています。
青色は、被害者の祖国日本と北朝鮮を隔てる「日本海の青」を、また被害者とご家族を唯一結んでいる「青い空」をイメージしています。

ブルーリボンお問い合わせ先は、柏崎市人権啓発・男女共同参画室(0257-20-7605)

 

一日も早い解決に向けて、より多くの方々と共有すべく、ここに記した次第です。

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2019年9月10日 (火)

9月定例会 一般質問

9月10日、一般質問を行いました。

(パソコンの場合、Internet Explorerを用いて「柏崎市議会映像配信」にて確認できます)

1、介護現場を支える人材・ツール活用策について

●アクティブシニア、外国人など多様な人材や、介護ロボット等技術革新を活用して、介護現場を支え、介護の質の維持・向上をはかる考えは?
(提案)
・アクティブシニア活躍策→介護の周辺業務切り分けによる「介護助手」の推進、介護支援ボランティア(サポーター)制度の導入
・外国人介護人材活用→市内在住の外国出身者の方々へのアプローチ
・介護ロボット等技術革新の活用→柏崎市が主導して勉強会開催など啓発を行ってはどうか

(市長)
・介護現場でのアクティブシニア活用は、すでに訪問サービスA(基準緩和型訪問サービス:身体介護ではなく生活援助中心)で行っているが、今後は介護施設での雇用も推進したい。介護支援ボランティア(サポーター)制度の導入は、ボランティアの性格上、慎重にならざるを得ない。
・外国人介護人材活用は1年半前に市内事業者に対して勧めたものの、受け入れの難しさを理由にどこも尻込みしている。しかしながら市内在住者へのアプローチも含め、推進していくべきと考える。
・介護分野での技術革新活用は、「人にしかできないこと」との切り分けを前提に推進すべき。


●中学、高校の新学習指導要領にて、高齢者への理解や介護の実践が強化されるが、柏崎の学校教育現場での取り組み・指導状況は?
また保護者への理解促進は?

(教育長)
・小中学校のキャリア教育の中で介護への理解促進を行っている。保護者については「お仕事体験塾」などの機会に、お子さんと一緒に介護の仕事について学ぶ機会を設けており、参加者からは一定の理解を得られたと考える。今後もさらに教育現場での理解促進に努めたい。

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2、柏崎版インバウンド戦略について

●水球をはじめとする国際スポーツ交流を呼び水とするインバウンドの推進状況と、ゆびさし会話帳・多言語パンフレットなど媒体の活用による市全体での訪日外国人客受け入れ態勢は?

(産業振興部長)
これまで行ってきたスポーツと中心とする国際交流の推進、また中国淮安(わいあん)市との中学生交流、台湾商工会との交流(柏崎花火に招待)などを通して、インバウンドを推進したい。またゆびさし会話帳、多言語パンフレットは空港や市内宿泊施設に置いている。今後さらなる活用をはかりたい。

●今ある産業の生産現場見学を通して、人材育成、働き方、経営努力などを観光資源とする「産業観光型インバウンド」を、柏崎市でも展開していく可能性は?

(市長)
柏崎市内6次産業とセットで研究する価値はあると考える。柏崎のインバウンドはまだ成熟していないものの、提案を参考に引き続き推進していきたい。
________________

事前にお話を聞かせていただいた関係者の皆様、また傍聴・ラジオやネット等でご確認いただいた皆様、ありがとうございました。

反省点、改善点は多々ありますが、めげずにチャレンジしていきたいと思います。

2019年9月 9日 (月)

児童虐待防止活動

9月9日、新潟駅前にて自民党新潟県連女性局として、児童虐待防止の啓発活動「ハッピーオレンジ運動」を行いました。

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痛ましい児童虐待の相談件数は毎年更新されています。

(全国では13万件以上、新潟県では平成30年度2793件)

虐待は以下のように区分されます。

●心理的虐待 ●身体虐待 ●ネグレクト(育児放棄)●性的虐待

直接、身体を傷付けるだけでなく、言葉や態度によって子供に心理的ダメージを負わせることも虐待です。

たとえば子供の前での夫婦喧嘩、威圧的・否定的な言葉がけ、きょうだい間差別、無視・・といったことも虐待にあたります。

国では児童相談所職員の増員、関係各所の連携強化、体罰罰則化など防止策をとっていますが、私達ひとりひとりができることもあるはずです。

そのひとつが「189」の存在と役割を知り、適切に活用することです。

189(いち早く)は児童相談所につながる短縮ダイヤルです。

街頭では189ダイヤルのステッカーを配布しました。

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坂田光子女性局長、高見美加副局長(新潟県議会議員)とご一緒に、街頭演説の機会をいただきましたので、以下のことを訴えました。

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「虐待事件が報じられるたびに、『虐待するくらいなら子供を産まなければ(持たなければ)よかったのに』との声を聞く。

でも最初から虐待しようと思って子供を産む(持つ)人はいないはず。

親である人達が、宝であるはずの我が子を傷付けるような状況に追い込まれていくことを、止めなければならない。

189ダイヤルは児童相談所につながり、虐待通報だけでなく、子育てにおける相談も取り扱う。

もしも子育てに行き詰まったり、周りに相談できる人、頼れる人がいない状況である親御さんがいたら、189に電話をかけてほしい。

もちろん他人の子供が虐待されているかもしれない、と感じたときも通報していただきたい。相談者、通報者の情報は秘密厳守される。

街頭活動では189ステッカーを配布している。小さなステッカーだが大きな意味を持つ。

どうか189ダイヤルのことを覚え、周りの方々に伝え、不幸な子ども・不幸な親をなくすことにつなげていただきたい」

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子ども達が健やかに、笑顔で育つ社会にしていきたいものです。

2019年9月 6日 (金)

新聞報道に関する議会への報告

【児童クラブにおける不適切発言について】

柏崎市には現在23の児童クラブ(昔でいう学童保育)があり、市が社会福祉協議会(以下、社協)に委託しています。
8月29日付の新潟日報において、クラブ支援員が児童に対して不適切な発言を行ったと報道されました。

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テレビのニュースでも取り上げられ、多くの方々の関心事であったことと思います。

昨日の市長の定例記者会見では謝罪があり、本日の「文教厚生常任協議会」にて、市からの説明がありました。

以下はその内容です。

尚、協議会は調査の場ではなく、あくまでも報告の場であり、質問は報告内容に関することのみとなります。

 

1、経緯 

8/21(水)支援員から児童に対し「来られなくしようか」と発言があったことについて、保護者から児童クラブへ申し入れがあった。

8/24(土)保護者から再度児童クラブ、その後に市の子育て支援課窓口に同様の申し入れがあった。

8/26(月)児童クラブ支援員から聴き取り実施。

8/27(火)保護者と市・社協で面談を行った。双方の情報を確認したが食い違いが見られた。

8/29(木)新潟日報に掲載

8/30(金)児童クラブ支援員から聴き取り実施。

8/31(土)保護者と市・社協で面談を行った。双方の情報を確認したが、食い違いが見られた。支援員からの聴き取り結果を保護者に説明(*1)し、謝罪をした。

(*1)
当該支援員の同僚が、前後の言葉はわからないが、「来られなくしようか」との発言を聞いたことは確認できた。
新聞報道にあるような「来ることが迷惑だ」「来なければ楽だ」といった発言については確認できなかった。

確認できた発言に対する謝罪と、児童および保護者につらい思いをさせてしまったことに対し謝罪し、今後の対策(支援員に対する指導研修等)について説明した。

保護者からの申し出と支援員からの聴き取り内容に食い違いがあり、保護者と話し合いの結果、再度支援員への確認を行うこととした。

9/1(日)児童クラブ支援員から聴き取り実施。

9/4(水)保護者と市・社協で面談を実施。支援員からの聞き取り結果を保護者に説明(*2)した。

(*2)
双方認識の食い違う部分について、再度支援員へ聴き取りを行った結果、食い違う部分について新しい情報は確認できなかった。
児童から安心して児童クラブを利用してもらうための対策をとらせていただきたい。あわせて支援員への指導、研修を実施することで、ご理解をいただきたいと説明。
保護者からは、対策をとることで了解していただいた。
「支援員への指導、研修は徹底してほしい。こちらも迷惑をかけるかもしれないが、よろしくお願いしたい」との言葉をいただいた。

 

2、質疑応答

●再度の聞き取りによっても「食い違い」は解消されなかった。言葉の一部を切り取られた可能性はないか?

→「言った、言わない」の部分で前後確認したが事実がわからない。(切り取られた可能性もある)

 

●市内23か所の児童クラブの支援員を確保することに難しさがあるのでは?支援員の質や人員配置など、問題発生にいたる状況、環境は?

→正直、人員確保は難しい。だからといって誰でもいいから採用しているわけではなく、適切な人を選んでいる。再発防止のための全体研修はかりたい。

 

●勤務形態など、労働環境に問題はなかったか?また児童クラブ現場の混乱は?

→聞き取り経緯は説明している。保護者とは「楽しく安全なクラブにしていきたい」ということで和解した。

 

●支援員は問題発言したとの自覚はあるか?当事者の反省がなければ今後の改善は見込めない。

→事実関係は不明瞭だが、同僚からその言葉を耳にしたと言われたものの、本人は自覚がない、はっきり覚えていない。

 

●保護者からの申し出なければ発覚はしなかったということではないか。改善を求めたい。

→児童クラブ23か所で大勢の子供さん達が利用している。安心して楽しく過ごせる場にしたい。

 

●児童の様子はどうか?

→当該支援員と児童との関係性は支援員の謝罪により修復されている。

 

●支援員を現場に送り出す教育・研修はどのように行っているのか。具体的な研修内容は?

→研修は計画的に行っている。支援員は1か所につき2~3人だが、新人だけということはなくベテランを配置する。
 研修は毎月というわけにはいかないが、全体研修が年に10回前後行われている。

 

●研修も社協に委託しているのか。

→社協に委託しているが、保健師など専門職が講師役をつとめることもあり、市も関わっている。

 

●本件の対策としての指導研修は一般的なものと異なり、不適切な対応に関する内容となるだろうが、その点について社協と共通認識を持っているか?

→社協とは聴き取りや謝罪などを一緒に行う中で、今後の対策について共通認識はできていると考える。

 

●児童への謝罪は当該支援員によって直接行われたのか?

→直接行い、関係修復されている。

 

●「支援員として適切な人」とは具体的にどのような人材か?

→支援員に必要な資格を保持し、かつ人柄にも配慮して選定している。

 

●市内23か所の児童クラブは各地域の要望、学校の要望など聞いた上で拡大整備したと考える。
 重要な子育て支援施策であり、再発防止をはかり、楽しく安心して過ごせる場所であり続けてほしい。

→そのように努めたい。

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報道直後は児童クラブ名の特定を求める声もあったようですが、さまざまな背景・個人的事情、昨今の情報拡散力を考慮すれば、情報公開は必ずしも適切ではないように感じます。

当事者間の和解が成立したことが救いです。

再発防止を願いつつ、事実の列挙にとどめさせていただきました。

 

 

2019年8月26日 (月)

松浜中学校区 地域懇談会

8月26日、松浜中学校区地域懇談会(高浜地区コミュニティセンター)に参加しました。
この地域は原子力発電所の近接地=PAZ(即時避難地域)にあたります。

市長からは荒浜小学校改修などについてお話しがありました。
地域からのテーマは以下の通りです。

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(1)原発事故に伴う原子力災害時に備えた避難道路の確保について(宮川町内会長)

原子力災害含めて複合災害が起これば地域は孤立する。
中越沖地震のとき、宮川~西山間が一時期不通となった。
津波がおこれば宮川、大湊地区は西山に逃げるしかない。
県道確保は必要。
市の原子力防災課、県の振興局に要望した。(トンネルもしくは今の道路を拡幅)
市も県も財政が厳しいことはわかるが、いちばん原発に近い地域であり、道の確保はどうしても必要。
櫻井市長から県に働きかけ対策をとっていただきたい。

(市長)
ご指摘の道路は県道27号線、状況確認はした。
あらためて県(地域振興局)に対応策を確認。さすがにトンネルは無理だが、道路が荒れた状態なのは確認した。
町内会長立ち合いのもと現場確認する予定。
新潟県は柏崎市以上に財政が厳しい。
たとえば県立アクアパークの壁崩落、スケート場の製氷機破損をすぐに直せない。
この地域は発電所おひざ元であり、少しでも不安を軽減できるよう働きかけは続けたい。
県道の路線番号等、新しい表示に直すよう対応お願いしてある。


(2)ゴミの不法投棄の防止策について(宮川町内会長)

高浜地域全体が海岸近く、とくに土日の外部からの客が多い。
浜茶屋客以外の海水浴客によるゴミの投機に悩まされる。
宮川は通過地点、西山インターに入る途中にあり、ゴミを捨てていく人が多いようだ。
それ以外にも西山~宮川の県道沿いに、タイヤやポータブル便器などが投機されている。
毎年近辺の場所に捨てていく。
町内で不法投棄は通報する旨の貼り紙するなどしている。
ゴミステーションの設置や指定ごみ袋を使えるようにしてもらうなど、何とか対応できないか。

(市長)
平成30年度不法投棄の回収件数・重量は平成29年度から倍増している。
可燃物、汚物ごみなど家庭ごみの投棄が多い。
一方、大規模(大きなもの)な不法投棄は現象している。
行楽シーズン中のゴミは個人のモラルによるところが大きいが、モラル向上が難しい。
不法投棄現場を発覚したら遠慮なく警察、市役所に通報してほしい。
ただし行政対応にも限界がある。
田団体や県などと連携して厳しい目をもつしかない。

今年から石地海水浴場を有料化した(1000円)。
無料時と同じくらい利用客があった。
駐車場代金、当初800円にしようという案もあったが、市内一律1,000円にした。
そのかわりゴミ袋を渡して回収し、指定場所に置いてもらうようにした。


(3)荒浜海岸の飛砂軽減対策について(荒浜町内会長)
荒浜は秋~冬~春にかけて飛砂がひどい。
防砂ネットを貼るか海浜植物で覆ってもらえないか。
荒浜漁港の浚渫を毎年やっていただいているが、あれはもうやめてもよいのではないか(キリがない)

(市長)
トレンチ工法(砂で土手・壁をつくって砂を抑える)による浚渫はもうやめる。
荒浜港だけで半年で数千万円費やしている。
ランニングコストや機能などを調査研究を行い、もっとも効果がある方法をできるだけ早く行いたい。(試験的実施)
砂の処分は農業関係での引き取り希望もある。
経費的なことも調べて検討したい。
回収した砂が荒浜海岸に残らないようにしたい。
海水をまくことでミネラル分により稲が育つ場合も。
タイミングがあわなければ置かせていただきたい。
その場合はあらかじめ協議させていただく。

(会長)
落としどころは?緑化やるとしたらいつから?

(市長)
どの方法でもかなりお金はかかる。
緑化は計画に沿って進めていきたい(予算含め)。
トレンチ工法せず緑化も含めた試験的実施を行う予定。

(荒浜・C氏)
トレンチ工法の山に防砂ネットをかければ全部の砂浜にかけるよりもコストは低い。

(市長)
植樹も含めて検討課題としたい。


(4)国道352号線沿いの荒浜中学校から荒浜2丁目の保安林・公園の下草刈を要望する。(荒浜町内会 S氏)

数年越しにお願いして、やっと動いてもらった。
枯れた松の伐採、枯れ草とりなどをやっていただいたおかげで遊歩道の見晴らしよくなった。
今年はまだ行われていない。
景観、防犯上のことも含めて県に要望をしてほしい。
伐採、風通し良く。予算はないだろうがぜひやっていただきたい。
人が入り込めば草が生えにくくなる。
なるべくきれいな状態で刈っていただきたい。継続をお願いしたい。

(市長)
去年の面積は7ヘクタール。草刈りは賽の河原だが、本格的に草刈りをしたおかげで雑草は少ない。
すでに6月中旬から遊歩道~海岸を整備中。
今後は14ヘクタール
通学路付近の352号線は作業中。歩道沿いの除草も含め、県との連携の上、適正な管理をしたい。

(5)防災訓練の実施と避難道路の確保について(荒浜区長)

ぎおん祭りでの三階節のメロディーは聞きなれなかった。

何度も意見してきたことだが。
荒浜地区の防災、とくに原子力・複合災害の訓練で避難したのは7~8年前の糸魚川だった。
当時のことはほとんど忘れられている。できるだけこまめに訓練した方がよい。

新しい避難計画の説明をお願いしたい。
避難道路 いざ原子力災害がおこれば、渋滞・混乱は免れない。
8号線交差するところに仮のインターチェンジをつくってほしい。

(市長)
三階節チャイムは笛の音、民謡保存会に吹いてもらった。
ぎおん祭りの三階節はいつもと違った。民謡保存会が自発的に判断していた。
民謡保存会にお伝えしたい。
この夏、最後の盆踊りが駅前で行われたが、そのときは野良三階節だった。

避難訓練は県に対して県主催の訓練を申し上げている。
県は広域避難計画もっていなかった(指針のみ)
今年の秋、原子力防災訓練を実施。

今回はバスによる広域避難訓練を行う。
椎谷は船による避難訓練を実施予定。
市との情報連絡訓練実施も検討。

県は来年度以降も訓練実施することを確認。
来年できない地区を優先的に日程調整していきたい。

宮川、大湊、松波、西中通地区のバス避難訓練も実施予定。
県がバス協定との提携を行っている。

スクリーニング場所 発電所より30km圏外に設置。
ただし高浜、荒浜地区はPAZとなるので、スクリーニングせずすぐに避難。


スマートインター含む陳情あるが。
モデル事業は県が事業主体(5億円)市が補助
長岡北インター60億円 市は30億円負担
距離 柏崎~西山インター間は11㎞しかない。

国道353、252号線を除雪の避難退避場所として使えないか?
352の拡幅 歩道確保は進んでいる。
スマートインターが無理な分、避難道路整備を進めたい。

(6)浜辺の一画(荒浜漁港から南側・柏崎寄り)に駐車場、水飲み場・シャワー室・更衣室・トイレ・遊泳監視室のある施設を設けてほしい。
併せて憩い場・東屋がほしい。 (荒浜町内 )

いちど打診されてから断った経緯がある。荒浜には一般海水浴客の場所がない。

公衆トイレ、ゴミ管理などの問題もあり、事業実施をお願いしたい。


(市長)
昨年および長年の懸念事項かと思う。
荒浜海岸には海水浴、釣り等客が訪れていることは承知している。
海岸・施設の維持管理は地元町内会にお願いしている。

施設整備により訪れた方々の満足度が上がることは理解しているが、維持管理を町内で行うことについて再度話し合ってほしい。

もし町内で継続的な維持管理が可能であれば、海岸付近の長期的な事業化を検討する。

まずは継続的な維持管理ができるか、町内で意思確認してほしい。
となればトレンチ工法は関係なくなる。(海岸環境整備)
防砂フェンス 景観よくないが飛砂防止のためとご理解いただきたい。

その他
(大湊町内会長)
再生可能エネルギーの取り組み状況は?
地域エネルギー会社可能性調査の状況は?
大湊・宮川地区に太陽光発電を要望。
出力1メガワット、1000キロワットで企業として採算あう。
建設には2ヘクタール必要。
1メガワット電力量を確保し、電力会社に売電すれば、3億円 企業としての採算になる。

水素発電、燃料電池車などについて方針あきらかに。
燃料電池車は80万台 各市町村割。

水素発電に取り組んでいただきたい。
現在の方法はCO2ガスを発生するが、水分解法であれば化石燃料の消費を抑える。
水素ステーションないのは新潟県のみ。


(市長)
再生エネルギーの見込みは?
原子力は当面必要だが新しい産業も必要。
今年度は地域エネルギー会社の可能性調査をしている最中。
将来的には水素と蓄電池利用の再生可能エネルギーを柏崎に集めて安定化させ、送電線つかって首都圏に送りたい。

再生可能エネも柏崎の産業として本気で取り組みたい。
この先FIT(固定価格買い取り制度)は終わるため、太陽光発電は採算あわなくなる。
国もやめる方向性なので事業として成り立たない。

可能性あるのは洋上風力。東京電力が千葉銚子沖で計画。
村上沖の風力発電→柏崎に送ってほしい。

資源エネ庁に柏崎市職員が出向し、水素発電による蓄電池の研究(水の電気分解)検討しているがコストがあわない。
オーストラリアでは褐炭による水素発電を行い、コスト安いがCO2出る。
FCV用の水素ステーションできたが、まだまだコスト高い。

(K氏)
市道12号線の舗装されていない。
補修工事し忘れて荒れ放題。
昨年まではボランティアがきれいにしてくれたが、今年はそのまま。
要望はせめて舗装してほしい。
自主防災会では避難路と考えているが一部道が細いため除雪機が入らない。
舗装だけでもお願いしたい。

(市長)
今日伺ったので、すぐにやりますとは言えないが今年、宮川に工事が集中。
たしかに津波避難場所との指定があり、あまりにもひどいのであれば、現場確認の上、検討したい。

(荒浜町内より)
荒浜墓地の隣の小屋に枝がかかって切ってほしいとの依頼あった。
農林水産課に見てもらったが、墓地は市のものなのでお願いしたら福祉課担当と言われた。
足場が悪く素人には切れない場所にある。
福祉課は金がないので町内でやれと言われた。
農林課に話して半年たつが対応されていない。

(市長)
担当課に確認させ、市の所有地かどうか確認しながら進める。


(松波・M氏)
352号線沿いを水仙ロードとするため、松波コミセンで水仙を植え続けたが、県の土地で防風林を植えた。
市道沿いに水仙を植え、看板をとりつけたいが可能か?また県道の草刈りはしてもらえるのか。

ボランティア組織設立準備をしており、地域で自主的に通院などを行うことを検討。
アンケートをとったところ高齢者ドライバーの問題が多数(足がない)
免許返納後、市のバスを松波までまわせないか?

(市長)
水仙ロードと看板の件、市有地であれば担当と相談してほしい。県有地であれば県に申し添える。
草刈り(352号線)は7月に行ったが、県の仕事なので要望は出す。
時期の確認も必要。
(*松波町内会も行ってきたので、連携して一緒にやってほしいとの趣旨)

交通手段については、どの地域でも出ている。
ひまわり、かざぐるまなどの循環バス延伸は難しい。
理由は費用とドライバー不足。
出雲崎線を含む3路線を廃止させたいと越後交通より申出あり、引き留めている。
10/1より65歳以上はバス代金を半額にすることで利用者増やす。
従来のバス利用者を増やしてほしい。

タクシー業界も人手不足で厳しい経営状況。
国も小型車に補助出す。
フォンジェのコツコツ貯筋センターにまとまった利用があれば、市のコミュニティバスを無料で出す。

(K氏)
宮川鯨波線の枝おとしを冬までにお願いしたい(刈羽~宮川)
村長にもお願いしてほしい。

(市長)
対応したい。

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住民の皆さんの努力の上に市に対する要望や提案があり、自助の姿勢が強い地域性だと感じました。

2019年8月25日 (日)

家庭、学校、地域との連携・協働 研修大会 2019

8月24日、柏崎・刈羽地域の教育委員会および柏崎市小中学校PTA連合会主催による
「家庭、学校、地域との連携・協働 研修大会 2019」に出席しました。

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内容は以下の通りです。

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第一部講演会「ネットトラブル・ネット依存から子どもを守る」

講師:全国ICTカウンセラー協会 代表理事 安川雅史様

 

近年さまざまなネットトラブルが問題になっている。
特にSNSの問題投稿は後を絶たず、マスコミでたびたび報道されている。
(「すき家」「くら寿司」店員の投稿など)

投稿者はどうなるか?
個人情報が特定され、ネット上で叩かれ、その後の人生は崩壊する。

たとえば「くら寿司」アルバイトが、食材をごみ箱に投げ入れては拾う投稿が拡散された。
この事件で店の損失は約30億円となり、当事者である未成年は書類送検され退学となった。
裁判で負けて多大な賠償金が発生しても、本人に支払えるはずがなく親の負担となる。
子どもだけでなく親の職場も含めて社会的信頼を損なう事態となる。

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数年前に青山学院大学の飲酒サークル投稿が問題となった。
投稿者の女子学生は未成年であり、過去の行状も含めてネット上にさらされ、叩かれ続けた。
親の個人情報もさらされた。
女学生の両親は「このバカ娘を育てた親」として父親の会社なども特定。精神的に追い詰められ、うつ病となり休職。
自宅住所も特定され、母親も近所からの白い目にさらされ、引きこもり状態に。

両親から相談を受け、ネット上での誹謗中傷投稿に削除依頼を出し、なんとか鎮静化。
しかし3年後、この女子学生がアルバイトの面接でことごとく落とされる。
ネット動画や誹謗中傷は残り、それを見た人事担当者は採用しなかった。

今の人事担当者は面接を信用しない。
SNS投稿などから「本性」を見て、企業側にとってリスクが高いと判断したら採用しない。
この女子学生はおそらく就職もできないであろう。

ネット動画は「デジタル・タトゥー」とも呼ばれ、完全に消せない。

多くの投稿者が「友達限定公開なら大丈夫」と思っているが、そもそもSNSだけの「友達」は本当の友達か?
10代のうち9割がネット上の「友達」がいるが、事が起これば会ったことのない「友達」が、叩く側にまわる。

あるYoutuber志望の女子高生たちは、注目を集めるために、地下鉄の線路を降り横断する動画を投稿。
問題となり、投稿者は退学。撮影者も無期停学。

復学しようにもどの学校も受け入れられない(受け入れれば学校側が叩かれる)。
唯一残された道は国の高卒認定だが、高校を卒業しても「社会が受け入れない」。

動画投稿の翌年、彼女たちの高校は定員割れした(それまでは高倍率の人気校)。

子ども達は学校の看板を背負っている。
休日にも動画撮影のため制服で行動する学生がいるが、その態度は学校の評価につながる。

SNSで「死にたい」と書き込んだ若者たち9人が殺害される事件もあった。
本当に死にたかったわけではない子もターゲットとなった。
ネットで相談に乗ってもらい、会いに行って命を奪われた子もいた。

アイドルグループ嵐の熱狂的ファンのある女子中学生は、のめりこみ過ぎて学校で浮いていた。
ネット上で仲間を探そうと、「#(ハッシュタグ)」で共通の嗜好を持つ相手を検索したところ、イケメンの「ネット彼氏」に巡りあう。
ネット依存が進み、親との関係も悪化する中、夏休み初日に男に会いに行った。
現れたのは40代後半の男性。「〇〇ちゃん、息子から頼まれて迎えに来たんだ」と言われ、車の助手席に乗せられる(10代には警戒心がない)。 
男は過去に性犯罪で逮捕歴あり・・逮捕されても性癖は変わらない。
女生徒は首を絞められ、覚せい剤を打たれ強姦された。その後心臓が止まり死亡。男は遺体をトランクに詰めて山中に埋めた。

両親は娘と連絡とれず警察へ。愛知県警の捜査線上に男が浮上した。証拠物みつかり逮捕。自白したものの、遺体は発見されなかった。 
200名体制で捜査したが、ついに遺体は見つからないまま13年が経過。
今も自宅では娘が出て行ったままの状態になっている。親は娘の死を受け止められない。

この女生徒の担任の先生から「教壇に立つのが怖い」と相談があった。

夏休み前に子ども達にきつく言った。

「人と人とのつながりは直接会ってはじめて成立する。人生経験を積んで人を見極められるようになってから、ネットで知り合った人と関わるべき。ネットでしかつながっていない人に会いに行くようなことは、絶対してはいけない」

わかってもらえなかった無念さ・・以来その学校には13年間講演に通っている。
保護者である両親も参加し、生徒たちは講演会後に話し合う。
皆が「自分のこと」として考えるようになり、学校は変わった。

2年前、山形県の小学4年生の女子が任天堂DSオンラインゲームを通じて仲良くなった「友達」に拉致監禁される事件があった。
小学生が性犯罪に巻き込まれるのは、大半が任天堂DS。
小児性愛者はスマホアプリは使わず、小学生になりすましてオンラインゲームの世界に入り込む。
少女はネットで知り合った男性に会いに行き、保護されたのは9時間後。
犯人は逮捕され、少女は車の中で茫然自失の状態で発見された。当然すでに性的被害を受けていた。

NHKの取材が入り、コメンテーターとして出演を求められたが、山形の11人しかいない学校となればすぐに特定される。
本人のトラウマだけでなく、被害者は「性的被害を受けた子」として知れ渡る。
NHKに話して詳細報道はやめてもらい、今のところ本人は落ち着いているとのこと。

 

LINEの年齢制限フィルターは「犯罪、罠から子どもを守るもの」

●年齢制限をかけるとLINEが使えない?
→子どもが無断ではできない=保護者の同意が必要ということ。
使えなくなるのはLINE掲示板。
LINE掲示板は実質出会い系サイト。
子ども達は友達が簡単にできる掲示板と思い込んでいるが、大人が子どもになりすまして入り込む。
かわいい画像、イケメン画像を見て多くの子ども達が罠にはまる。

●年齢制限により音楽、動画のダウンロードできない?
→できる。ただし国が「子ども達が見てはいけないもの」と判断したものや、不正アップロード、著作権に違反している場合はダウンロードできない。

*「友達が見ているからいいでしょ?」という理屈は「友達が万引きしているから僕もしていいでしょ」と同じ。ダメなものはダメ。

●年齢制限するとクーポンがとれない?
→とれる。とれないのは成人向けのみ。

●アプリゲーム、SNSが利用できない
→できる。ただし同意が必要。

親が子供と携帯ショップに行くと店員は子ども達について歩き、学割や家族プランをすすめて持たせようとする。

ある家庭で子供にせがまれスマホを買い与え、年齢制限を外したところ、明細書を見たら子どものゲーム課金42万円。
激怒して高い違約金を払って解約・・こんな無責任な親にならないように。子どもは課金システムがわからない。

何のためにフィルタリング?子供の命を守るため(使いにくくするためではない)。

 

自分が13歳の子供にに戻ったとしたら?

「誰のお金で買ってもらってると思ってるの?自分で働いて稼いでから買いなさい」という言い方では、子供の反発を買うだけ。

「スマホはとても便利なの。あなたのことは信じてる。でもあなたを狙う大人は信じられない。
たとえあなたに嫌われても、あなたを守るためにはフィルタリングを外すわけにはいかないの。」という言い方をすれば。伝わるのではないか。

外でWi-Fiを使えばフィルタリングを外さなくても利用できる。

どんな子に育てたい?「見ていなければ何をやってもいい子」ではなく、「誰も見ていなくても、ダメなことはやらない子」ではないか?

親自身もスマホ依存になっていないか?ママ友同志がLINEで他のママ友悪口を言い合う →子ども達のいじめと変わらない。

 

ある父子家庭のケース。
息子が小学生の頃、母親が癌で亡くなり、父親がひとりで育ててきた。
中2の時に子供がネットゲームにはまった。
今のゲーム、アプリは依存しやすいようにつくられている。途中でやめられない。
食事ができたのにゲームをしていて息子が部屋から出てこなかったことから、父親が子供を殴ってしまう。
それ以来、親子関係に亀裂が入り、息子は父を避けるようになる。口をきかないまま数年が経つ。

息子は学力が低下し、レベルの低い高校に入ってできた仲間はいちばんの問題児。その仲間が校則を破って休学処分となる。
腹いせに教師を挑発して怒る姿をこっそり撮影、切り取って動画を投稿し大問題にすることを頼まれ、実行。

案の定、大事件となるが、教師の日頃の態度から、生徒にはめられたと判断。
校長は全校生徒を集めて、警察の捜査が入る前に名乗り出るよう話すが、誰も名乗り出なかった。
そのため学校は警察に相談し、刑事事件となる。
刑事事件になるとネット動画の投稿者は開示請求できる。
特定され息子は無期限停学、反省文30枚の提出など厳しい処分が下された。

息子にしてみたら「言われてやっただけなのに」。
しかし「人から言われたから」人を殺してよいのか?どんな状況でもやってはならないことはある。

一方で父親は、毎日息子に手紙を書いたが朝にはゴミ箱に捨てられていた。
ショートメッセージだけは既読されていたが、あるとき既読にならず、帰宅すると息子は遺書を残して自殺していた。
遺書には学校への恨みと、父親にあてた「ありがとう、ごめんね」
学校は謝罪会見を開く事態となった。

父親からその後相談を受けた。
亡き妻からは「あなたはカッとしやすいから心配。あの子は話せばわかる子。あの子が大人になるのを見たかった」と言われていたのに、つい感情的になってしまった。
それでもいつか息子は自分の気持ちをわかってくれると思っていた。
だからずっと頑張ってきたのに、息子は死んでしまった。自分も死にたいと・・。

翌日、父と面談。息子の遺書を持参。
「最後の思い出は、あいつを殴ったことだけ。一回でいいから時間を戻したい。一緒にご飯を食べたかった。」

自分(安川先生)も年に1回、実家に戻る。
ずっと親と疎遠だったこともあり、仕事をはじめてからは年末年始しか帰れない。

ある年、父が脳梗塞で倒れて緊急搬送されたが母は伝えず、年末の帰省まで知らなかった。
「私達はあなたが講演で人に希望を与えることを喜びとしている。だから何かあっても伝えるのは大晦日だけ」
それ以後、両親と一緒にいるときはスマホは使わない。

自分は猫を4匹飼っている。ある日1匹が変な鳴き方をしていた。
ネットで緊急の動物病院を探し、通院すると尿毒症にかかっていたことが判明。
医師は「限界に近い状態でよく生きていた。でも生きていたかったんでしょうね」
サインを逃してはダメ。(猫は今は回復)

親はスマホにはまって、サインを見逃していないか?
運転中にスマホを見ていて、事故を起こせば取り返しがつかないのと同様。
赤ちゃんの頃は些細な変化も見逃していながったはず。今も同じように見ているか?

神奈川県の中高一貫校でいじめが発生。
ひとりの女子中学生がターゲットとなる。
20人のグループLINEで彼女のコメントは全員が「既読スルー」
周りに誰もいなくなり、ひとりぼっちの彼女は、トイレに駆け込むようになる。
しかし同級生はトイレまで追いかけてきて「トイレはあんたの部屋じゃない」

いじめはエスカレートし、彼女の動画や写真を盗撮しては、アプリで加工し、裏LINEで共有。
授業等でグループ分けしても、どこにも入れてもらえない。
体育の時間、創作ダンスもひとりで踊った。その姿を撮影し、面白おかしく加工しYoutubeにUP。

ある日ついに本人に見せたところ、過呼吸で早退。
母親が相談の電話をかけてきた最中、娘は服毒自殺をはかっていた。
家の中の薬をすべて飲み、救急搬送されたが植物人間に。

学校での捜査により、担任が把握していなかったいじめの事実が発覚。
依頼を受け全校生徒および、別室でいじめの加害者19名に話をした。
19名はまともな精神状態ではなかった。この先一生後悔の連続であろう。

「自分がやられて嫌なことは人にはしない」
AIの時代、頭脳は代替がきく。しかし心は人間のみ。

彼女はなぜ家族に言えなかった?両親に心配かけたくなかった。
私立の中高一貫校入学に母は反対していたが、どうしても行きたいと頼んで入った学校だった。
学費が高く家計に負担がかかり、両親の言い争う姿を見て、自分が迷惑をかけていると感じるようになった。
だから聞かれても「大丈夫、学校は楽しい」としか言えなかった。

子ども達は本当に大丈夫? 言葉だけでなく表情で読み取ることが必要。
親自身がスマホ依存から抜けなければ子ども達の異変に気付けない。
人生経験を積んでいない子ども達にとって、「こんな些細なことで?」と思えることが致命的になる。
すべて「表情」に出る。「顔色をうかがう力」誰にでもある。

スマホが与える学力への影響・・スマホ使用により集中力を削がれ、学力が低下するとのデータもある。

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子ども達は1日のうちどれだけスマホを使っている?
親が子どもと一緒に過ごせるのは小中学校の頃だけ。

スマホ依存中にワーワー言っても聞かない。大げんかで終わり。
話すタイミングがある。例えばアプリをきっかけに会話をふくらまし、決まり事、ルールをつくる。

LINEの友達自動追加機能をOFFにする。
未成年使用スマホはお下がりのことが多い。
以前の使用者のつながりが残り、自動検索によって見知らぬ他人とつながってしまう。
多くのトラブルがこの機能が原因。

LINEは知らない人とつながる道具ではない。あくまでも知人との連絡手段として使うことが重要。

 

第2部:パネルディスカッション

「子どもを守るために、保護者・学校・地域ができること」

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登壇者:安川雅史氏、枇杷島小学校PTA会長、瑞穂中学校PTA副会長、NPO法人 柏崎まちづくりネットあいさスタッフ

コーディネーター:柏崎市立教育センター副所長。

 

●今回のような啓発活動をPTAとして行うには、どのようなやり方が効果的か?

入学式、父兄参観日などと合わせて半強制的に参加の機会をつくるとよい。

●ネットでの個人情報特定はどのように行われる?

SNSプロフィールの学校名や住まい、投稿写真のGPS機能等から簡単に特定される。

●スマホ使用のルール決めはどのように進めればよいか?

まず自分がイライラしているときは言わない。リラックスして心にゆとりを持ってから話す。
 なんのためにルールを決めるのか、子供を思う気持ちを伝えるようにする。
 
●外国のスマホ使用状況と違いはあるのか?

LINE本元の韓国ではほとんど使われていない。
 文字間のケンカは日本がいちばん多い。
 感情的になっている時は書き込みはせず、ノート等に綴ってみるとよい。
 投稿ひとつで長年築いてきた友情や信頼関係が一瞬で終わることに注意。

●第三者的な地域の大人として何をすべきか?

地域の人達が集まる場で話し合いをすると他人事から自分事へ変わる。

●ネットと上手につきあうには?

子供自身の様子をよく見て、1日5分でよいから子どもと向き合う時間をつくる。
 使わない・使わせないのでなく、危険性を知った上で便利な部分は利用する。包丁と同じ。

●平成28年に柏崎・刈羽地区中学生で「メディア共同宣言」を出したが、どうすれば守れるか?

感情的にならずに具体的な事実を示しながら伝えていくとよい。
 ある女子高生はYoutube投稿が注目され、AbemaTVスカウトにより月に160万円稼ぐまでになった。
 周囲にもマネする学生が増え、その学校では学力低下、「勉強することに意味がない」という風潮に。
 彼女はブラジル人とのハーフで、低賃金の仕事に就いている親が彼女の収入をアテにするようになった。
 しかし数か月後にあきられ、アクセス数は激減。焦って過激な投稿を繰り返すように。
 その後、学校からの依頼で講演し、平常な状態に戻った。
 ネットでの注目は永遠ではない。

●インスタグラムはじめ、子供が夢中になるネットの日々の変化について行けない。

子供と一緒に勉強会を開き、子供は使い方を、親は危険性を伝え合うとよい。
 地域の子供と大人の勉強会、高校生が中学生に危険を教える機会をつくるなど、「教える」ことが良い効果を生む。

●子供の友達が危険な使い方をしているのを見つけた場合、どうアプローチすべきか?

第一義はその子の親。親が子を守るべき。保護者に危険性を伝える。
 難しい場合はその子に直接言うしかないが、その場合も「危険から守りたい」との思いを伝える。

●子供がいじめを受けた時どうすればよいか?

親が子供の表情を見逃さない。日頃から「なんでも話せる関係」をつくり、もし「いじめを受けている」と言ってきたら寄り添いながら対処する。「やめて」と言えないタイプの子であれば、親子の関係において自分の気持ちを話せるようトレーニングする。

 

●LINEオープンチャットが新機能として追加され、子供が誘われているがどうすればよいか?

チャット機能を使うほどの緊急性が高いことはおそらくない。極力使わず、「明日、学校で話そう」・・顔をあわせて話をするように。

―――――――――――――

会場にはときどき涙を拭う父兄の方も見受けられました。

今回の講演で、子供たちをネットの危険から守るには、まずは親や大人がネットの危険性を知り、依存しないことが必要だと感じたところです。

 

2019年7月31日 (水)

行政視察3、京都府八幡市

行政視察3日目は京都府八幡市でした。

 

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用務:介護支援サポーター事業、在宅医療・介護連携支援センターについて(高齢介護課)

場所:京都府八幡市役所(八幡市人口71,016人)

http://www.city.yawata.kyoto.jp/

調査項目:
介護予防およびシニア・シルバー人材活用策として、介護支援ボランティア制度(介護認定を受けていない65歳以上の人が、介護保険施設等で行ったボランティア活動の実績に応じてポイントを付与し、貯まったポイントを換金できる有償ボランティア制度)を導入する自治体が増えている。八幡市では介護支援サポーター事業として、事前にサポーター養成講習会を行い、一定の知識・スキルを身につけた上で市内の介護施設で活動している。その状況や効果を確認し、当市での導入の可能性を研究したい。

また八幡市では医療・介護の関係者を対象とした八幡市在宅医療・介護連携センターを開設している。詳細を知ることで、当市での医療・介護のさらなる連携につなげたい。

 

概要:
<介護支援サポーター事業について>
八幡市の介護支援サポーター事業は、2014年6月~制度準備、10月~試行実施、2015年4月~本格実施。

増加する介護保険料(月平均約5,000円)を還元し、高齢者の介護予防、生きがいづくり、社会貢献につなげることを目的とする。

介護施設でのサポート活動を1時間行うと1ポイント=100円、1日2時間・年間50時間=5,000円を上限とし、年度末に換金できる。八幡市社会福祉協議会に200万円で運営委託。


年度    予算     執行額     登録人数
2014年度  102,000円  101,100円  39名
2015年度  300,000円  196,400円  46名
2016年度  350,000円  276,500円  64名
2017年度  350,000円  334,500円  78名
2018年度  400,000円  352,800円  85名


2019年7月末登録人数118名(男性20名・女性98名)実働数104名。


八幡市内23施設が対象。話し相手、レクリエーション補助、入浴後のドライヤー、食事の配膳・下膳、お茶出しなど、介護の周辺業務をサポートする。

サポーター側にとっては生活リズム改善、とじこもり予防、生きがいづくり等、介護予防効果があり、施設側からは「職員は忙しくてご利用者とゆっくり会話する余裕がないので、サポーターさんに来ていただき助かっている。サポーターさんを心待ちにしているご利用者も多い」との声が寄せられている。

施設側はサポーター自身も高齢者であることを踏まえて受け入れている。

サポーターは京都府ボランティア保険(300円/年度)に加入するが、すでに他のボランティア保険に加入している場合は不要としている。
 

<八幡市在宅医療・介護連携支援センターについて>

病気を抱えていたり、介護を必要とする高齢者等が、住み慣れた地域で最後まで自分らしく暮らすことを支える、医療・介護関係者を対象とした相談窓口。

2019年3月~市内の看護多機能施設内に開設。

訪問診療や往診を行う医師の紹介、訪問看護の利用相談、訪問する歯科医師や薬剤師(薬局)紹介、在宅医療希望者の退院支援、ケアマネージャー・各施設の空き状況、ケアマネージャーからの相談などを受け付けている。

開設後の利用は3月-7件、4月-12件、5月-12件、6月-17件。地域包括センターからの相談も多い。開設には医師会の後押しが大きかった。

予算は年間400万円、医師会への委託料(医師1名分)となる。

八幡市、京田辺市、井出町、宇治田原町の医師たちで構成される綴喜(つづき)医師会において、八幡市の医師2名がリーダーシップを発揮。

各中学校区の高齢者増加の状況とニーズを把握し、在宅医療・介護連携の必要性を訴えた。

当初は「病院でどう看取るか」との認識だった他市町の医師たちも、次第に各地域での在宅ニーズに目を向けるようになった。

歯科医師会の理解と協力も大きく、医師会ほか多職種と一致協力して対応している。調整は在宅医療・介護連携センターが担っている。


八幡市民の健康に対する意識は高い。高齢化が進んでいるにも関わらず、介護・医療費の伸びは鈍化している。

引き続き健康増進につとめたい。

 

<介護人材不足解消の取り組み>


●八幡市就職フェアの実施

初の八幡市内での介護・福祉人材就職フェアを2018年1月に実施。

京都府の就職フェアに参加してきたが、求職者は都心部に集中し人材獲得につながらないとの相談を八幡市内事業者から受け、八幡市単独で行うことにした。

広報にチラシを折り込み全戸配布。参加者25~26名中4名が就職に至った。

今年7月にも実施し、参加は17~18名だったが、すでに面接予定者がいるという。

地元での主催は地元就職につながっている。

 

●ソフトテニス実業団チーム選手を介護人材に

八幡市内の社会福祉法人がソフトテニス実業団チームを発足。

選手6名が介護施設で働きながら、競技を継続している。

法人常務理事と旧知の国際ソフトテニス連盟理事・古賀俊彦氏の提案により実現。

古賀氏を監督として迎え、古賀監督を慕う選手6名を採用してチームを発足させた。

八幡市はテニスコート1面を確保するかたちで支援している。

選手たちは2か所の特別養護老人ホームに分かれて勤務し、練習・試合と仕事を両立。仕事は一般職員の7割程度。

チーム運営費用は年間約500万円で、就職フェア出展料や派遣社員に比べて費用対効果は大きい。

施設の管理栄養士や理学療法士が食事や健康管理面で協力、職員が家族連れで試合の応援に行くなど、職員のモチベーションアップにもつながっている。

職場全体で腰痛予防に気を配るなど、労務管理面での効果も大きい。

選手引退後を見据えて介護福祉士の資格取得を考える選手もいる。

 
所感:
介護支援サポーター事業は、サポーターとなるご高齢者と施設側双方にとって、非常に良い効果が得られていることを確認できた。

名称をボランティアでなくサポーターとすることで、「介護現場を助ける」という役割が明確になっているのではないか。

在宅医療・介護連携支援センターは、医師会の理解と協力があって成り立っている部分が大きい。

多職種連携がうまくいくよう、市が調整役となることが重要だと考える。

介護人材不足解消の取り組みは、事業者の意欲や挑戦を、市がバックアップする姿勢に感銘を受けた。

介護・福祉フェアは介護事業者から市が相談を受けたことがきっかけとなったそうだが、柔軟・迅速な対応が人材確保につながったと思う。

またソフトテニス実業団チーム選手の介護職雇用は、社会人の競技スポーツ継続、将来への担保という面でも興味深い。

「介護現場で働くことで何かが得られる」という視点での人材確保策も必要だと感じた。

 

2019年7月30日 (火)

行政視察2、三重県桑名市

行政視察2日目は三重県桑名市でした。

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用務:MICEの業務展開について(観光文化課)

場所:三重県桑名市役所(桑名市人口142,274人)

http://www.city.kuwana.lg.jp/

調査項目:
MICE(マイス)とは、企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行)(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字のことであり、多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称である。

人口減少、社会構造が著しく変化していく中、「桑名市の新しい産業と観光の融和事業」について学び、「柏崎市の新たな稼ぐ仕組み」の構築へと結び付けていきたい。

 

概要:

桑名市は2016年3月、伊勢志摩サミット(志摩市)にあわせて開催の主要各国高校生会議ジュニア・サミット誘致に成功し、桑名市内施設ナガシマ・リゾートが主会場となった。

キックオフイベント「おもてなし力向上研修」にパネリストとして出席したエイベックス(株)社長との出会いが、その後の桑名市インバウンド・MICEに大きく影響。

エイベックス(株)は桑名市内にある社員数400名強のトヨタ系部品製造メーカーで、研修旅行として海外からの視察団(10~30人/回)受け入れを行ってきた。

アジア各国(中国、韓国、マレーシア)を中心に、ドイツ、イタリア、アメリカ、ロシアなど、世界各国から年間2,000人以上が来訪するものの、工場視察後は東京、名古屋、大阪などに移動し、観光や宿泊している状況だった(=桑名市にお金が落ちない)。

桑名市では2016年7月、地方創生加速化交付金事業として、産学官および金融機関による「国際観光まちづくりKUWANA推進協議会」を発足。

エイベックス(株)工場視察団の滞在時間をのばし、宿泊・消費につなげる仕組みをつくり、市内経済活性化をはかる「産業観光」を検討。桑名市内の企業等に協力を呼びかけ、以下の11項目が桑名市で見学できるようにした。

① 保育所、小中学校(私立一貫校)の掃除、片付け、食育を通じてしつけ、自己管理
(*交流は教育委員会の管轄となるため、あくまでも見学のみ)

② トヨタ生産方式を導入した製造業の効率的作業、人材育成

③ 世界シェア4位のベアリング工場における効率的作業(桑名市にマザー工場)

④ 地域を代表する工作機械メーカーの作業工程、人材育成

⑤ 大型商業施設の小売サービス業、物流管理、衛生管理

⑥ 9割の中小企業を支える地方銀行のサービス

⑦ 200年続く醸造メーカーの経営

⑧ 桑名ならではの伝統産業

⑨ 全国の百貨店、大型商業施設で出店している精肉業・総菜業等

⑩ セントラルキッチンの効率的作業

⑪ 市役所の業務、窓口サービス等

 

2016年9月~産業観光テストツアーを15回実施し、以下のことがわかった。

●世界各国の企業経営者の視察における視点

①製造過程での業務改善

②顧客満足度を高める活動 

③従業員の指導など人材育成


●産業観光自走化への課題

①宿泊先確保 

②参加企業を増やす(メリット創出)

③市内での消費喚起の仕組み

 

課題解決のため、産(市内企業)、官(市)、学(大学コーディネーター)で地域の消費喚起のための組織づくりを行い、地方創生につなげる方向性が固まった。

2017年、官民一体での運営母体「桑名市産業観光まちづくり協議会」(9団体)を発足。

事務局を桑名市に置きエイベックス(株)に運営委託。30回ツアーを実施し参加者632人。

消費額計:約900万円、ひとり約1.4万円、事業の純利益は50万円弱。

2018年には協議会は12団体に増え、ツアー28回実施、参加者644人。

消費額計:約900万円、ひとり約1.4万円、事業純利益は120万円強に増加。

視察はすべて有料で、ひとり2時間5万円。協力企業に1.5万円、協議会に3.5万円入る仕組みにしている。(協議会が自走できるよう運営資金を確保)

協力企業は「桑名市グローバルカンパニー」として市が認証する。

消費額は宿泊と買い物によるところが大きい。視察の自由時間にドラッグストア等、視察団のニーズに沿った桑名市内の買い物場所に誘導している。

2018年度には産業観光の海外販路拡大事業、学生を対象とした人材確保事業(企業見学バスツアー)を実施。

2019年度には産業観光と観光事業との融和の取り組みとして、産業観光エージェント(通訳も兼ねたツアーコンサルタント)による市内の観光ツアーを実施。企業視察とあわせてゴルフプレー、宿泊、食事、市内観光散策などをプロデュースした。

こうした取り組みが評価され、第11回「産業観光まちづくり大賞」では金賞を受賞し、東洋経済ONLINE記事でも紹介された。

MICE誘致事業としては、市内でMICEを開催した場合、宿泊補助(1,000円/人)、バス及びポスター補助を出している。2018年4月には2件の国際会議が桑名市内で開かれ、高い経済波及効果をもたらした。

今後も産官学連携の産業観光、インバウンドにより地域活性化を推進していく。

 

所感:
桑名市インバウンド・MICEの特徴は、ターゲットを企業視察に来る層に定め、日本人の勤勉な働き方、きめ細かいサービス、企業努力など、「日々の仕事」を観光資源にしていることである。

保育園や小中学校が見学対象になっているのは、「真面目に働く日本人がどのように育てられるのか」という人材育成の視点からであり、幼少期に自己管理、清潔保持、公共心などが育まれているのを知り、非常に驚かれているという(海外では学校の掃除は外部委託が多い)。

先に経営者が視察したあと、社員教育として従業員が来訪するケース、他での評判を聞いて申し込むケース(いわゆる口コミ)など、連続性・波及効果が見られる。

一過性イベントによる観光誘致は、事業利益をそれほど期待できないことから、重視していないとのこと(継続性と確実な消費行動を重視)。

市(市民)・産業界・旅行者・エージェントそれぞれwin-winとなるよう試行錯誤が重ねられ、非常に戦略性の高い産業観光・インバウンドだと感じた。

柏崎市でも今ある産業、観光資源、これまでの人脈・取り組みを活用しながら、継続と消費につながるインバウンドを推進できるとよいと思う。

 

2019年7月29日 (月)

行政視察1、三重県松阪市

議員になって初の行政視察に行ってまいりました。
日頃お世話になっている会派:民社友愛さん(相澤宗一議員、佐藤和典議員)とご一緒させていただきました。
以下はその内容です。

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用務:松阪(まつさか)新電力株式会社について(環境課)

場所:三重県松阪市役所 (松阪市人口163,829人)

https://www.city.matsusaka.mie.jp/

調査項目:
昨年に柏崎市地域エネルギービジョンが示され、今年度から地域エネルギー会社設立に向け事業が展開される。

設立はおおむね3年後であるが、電力小売り会社の運営を行う自治体も増えており、今後の地域エネルギー会社設立において、当市としての課題も発見できるのではないかと考え、先行する松阪市の状況を確認し、今後の設立に役立てたい。

 

概要:

松阪市では、松阪市クリーンセンター(2015年4月竣工)にて、一般廃棄物を焼却する際に発生する熱を利用した発電事業を実施してきた。
(発電出力3,500kw、月平均約188万kwhを発電。月平均約134kwhを売電)

2016年度からの電力小売り全面自由化を機に、地域エネルギー会社となる「松阪新電力(株)」を2017年11月に設立。事業目的は以下の通り。

●エネルギーの地産地消 
●エネルギーコストの地域内循環
●エネルギーの効果的利活用による低炭素社会の実現 
●事業収益活用による地域活性化 

 

会社設立にあたっては全国の先行事例を参考に、公募型プロポーザルにより事業パートナーとして東邦ガス(株)が選定された。理由としては

① 公共への理解が高い 
② 松阪地域への貢献姿勢が強く感じられる
③ 自社電源を保有し、電力の需給調整の信頼性が高い 
④ 提案者の中で唯一松阪市内に事業所を開設   

という点が挙げられる(市のホームページ内でも公表)。

2018年3月から供給を開始。ロゴマークの募集・選定のほか中部電力(株)→松阪新電力(株)への契約切替を順次行い、同年8月には当初予定分522件を完了した。通年稼働ベースで、松坂市の電気料金は約3,000万円の削減を計画している。


松阪市施設の電気料金(売上)から諸経費を差し引いた額を松阪新電力(株)の事業利益とし、「松坂市地域好循環創造基金(地域振興のための基金)」に寄付し、地域活性化の推進に活用する予定。今年度は約1,000万円を見込んでいる。

新電力会社の運営は出向兼務・業務委託により、東邦ガス(株)が自社事業から得たノウハウを活かして包括的に担っている。

具体的にはクリーンセンターでの発電は東邦ガス(株)が全量買い取り、松阪市の公共施設等に小売供給する。

電力自給率は約75%(2018年度実績)で、不足分は東邦ガス(株)の裁量にて卸電力市場等から調達する。

今後、小中学校のエアコン整備(今夏で完了)等により、自給率が変わると考えられる(クリーンセンター発電量は一定のため)。

 

松阪市としては新電力会社に50%以上の出資と取締役1名(副市長)派遣により、事業計画や予算など会社運営に関わる重要事項に対し、市の意向を反映させている。

出資者     出資金額   出資比率
松阪市     450万円   51.1%
東邦ガス(株) 350万円   39.8%
第三銀行     40万円   4.55%
三重信用金庫   40万円   4.55%
資本金(合計)  880万円


<役員>
代表取締役 東邦ガス(株)三重支社長
取締役   松阪市副市長
監査役   (株)第三銀行営業本部ソリューション営業部地域振興課長
監査役   桑名三重信用金庫 常勤理事

 

新電力会社自体は人的・物的資源をもたない「ペーパーカンパニー」。

社屋・事務所を東邦ガス(株)内に置き、東邦ガス(株)社員が出向兼務者として現預金管理等、会社の根幹業務を担当。新電力会社として新たな雇用はしていない。

供給先を市の公共施設に限定することで、督促・滞納管理の心配がなく、料金徴収業務等の事務経費が最小限化されている。

また各施設の利用実態をふまえた最適な料金メニューを設定し、電気料金が以前よりも安くなっている。

今後の課題としては、事業の早期安定化と供給先の拡大。負荷率の高い物件、指定管理者制度を導入している施設への電力供給も検討する。
事業運営の安定化・効率化により収益を確保し、松阪地域の活性化を目指す。

 

所感:

地域エネルギー会社に対しては「新たな産業興し」のイメージを抱いていたが、松阪市の新電力会社は、行財政改革としての意味合いが強いと感じた。

会社設立によって新たな設備投資や雇用を生むのでなく、今あるもの(施設・企業・人材など)を有効活用している点が興味深い。

ポイントは松阪クリーンセンターがごみ焼却熱による発電サイクルを備えていた点、事業パートナーを東邦ガス(株)一社に絞り、業務委託を円滑に行っている点、そして新電力会社をペーパーカンパニー化することで諸経費を抑制している点にあると考える。

柏崎市ごみ処理場整備実施計画において、2029年度に新ごみ処理場の建設が計画され、発電サイクル整備も検討されている。地域エネルギー会社との関連性に注目したい。

柏崎市の地域エネルギー会社の方向性、実現可能性とあわせて、今年度初の通年事業となる松阪新電力(株)の動向も見守りたいと思う。

 

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